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2018.04.22

西郷どん 第十五回「殿の死」

西郷たちの働きによってやっと下りた勅諚。
そこには将軍継嗣は英傑、人望、年長と書かれていました。

西郷からの知らせに喜び、軍備増強を急ぐ斉彬。

穏やかな日々を過ごす家定と篤姫。
その時、突如倒れた家定。

病身の家定に近づき、
自らに権力と、跡継ぎには慶福をと遺書を書くように囁く直弼。
しかし、家定が書いたのは柿の絵でした。
これを御台に食べさせてくれと頼む家定。

上意と称して大老に就任し、さらに開国と将軍継嗣を慶福と定めた直弼。

京都。
勅諚が九条関白の手で覆った事を知り、万事休すと絶望する左内。
急ぎ鹿児島へと戻る西郷。

江戸城大奥。
すべては家定の意思と本寿院に報告する直弼。
遺書があるなら見せよと迫る篤姫。
そこに現れ、家定への見舞いを言上した慶福。
慶喜とは大違いだと笑い合う本寿院たち。

鹿児島。
一足先に江戸の状況を知った斉彬。

必死で掛け通し、斉彬に拝謁した西郷。
西郷の報告を聞かず、ねぎらっただけの斉彬。

馬で出かけた斉彬の後を追い、
子供の頃、斉彬と出会った草原で斉彬に追いついた西郷。

集成館も廃止となる、夢は砕けたと言い、西郷の役を解いた斉彬。

重い足を引きずって家に帰った西郷。

何の役にも立てなかったと落ち込む西郷を叱り飛ばす正助。

江戸城。
権勢を欲しいままにする直弼。
柿の絵を形見に残し、亡くなった家定。
継嗣となった慶福。

鹿児島。
荒れる斉彬。

無役にも係わらず、斉彬の下に乱入した西郷。

訝る斉彬に京に兵を送り、その兵と斉彬の姿をもって、
幕府へ改革を迫る詔を頂くと言上する西郷。

その言葉を聞き、挙兵を決意する斉彬。
西郷に京へ戻り、近衛家に工作せよ、自分もすぐに後を追う、
今からお前はわしになにれと斉彬。

正助ら郷中の仲間に斉彬の挙兵を告げ、京へと向かう西郷。

京、鍵屋。
また世話になると言う西郷に見とれる仲居のお虎。

西郷を待っていた月照たち。
西郷の知らせに生気を取り戻した月照たち。
そこに喜び勇んで現れた俊斉。

鹿児島。
兵を鍛える斉彬。

京。
斉彬を迎える準備に励む西郷。

鹿児島。
安政5年7月16日、この世を去った斉彬。

「今回は直弼の台頭と斉彬の死までが描かれました。予告にあったとおり目まぐるしく四転五転した回でしたね。」

「腹黒い直弼の企みに対して、純朴な家定が書いたのは篤姫に与える柿の絵でした。家定の優しさを逆手に取った直弼は、彼が壁に掛けた面のごとく赤鬼として恐れられる存在となります。さりげない描写でしたが、今後の直弼を象徴する場面でした。」

「史実としては、将軍継嗣の件は直弼の暗躍ではなく、あくまで家定の遺志であったと言われますが、ドラマの設定上直弼を徹底した悪役としておく必要があるのでしょう。彼には気の毒だけど、ここは仕方が無いのかな。」

「勅諚が書き換えられたとする説は確かにあり、九条関白に南紀派の手が回っていたと言われます。その一方で、他ならぬ篤姫自身が養父である近衛忠恕に勅諚を下さぬ様にと依頼したという説もあります。このあたりは資料を漁っていると諸説があって、どれが正しいのか判断に苦しむところです。」

「西郷が急いで鹿児島に急報したのは史実のとおりですが、西郷が居たのは京都ではなく江戸でした。そして、当時ひと月は掛かるとされた旅程を21日で駆け通したと言われます。西郷がボロボロになっていたのも当然ですね。その西郷よりも早く斉彬の下に書状が届くと言うのは無理のある設定ですが、斉彬の絶望を描くには欲しかった描写なのでしょう。なお、西郷がお庭番を解かれたという事実は無い様です。」

「斉彬の挙兵については西郷が斉彬に進言したとも、斉彬自身の意思だとも言われます。この時期の西郷としては出過ぎた進言という気はしますが、これもドラマとしては西郷の仕事として描きたいところなのでしょう。」

「その斉彬の意思とは、天下に騒乱が生じれば三千の兵を率いて京に上り、朝廷を守護するというものと言われます。斉彬自身が率先して騒乱を起こすという訳ではないですが、一種のクーデターを企てたとも言えるのでしょう。それが斉彬の死によって御遺志となり、今後の薩摩の方向性を決める事となります。ただし、この御遺志は一次資料にはなく、伝聞やその後の薩摩藩の動きから総合的に判断して、あったらしいと考えられています。」

「ドラマでは「お前はわしになれ」という斉彬の台詞が効いて来る様です。西郷の今後の生き方を決めた、まさに決め台詞と言うべきものかな。あんな風に言われたら、西郷ならずとも奮い立ちますよね。」

「もう一人忘れていました。西郷にとって大切な人がさりげなく登場しています。お虎がそうで、今後の二人の絡み合いが楽しみです。」


(参考文献)
「西郷隆盛」 「西郷隆盛 維新150年目の真実」 家近良樹著 「西郷隆盛 手紙で読むその実像」 川道麟太郎著 「史伝 西郷隆盛」 海音寺潮五郎著 「西郷隆盛53の謎」 原口泉著 「勝海舟と西郷隆盛」 松浦玲著

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