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2018.03.25

西郷どん 第十二回「運の強き姫君」

安政2年、特赦令により戻ってきてた次右衛門。
喜ぶ大久保家の人々。

2年経っても篤姫の輿入れが決まらず、苛つく幾島。

斉彬に直訴する幾島。快く思っていない者が居るのだと斉彬。
それは井伊掃部頭かと幾島。
ならば大奥に手を回し、誰よりも世継ぎを望んでいる本寿院に働きかけてはと幾島。
人も金も惜しむなと斉彬。

西郷にも外側から目一杯働きかけよと幾島。

早速、各藩への書状と礼金を預けられた西郷。

西郷に、もしや輿入れの事が破れたのではないかと聞く篤姫。
めっそうもない、しかし、本当に御台所になりたいのですかと問う西郷。
それでなければここまで来た意味が無い、力を貸してくれと篤姫。

磯田屋。
お忍びで他藩の内情を探りに来た幾島、案内する西郷。

他藩の重役の接待に精を出す西郷。ついには裸踊りまで披露します。

その西郷の所業を怪しむ大山と俊斉。

薩摩、重富島津家。
久光に宝島事件の資料を届けに来た正助。
その資料の中に忍ばせてあった久光宛の書状。
久光への忠義を尽くすと言う正助。

江戸城。
役人に袖の下を渡し、大奥へと入った幾島。

家定の母、本寿院に斉彬から贈られた数々の豪華な品。
それとなく、篤姫の輿入れを快く思っていない者が居るとほのめかす幾島。
それは彦根殿か、ならば我らの後押しが欲しいという事かなと本寿院。
お力添えをと幾島。

母として最も望むことは、我が子を一人にして欲しくないという事と本寿院。
篤姫の良いところは体が強く、その上運が強いというところと幾島。
ならばその運に載ってみようかと本寿院。

双六で遊ぶ家定。その前に居並ぶ直弼と正広。
家定の前に御台所候補の絵を並べ、この中から選びなさいと本寿院。
これにすると直弼を指した家定。当惑する直弼。

一人庭に出てアヒルが死んだ事を嘆き、みんな自分を残して死ぬ、
死なない御台所が欲しいと家定。
丈夫で運の強い姫君ならこれですと篤姫を推薦する本寿院。
ではこれにすると家定。
一人異を唱える直弼。家臣の分際で何事、控えよと一喝する本寿院。

篤姫に輿入れが決まった事を伝える斉彬。
喜ぶ篤姫。複雑な心境の西郷。

家定がどのような人物か知りたくないのかと斉彬。
この世で並ぶべきものが無い公方様、口にするのも勿体ない事と篤姫。

斉彬に、篤姫は家定の体が弱く、
世継ぎを産むことが出来ないと知らないまま輿入れをするのかと問う西郷。
篤姫にはいずれ自分が話すと斉彬。
それを陰で聞いていた幾島。

篤姫を厳しく鍛える幾島。倒れる篤姫。庇う西郷。
これからは一人で戦って行かなければならない、強くなれと幾島。

安政2年10月2日。
篤姫に家定に子は出来ぬ、母としての喜びは無い、
そなたの本当の役目は慶喜を次の将軍にする事と告げる斉彬。
衝撃を受けにながらも、運命を受け入れた篤姫。

その夜、江戸を襲った大地震。
慌てて斉彬の下に駆けつけた西郷。その無事を見届け、篤姫の下に向かう西郷。
篤姫を救くい、早く逃げてくださいと西郷。
このまま殿も公方様も居ないところに一緒に逃げて欲しいと篤姫。
どんなところでもお供しますと西郷。
その言葉が聞きたかったと篤姫。
篤姫を促す西郷。
もう良いと篤姫。

覚悟を決めた様に毅然とし、御台所となるべき体をよく守ってくれたと篤姫。

「篤姫の輿入れは、確かに2年近く待たされました。けれども、その理由は井伊直弼が反対した訳では無く、ペリーの二度目の来航があった事、各地で大地震が頻発した事などにより、幕府がその対応に追われて輿入れどころでは無かった事に依ります。」

「安政の大地震とはドラマにあった様に江戸を襲った地震だけではなく、その前に起こった南海トラフや東海トラフに依るものと思われる大地震、飛騨や東北、四国などで起こった内陸型の地震などを総称して言われます。この続発した地震が各地に甚大な被害をもたらし、幕府は次々と寄せられる援助の訴えに対応すべく、右往左往していたのでした。」

「紀行で紹介されていた藤田東湖もこの地震で亡くなったのですが、橋本左内と並んで西郷に影響を与えた重要な人物でした。ドラマにいつ登場するのかと思っていたのですが、見事にスルーされましたね。」

「東湖は斎昭を支えた水戸藩の重鎮で、彼が居たからこそ水戸藩が幕末の中心となる事が出来ていたのでした。彼の死後の水戸藩は派閥が分裂して互いに抗争し合うようになり、遂には藩そのものが人材を失い力を無くす事となってしまいます。」

「篤姫に関しては、何度も書いている様に幕府から望まれた縁談であり、その理由の一つとして島津家の家系として体が丈夫だったからだとも言われています。このあたりはドラマに描かれたとおりですね。決して慶喜を将軍とするために将軍家に送り込まれたのではありません。」

「ドラマに戻って、輿入れ実現のために奔走する幾島と西郷の描き方は面白かったです。あの物堅い幾島は、いざとなると腹芸も出来る女丈夫だったのですね。」

「西郷の裸踊りも妙に面白く、はまっていました。ただ、本当の西郷は下戸で、酒は飲めなかったのですけどね、そのあたりはドラマの演出として必要なところなのでしょう。」

「篤姫が西郷に一緒に逃げて欲しいと言ったのは本音だったのでしょう。西郷が自分に寄せる思いを知っており、家定が不能者であると聞いてつい口に出してしまったのでしょうね。その後すぐに覚悟を決めたのは、さすがに薩摩の姫君だった事はあります。」

「このあたりは無論創作ではありますが、このドラマの西郷らしさがよく出ていたと思います。また、毅然とした篤姫も見事でした。」

「家定の描き方もただの不能者としてではなく、自分の感情を持った一人の人物として表現されていました。彼がアヒルを飼っていたのも、ただ寂しかったからだけなのですね。突拍子もない人物ではありますが、哀れを誘う境遇の人でもあったのでした。」

「次回は西郷が故郷に帰る様です。そして、斉彬の盟友である正広が急死してしまうようですね。これから激動の時代を迎える訳ですが、その中で西郷がどう描かれるか楽しみに待ちたいと思います。」

(参考文献)
「西郷隆盛」 「西郷隆盛 維新150年目の真実」 家近良樹著 「西郷隆盛 手紙で読むその実像」 川道麟太郎著 「史伝 西郷隆盛」 海音寺潮五郎著 「西郷隆盛53の謎」 原口泉著 「勝海舟と西郷隆盛」 松浦玲著

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