京都・洛東

2017.10.19

京都・洛東 紅葉コレクション2017 ~天授庵~

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(写真は平成28年11月13日に撮影)

天授庵は南禅寺の塔頭です。創建は1339年(暦応2年)の事で、南禅寺開山の無関普門禅師の墓所として建立されました。南禅寺の開山塔という由緒を持つ訳ですが、室町期を通じて相次いだ火災と戦乱により荒廃し切ってしまいます。

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天授庵が再興されたのは1602年(慶長2年)になってからで、細川幽斎の援助を受けての事でした。以来、肥後藩由来の寺となり、幕末には肥後藩の宿陣ともなっています。

庭園は枯山水庭園の本堂前庭と、池泉回遊式庭園の南庭があり、趣の全く違う二つの庭を楽しむ事が出来ます。それぞれの庭に楓樹が植えられており、春から初夏にかけては新緑を、晩秋には紅葉が見所となります。

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紅葉は本堂前の方が早く、11月中頃には見頃を迎える事が多い様です。一方の南庭は少し遅く、11月下旬頃に見頃になる事が多いですね。ここは4年前にそうだ京都、行こうのキャンペーン対象になって以来拝観者が増えており、ただでさえ狭い通路がより歩き難くなる事が難点かな。

アクセスは京都市営地下鉄の蹴上駅から徒歩7分、市バス南禅寺・永観堂前から徒歩7分です。南禅寺三門の右側の寺と言えば判りやすいかな。

位置図

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2017.10.18

京都・洛東 紅葉コレクション2017 ~真如堂~

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(写真は平成28年11月12日撮影)

真如堂は天台宗の寺で、正式名称は真正極楽寺と言います。数ある極楽寺の中でも本物だというくらいの意味でしょうか。通称の真如堂とは、本来は本堂を指す名前でした。

開山は永観二年(984年)と古く、比叡山の常行堂から東三条女院の離宮があった現在地に阿弥陀如来を移した事に始まります。この阿弥陀如来は慈覚大師の作とされ、完成間近となり「比叡山の守り本尊となってください」と白毫を入れようとすると、かぶりを振って拒否をされました。「それでは下山してすべての人々、とりわけ女性をお救いください」と願うと、判ったと言うようにうなずかれたのだそうです。この事から、ご本尊をうなずきの如来と呼ぶそうですね。

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その後、寺域は戦乱や火災などによって転々とし、元禄6年になってようやく元の場所に戻る事が出来ました。現在の本堂はその時に再建されたものです。

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最近になって知ったのですが、応仁の乱における足軽の狼藉を示す場面として教科書に良く採用されているこの絵は、真如堂縁起絵巻に描かれているものだそうですね。真如堂が如何に酷い目にあったかが判る絵図ですが、この絵巻の写しは夏の曝涼の時に見ることが出来るとか。機会を見つけて、一度は見ておきたいものです。

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真如堂の紅葉は、11月中頃の花の木から始まり、12月初旬頃まで続きます。ピークは三重塔周辺、本堂周辺、本堂裏と順に移っていく事が多いですが、年によって傾向と時期は微妙に異なります。苦沙弥和尚のinternet僧坊が週替わりで情報をアップされているので、参考にされると良いですよ。

アクセスは市バス真如堂前から8分程度ですが、結構な急坂があるのでご注意ください。

位置図

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2017.10.17

京都・洛東 紅葉コレクション2017 ~智積院~

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(写真は平成28年11月19日撮影)

智積院は真言宗智山派の総本山であり、川崎大師平間寺や成田山新勝寺もこの宗派に属します。元は紀州の根来寺の塔頭でしたが、本寺が豊臣秀吉と対立したため焼き討ちに遭い、一度は滅んでしまいまた。その後時を経て、徳川家康から豊国神社の土地と坊舎が与えられて再興し、さらに秀吉が建てた祥雲禅寺を譲り受けて現在に至っています。国宝としてこの寺に伝わる長谷川等伯の楓図、久蔵の桜図などは元は祥雲禅寺のものでした。

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もう一つ祥雲禅寺から受け継いだものに、大書院東側の名勝庭園があります。この庭は利休好みの庭と言われ、安土桃山期の特徴をよく残すと言われます。その後江戸期に大きな改修が加えられ、二つの時代にまたがる庭園となりました。四季を通じて見応えがありますが、特にツツジ、サツキの頃が最も美しいですよ。

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紅葉は境内のそこかしこで見られますが、中でも10年ほど前に整備された庭園が見応えがある様になりました。知らなければ、ここが以前はアスファルトの駐車場だったとは判らない事でしょう。今ではすっかりもみじが活着し、綺麗な紅葉を見せてくれるようになっています。市内における新しい名所と言って良いでしょうね。時期は市内にしては比較的早く、11月半ばから下旬にかけてでしょうか。

アクセスは市バス東山七条からすぐ、京阪電車七条駅から徒歩10分です。

位置図

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2017.10.16

京都・洛東 紅葉コレクション2017 ~泉涌寺~

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(写真は平成28年11月19日撮影)

先週末は京都に行けなかったので、今週は昨年に撮った写真からの構成になります。題して、そうだ京都、行こうにちなんで今年行きたい紅葉の名所「紅葉コレクション」です。まずは泉涌寺から始めましょうか。

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泉涌寺は弘法大師が天長年間にこの地に草庵を結んだ事に始まると言われ、初めは法輪寺、後に仙遊寺と改名されました。さらに嘉禄2年に伽藍が整備された時に、境内地から泉が湧き出たことから泉涌寺と寺名を改められています。

次いで仁治2年に四条天皇が崩御された時にこの寺で葬儀が営まれ、同時に山稜も境内に築かれました。以来、江戸時代末の孝明天皇に至るまで歴代ほとんどの天皇・皇后の葬儀が営まれ山稜が築かれ続けた事から、皇室に縁の深い寺「御寺」と呼ばれる様になります。

こうした経緯から歴代天皇の位牌を安置した霊明殿、皇室が参詣された時に休憩される御座所などがあり、他の寺とは一線を画した格式を誇ります。

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泉涌寺の紅葉で最も美しいのが御座所庭園で、京都の中でも比較的早い毎年11月半ば頃に見頃を迎えます。その紅葉は年によって若干の程度の違いがあるものの、総じて美しく、絵に描いた様に見事です。入山料500円のほかに御座所庭園拝観料300円が必要となりますが、800円出しても惜しくないと思える綺麗な紅葉ですよ。

泉涌寺境内では、他には楊貴妃観音堂の周辺や清少納言歌碑の横などにもみじがあります。また、塔頭の来迎院や今熊野観音寺などもそれぞれ紅葉の名所ですが、御座所庭園とは見頃の時期が合わない事が多い様です。

アクセスは市バス泉涌寺道から徒歩で7分、JRまたは京阪電車東福寺駅から徒歩10分ですが、少しきつめの坂道なので運動不足の方は息が切れるかも、です。

位置図

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2017.10.11

京都・洛東 萩2017 ~迎称寺 10.8~

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平成29年10月8日の迎称寺です。この日は萩がまだ見頃を保っていました。この前週との間に結構な雨が降り、花も相当に散ってはいたのですが、まだ咲いていなかった両端の株が満開となり、見ようによっては今が見頃と言えなくもなかったです。

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まあ、散り残った花は大半がかさついていて、近くで見るとそう綺麗でもなかったのですけどね、遠目には十分に美しく見えます。ここもこれだけ咲いているのを見たのは久しぶりの気がするのは、いつも見に来るのが早すぎるからなのかしらん。

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ただ、写真では優雅に見える萩ですが、実際にはミツバチがブンブンと羽音を立てて飛び交っています。滅多なことでは刺されないとは判っていても、あまり気持ちの良いものではないですね。

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いつもは早く咲く東側の株は、今年は進行が遅いです。やっと北側の株が見頃になって来たという程度で、南側の株はまだ咲いてもいませんでした。なので、今年は萩をまだ見ていないという人は、ここに行かれると良いかも知れません。

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最後は萩にぶら下がるモンシロチョウの写真です。萩にはモンシロチョウのほかキチョウなどが多く飛んできますが、あまりじっとしていてくれなくて、写真に撮る事はなかなか出来ません。この時はたまたま少しの間だけ一カ所にとどまっていてくれたので、シャッターを切る事が出来ました。もっとも、この後すぐに、ミツバチに追い払われてしまったのですけどね。昆虫の間でも、生存競争はシビアなんだと思わせる一幕でした。

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2017.10.10

京都・洛東 晩秋の境内2017 ~真如堂 10.8~

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秋の空に包まれた晩秋の真如堂です。花の木の色付きは毎年早く、この時期に既に半ば近くまで赤くなり始めています。でも、本格化するのはこれからで、11月の中頃にかけて枝先はさらに赤く、枝の根元は黄色に染まっていく事になります。

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そんな晩秋の色が濃くなり始めた真如堂でしたが、その一方でまだ萩が残っていました。雨でもう散ってしまったかと思っていたのですが、意外と長持ちしていますね。そして、残暑の様な暑さの中、季節が遡ったかの様にツクツクボウシがまだ鳴いていたのには驚かされました。毎年、こんな時期まで鳴いていたっけかな。

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意外と言えば、ホトトギスはあまり咲き進んでいませんでした。早いポイントではもう盛りになっているところもあるのですけどね、この花にも個体差や地域差がある様です。

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もう一つ、秋明菊も盛りにまではあと一歩でした。ここの墓地への入り口では、あまりに多すぎて興醒めするほど群落になって咲くのですが、それも今週末くらいまで持ち越しなのかな。晩秋とは名ばかりの、季節がせめぎ合っている感じのした真如堂でした。

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2017.10.09

京都・洛東 晩秋の境内2017 ~智積院 10.8~

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御香宮の神幸祭を見た後、深まる秋を探しに智積院に来てみました。ここでは秋の七草の一つ萩は既に花が終わっていましたが、もう一つの七草である桔梗はまだ花を咲かせていました。もう終わっているところもあるというのに、智積院では寺紋という事もあってか結構頑張っていますね。

ちなみに副題を仲秋から晩秋に変えたのは10月8日が寒露にあたるためで、この日から立冬までの間が晩秋と呼ばれるからです。

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その晩秋の始まりの日は好天に恵まれ、季節の区切りとは裏腹に残暑を思わせる暑い日でした。つい先日までは本当の晩秋らしく、肌寒い日が続いていたのにね、この気候の急変は身体に堪えます。

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境内の木々は、少しずつ色付き始めていました。紅葉が本格化するまであとひと月あまり、ここにも何度となく足を運ぶ事になるでしょう。今から境内が綺麗に染まり上がるのを楽しみにしています。

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ただ、今から色付いている木は弱っているものが多く、大抵は綺麗に染まらずに終わることになります。そんな予想は外れて、ここも絵になる景色になってくれると良いのですけどね。

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2017.10.03

京都・洛東 彼岸花2017 ~東北院 9.30~

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先日紹介した極楽寺の並びにあるのが東北院です。その山門前の路傍に、毎年彼岸花が咲いています。

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東北院の起こりは古く、平安京遷都の際に桓武天皇が伝教大師最澄に天下国土の守り神について尋ねられたところ、弁財天女がよろしいとのお答えがあり、御所の艮の方角に祀られた事に始まります。下って、関白藤原道長がこの弁財天女を深く敬い、雲水山東北御所法成寺と勅称を賜わって寺として開創されました。

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その後27代に渡り門跡寺院として続いてきたのですが、1684年に至り時宗に改宗し現在に至っています。その間、寺域は火災や戦災に遭いながら転々としており、現在地に移ってきたのは1693年の事でした。ここには軒端の梅という銘木があり、毎年白い花を咲かせるのは良く知られるところです。

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それにしても、こんな小さな寺にも深い歴史があるのはさすがは京都と言うべきでしょうか。私もまさかここに道長が絡んでいるとは知りませんでした。道ばたの彼岸花のおかげで、また一つ歴史の一端を知ることが出来ました。


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2017.10.02

京都・洛東 萩2017 ~迎称寺 9.30~

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前回9月18日に来たときはまだほとんど咲いていなかった迎称寺の萩ですが、およそ2週間が経ち、ようやく見頃を迎えていました。

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その2週間のうちに雨が比較的少なかった事も幸いした様です。それほど花びらが散った様子もなく、まずまず見応えがあったのは何よりでした。

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もっとも、山門寄りの株と一番東の株はほとんど咲いておらず、少し景観が損なわれていたのが残念でした。まあ、一度に全ての株が咲き揃うというのも難しい事なのでしょうけどね。

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咲いている株はほどんどつぼみは残っておらず、見頃としてはこの日あたりがピークだったのかな。後は山門周辺で残っている株が咲いて、それなりに綺麗に見える事でしょう。

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東の土塀側はまだ咲ききっておらず、見頃まであともう少しというところでした。それでも、崩れかけた土塀と萩の取り合わせは、相変わらず破れ寺の風情があって面白いですね。もう少し私の腕があったらもっと面白い写真が撮れるのになと、いつも思ってしまうポイントです。

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2017.10.01

京都・洛東 仲秋の境内2017 ~真如堂 9.30~

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黒谷から真如堂へと来ました。真如堂もすっかり秋の気配に包まれており、本堂前から見た景色は一見紅葉を迎えた様にも見えます。でも、色付いているのは花の木の先端と桜の一部のみで、本格化するのはまだまだ先の事ですね。

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先日は真如堂の萩は大したことが無いと書いてしまいましたが、今年はいつもと様子が違っていました。結構花付きが良く、それなりに見応えがあったのですよ。名所とまでは言えないまでも、嬉しい誤算でした。

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彼岸花はこの前週が盛りだったらしく、終わった花がそこかしこに見られました。でも、まだ名残の花が残っており、その鮮やかな色彩を放っていました。

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これから見頃を迎えるのがホトトギスですね。まだつぼみのところが多い中、塔頭の覚円院ではわずかながら開花が始まっていました。

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そして、この色を見ると秋の深まりを実感するのがサンシュユの実です。秋珊瑚の異名を持つこの実はとても苦く、鳥も敬遠する様で冬になっても長く木に残っています。いよいよ食べるものがなくなったら、仕方なくついばみに来るという感じなのかな。でも、色合いはとても美しく、珊瑚の名にふさわしいですね。見た目と味が全く異なるという不思議な実です。

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