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2018.07.29

西郷どん 第二十八回 「勝と龍馬」

禁門の変の後始末に奔走する西郷。

廃墟と化した京の町でふきと出会った西郷。
誰のせいかと問うふきに、幕府、朝廷、長州、薩摩、みんなのせいだと西郷。

これより長州征伐に取り掛かると宣言した慶喜。

慶喜の屋敷を訪れた西郷。

勝海舟と言い争い、海舟を追い返した慶喜。
廊下で西郷と出会った海舟。


四カ国連合艦隊が長州を攻めたと言い、この機に長州を叩き潰すと慶喜。
そこに入ってきて、民が苦しんでいるのが判らないのかとふき。
ここはおなごの来るところでは無いと西郷。

自分にも長州征伐の役目を与えてほしいと西郷。
まず海舟に会って、海軍の出動を説得しろと慶喜。

大坂。
海舟への取り次ぎを拒む宿屋の主人。
薩摩の西郷が来たと言ってほしいと西郷。
その名を聞いて2階から駆け下りてきた坂本龍馬。

西郷が本物か試し、追い返そうとする龍馬。
そこに帰ってきた海舟。

長州とは戦わない、それが返事だと海舟。
異国から民を守る海軍を見放す事は、民を見捨てる事だと西郷。
斉彬が見込んだだけの事はある男だと海舟。

斉彬様が今生きておられたら何と言ったかと西郷。
自分ならこう言う、もう幕府なんざ見限るこったと海舟。

西郷をどう見たと海舟。
釣り鐘みたいに揺れている、
小さく打てば小さく響き、大きく打てば大きく響くと龍馬。

海舟を引っ捕らえよと慶喜。
海舟には軍艦がある、万一江戸城に砲口を向けられてはと西郷。
それよりも長州攻めの総大将もまだ決まっていないとかと西郷。
お飾りの総大将など誰でも良い、お前が采配を振るえと慶喜。

2ヶ月後、大坂城。
長州攻めの先陣を巡って紛糾する軍議。

半次郎と川路に長州へ潜入させた西郷。

広島、薩摩陣営。
長州の内情を調べて来た半次郎たち。

総大将慶勝に、長州行きを願い出た西郷。

岩国。
一人で敵陣に乗り込んだ西郷。

吉川監物に、三家老の切腹、藩主の謹慎などの条件を示す西郷。
さらに、捕虜になっていた長州兵を引き渡した小松帯刀。

すべての条件を飲んだ長州藩。
戦をせずに終わった長州征伐。

京。
お前には失望した、幕府への裏切りだと慶喜。
すべて私に任せるとおっしゃった、確かに征伐したと西郷。
ただの裏切りだと慶喜。

国とは生きたいと思う者の集まりだと思う、
生きたいと思う者のために働く事が政ではありませんかと西郷。
これまでの日本を守ってきたのは幕府だ、これからもそうあるべきと慶喜。
日本が火の海になろうとも幕府さえ残れば良いと思っておられると西郷。

腹を切れと慶喜。
小刀を取り出した西郷。
ここで切るのか、良いぞと慶喜。
この刀を覚えているか、かつてあなたを守るために人を殺めた刀だと西郷。
その刀を持って慶喜に迫り、慶喜の前に突き立てた西郷。
これで昔の縁は絶ち切った、もはやここまででございますと西郷。

慶喜に背を向けて去る西郷。
悔しがる慶喜。

「今回は海舟との出会い、そして第一次長州征伐が描かれました。海舟との出会いは大きく、それまで長州攻めに積極的だった西郷が、方針を大きく転換するきっかけとなりました。」

「当初、西郷は長州征伐に積極的で、防長二州を攻め取り、半国を禁裏御用に宛て、残りは参戦した諸藩で分け取りにするというものでした。」

「海舟と西郷が会ったのは元治元年9月11日、大坂での事でした。海舟は長州征伐に意気込む西郷に対し、幕府には政権担当能力はもはや無い事、その上で有力諸侯が長州征伐を行い、さらに幕吏の淘汰を実施し、有力諸侯が会盟して欧米諸国と新たに条約を結び直すのが良いと提言します。さらには、李氏朝鮮や清国と同盟を結び、ヨーロッパ諸国と対峙する必要があるとも語ったと言います。これを聞いた西郷は、海舟は底知れぬ知恵者であると最大限の賛辞を示し、ひどく惚れ申したと大久保に書き送っています。」

「海舟との会見で意見を変えた西郷は参謀として征討軍に加わり、ドラマにあった様に戦をする事なく長州征伐を終わらせる事に成功します。ドラマでは西郷が一人で敵地に乗り込んだ事になっていますが、実際には吉井友実と税所篤の二人を伴っての事でした。さらには西郷は下関に飛び、最も危険とされた奇兵隊など諸隊の長たちと会って、五卿の九州動座に同意させます。西郷ならではの離れ業でしたが、これにより長州征討を終わらせる条件が整ったのでした。この働きによって、西郷の名声は一気に高まる事になります。」

「戦をせずに済ませた西郷でしたが、当然これには慶喜は反対でした。慶喜のみならず、賢候と呼ばれた大名たちも同様で、西郷は長州藩と手を組み、倒幕を企んでいるのではないかという疑惑が生じます。これには西郷が寛大な処置を取った事に加えて、長州藩内で起こった高杉晋作によるクーデターを見過ごしたという事情もありました。西郷の寛大な処置は、長州の穏健派との合意に依ったものだったのですが、その交渉の最中に高杉が政権を覆し、再び反幕的な政権を打ち立てたのですね。西郷はこれを知りながら長州藩内の出来事としてあえて見逃し、征討軍を解散させていたのでした。」

「こうした動きは幕府と薩摩の間に微妙な影を落としていく事になります。しかしながら、とにもかくにも長州を屈服させる事に成功した幕府は、これを機に再び勢いを取り戻そうとします。それに薩摩が敏感に反応して行くことになるのですが、それが描かれるのはまだ先の事の様ですね。次回は西郷の3度目の結婚が描かれます。再び鹿児島に戻った西郷に縁談が殺到する様ですが、どんな騒動になるのか楽しみです。」

「追伸。小栗旬の坂本龍馬は格好良いですね。このドラマの主役は西郷ですが、やはり龍馬が出てくると応援したくなります。でも、あまり出番は少ないのかな。それがちょっと残念ですね。」

(参考文献)
「西郷隆盛」 「西郷隆盛 維新150年目の真実」 家近良樹著 「西郷隆盛 手紙で読むその実像」 川道麟太郎著 「西郷隆盛53の謎」 原口泉著 「勝海舟と西郷隆盛」 松浦玲著

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