西郷どん 第三十一回 「龍馬との約束」
海舟の名を騙って、西郷に会いに来た龍馬。
行き場を失った自分を買わないかと龍馬。
薩摩、西郷家。
西郷の無事を案じながら待つ糸たち。
龍馬を伴って帰ってきた西郷。
雨漏りする家に驚く龍馬。
家を修繕するより、他人を助ける事を優先するためだと聞き、
西郷が気に入ったと龍馬。
雨漏りの修理を手伝う龍馬。
日本の雨漏りを直したいと西郷。
雨漏りを直すみたいに幕府を潰すと言うのかと龍馬。
船に乗って世界中と商いがしたいと龍馬。
龍馬が大手を振って商いが出来る様な国にする、
力を貸して欲しいと西郷。
薩摩が自分を買ってくれたらと龍馬。
京。
長州再征のため、将軍上洛を諸藩に告げる慶喜。
薩摩。
御前会議。
幕府の命には従わぬが得策と西郷。
薩摩は兵を出さない、幕府を担ぐのはやめにしたと久光。
幕府はいずれ自滅する、その時こそ薩摩が天下に号令を下す、
斉彬公すら出来なかった事を久光公がするのだと説得した一蔵。
久光と茂久に龍馬を拝謁させた西郷。
海軍再建のために龍馬は使えると西郷。
船を貸してもらえたら、異国から武器でも船でも買ってくる、
自分は商人だ、幕府から目を付けられる事もない
自分を買ってくれないかと龍馬。
長州が潰されれば、次に狙われるのは薩摩と一蔵。
答えは見えている、長州と手を結ぶしかないと西郷。
長州は薩摩を憎んでいる、打つ手はないと一蔵。
打つ手はあると龍馬。
長州には知った顔がある、
自分が薩摩と長州の手を結ばせてやると龍馬。
渡りが付いたら、すぐにも長州に行くと西郷。
夜明け前、西郷家を発った龍馬。
ひと月後、京。
有力公家へ宛て、長州征伐の不可を説いた文を書いた岩倉。
それを届ける一蔵。中川宮には気をつけろと岩倉。
中川宮邸。
金子も受け取らず、快諾した中川宮。
薩摩、西郷家。
修繕に忙しい西郷たち。
下関、白石邸。
桂と再会した龍馬。
武器は要らないかと龍馬。
是非欲しいと桂。しかし、手立てが無いと桂。
薩摩から借りた船で商いをする、
自分が外国から買った武器や船を長州が買えば良いと龍馬。
薩摩だけは許せんと桂。
西郷まで憎んではつまらんぜよと龍馬。
薩摩、西郷家。
必ず無事に帰ってきてくれと糸。
そこにやって来た中岡慎太郎。
龍馬からの手紙を手渡す中岡。
文の中身は、下関に来ればすぐに桂に引き合わすと龍馬。
下関に発つ西郷。
そこに入った一蔵からの火急の知らせ。
将軍上洛ですぐにも勅命が下りそう、力を貸してくれと一蔵。
鶴丸城。
大山と海江田に、名代として下関に行って欲しいと頼む西郷。
しぶる大山に、自分が行くと文を預かった海江田。
京、二条城。
諸藩を前に、長州征伐の事は重大事ゆえ、我ら一同再度話し合い、
奏上せよとの詔を伝える慶喜。
廊下。
一蔵に声を掛け、岩倉から中川宮に宛てた手紙を投げ出す慶喜。
中川宮は慶喜と裏で繋がっていたのでした。
岩倉とつるんでいる事以外に、
薩摩が長州と手を組もうとしている事まで知っていた慶喜。
鍵屋。
西郷の帰りを待っていた龍馬。
下関に来なかった西郷を責め、
桂がどんな気持ちで待っていたかと龍馬。
文は届いていないのかと西郷。
文が来たとしても、桂の気持ちが変わる思っていたのかと龍馬。
桂は何とと一蔵。
桂は何も言わずに下関を去ったと龍馬。
桂に会いたい、会って心を尽くして謝りたいと西郷。
西郷さん、おまんの信用も義理も人情も、何もかも失ったと龍馬。
鶴丸城。
下関に行かなかった海江田を責める大山。
間違っているのは西郷だと海江田。
長州。
事の首尾を桂に問う藩士たち。
黙って歩く桂。
鍵屋を去る龍馬。
なぜ桂の気持ちに応えなかった、おいは天に甘えちょったと西郷。
もう一度桂と会うんじゃろ、
どんな事があってもやり遂げるのが吉之助さあだと一蔵。
おかげで自分まで付き合わされてしまった、
天が味方しないときはおいが味方してやると一蔵。
チェスト、きばれと一蔵。
「今回はいわゆる西郷の下関すっぽかし事件が描かれました。薩長同盟を一度は危うくさせたこの事件は、西郷の思いを巡って様々な説が唱えられています。」
「その前に、龍馬が薩摩に行ったのは、海舟が行き先を失った海軍伝習所の浪人たちの世話を、西郷に頼んでおいたからでした。薩摩にとっても船乗りたちが欲しかった時期であり、両者の利害が一致したのでした。決して、龍馬が自ら売り込んだ訳ではありません。」
「ドラマでは薩長同盟に熱心な西郷ですが、実際にはそこまで熱意を持っていた訳では無かった様です。最も熱心だったのは龍馬や中岡たち土佐浪士たちで、中でも中岡がその中心でした。西郷は彼らの説得により、やや消極的ながらも長州と手を組む事に同意したと言われます。」
「ドラマでは海江田に文を託した西郷でしたが、実際には佐賀関で京からの急報に接し、中岡の懸命な説得にも関わらず京に向かったのでした。一説には西郷にとっては長州と手を組む事よりも、長州征伐を止める事の方が急務だったのではないかと言われます。しかし、これには諸説があり、例えばいまだ西郷にはまだ長州と手を組む事に迷いがあったのではないかと言う説もあります。」
「桂としては、龍馬の説得により、恨みを飲んで西郷と会う事にしたのでした。しかし、それをすっぽかされた桂のむくれようは一通りではなく、再度西郷と会わせるための龍馬たちの苦労は並大抵では無かったと言います。」
「ドラマでは薩摩と長州が手を結ぼうとしている事が慶喜にまで漏れていましたが、実際にも幕府はその動きを掴んでいました。それほど幕府の諜報能力は優れており、龍馬の存在も活動もまた幕府方に知られていたのでした。」
「ドラマの西郷は、天に甘えていたと言っていましたが、天を敬う西郷としては痛恨事だったのでしょう。次回はいよいよ薩長同盟が結ばれる様です。その時、西郷や龍馬がどう動くのか、楽しみに待ちたいと思います。」
(参考文献)
「西郷隆盛」 「西郷隆盛 維新150年目の真実」 家近良樹著 「西郷隆盛 手紙で読むその実像」 川道麟太郎著 「西郷隆盛53の謎」 原口泉著 「勝海舟と西郷隆盛」 松浦玲著
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