西郷どん 第二十三回 「寺田屋騒動」
久坂玄瑞らと会い、暴発を止めようと奔走する西郷。
そこに現れた一蔵。
捕り方に捉えられる前に差し違えて死のうと一蔵。
なぜ天に生かされたか分かるまで死なないと西郷。
うっかり京で西郷が担ぎ上げられていると漏らしてしまった海江田。
怒り心頭に発した久光。
皆の気を立たせるために、鰻獲りにさそう西郷。
昔に返って鰻獲りに興ずる西郷たち。
捕り方に捕まった西郷。
兵を率いて京に上った久光。
西郷に切腹を命ずる久光。
西郷は扱いの難しい男、主君の前に置かれた物差しだと助け船を出す小松。
堀、一蔵らのとりなしで切腹を免れた西郷。
島流しと決まり、薩摩に送り帰される西郷と新八。
信吾と新七を一蔵に託す西郷。
西郷を追ってきたお虎。
近衛忠久から浪士取り締まりを命じられた久光。
早速取り締まりを始めた久光。
文久二年4月23日。
追い詰められて新七の下に集まった浪士たち。
それを聞き、追手を放つ久光。
追手として派遣された大山たち。
寺田屋。
新七の説得を試みる大山。
青蓮院の宮の令旨を盾に応じない新七。
ついに上意と斬り合いを始める大山たち。
激しい斬劇。
道島に抱きつき、おいごと刺せと叫ぶ新七。
串刺しにされた新七。
その惨劇を見て暴発を思いとどまった浪士たち。
厳しい処分が下った精忠組の面々。
薩摩。
一蔵からの手紙で事の顛末を知り、男泣きに崩れる西郷。
「今回は寺田屋騒動が描かれました。薩摩藩士が同士討ちを演じたこの騒動は、幕末史の中でも悲劇の一つとして知られます。」
「詳細については以前に書いているのでここでは省略しますが、かつて久光が精忠組に下した諭し文が引き金でした。久光の卒兵上洛が拡大解釈され、倒幕の機運が一気に高まった事が原因だったのですね。」
「騒動を大きくした張本人は清河八郎でしたが、それ以上に勝手に形成された世上の勢いというものの恐ろしさを感じます。規模は違うものの、最近の炎上騒ぎに似たものを感じますね。」
「ドラマに関して言えば、久坂玄瑞らと西郷が会っていたかは分かりません。たぶん、西郷が居たのは大坂のはずですから、まず創作でしょうね。しかし、西郷の名が実情以上に大きくなっていた事は良く表されていたと思います。その久坂たちと西郷が不倶戴天の敵となるのは歴史の皮肉と言うべきでしょうか。」
「有馬新七の壮絶な最期は史実どおりですが、それを見ていた信吾の今後はどうなるのでしょうか。やっせんぽというのはそのとおりですが、これを契機に一人前の男に育つという設定なのかしらん。」
「お虎の下りは必要だったのかな。ドラマではお虎の一方的な思いだけが描かれていますが、実際には西郷の大のお気に入りだったと伝わります。そして、西郷を追ってきたのはずっと後、西郷が戊辰戦争に発つ時だったとか。それをここに持ってきたのはお虎の出番はここまでなのかな。」
「次回は沖永良部島に流された西郷が死線を彷徨うようですね。そこからどいう悟りを開くのかが次回の焦点になりそうですね。」
(参考文献)
「西郷隆盛」 「西郷隆盛 維新150年目の真実」 家近良樹著 「西郷隆盛 手紙で読むその実像」 川道麟太郎著 「西郷隆盛53の謎」 原口泉著 「勝海舟と西郷隆盛」 松浦玲著
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