京都・洛中 時代祭2016 ~楠公上洛列から平安時代婦人列まで~
楠公上洛列は、楠木正成が隠岐から戻られた後醍醐天皇を出迎え、都まで先導した様子を再現した行列です。たぶんですが、戦前まではこの祭りのハイライトだったんじゃないかな。
なんと言っても正成一族は、皇国史観における一大スターですからね、力の入れようが違う様に思われます。旗なんかも大きいものなあ。
この正成の鎧は一千万円もするのだとか。つくづく凄い衣装ですが、やはり主役級は扱いも違うという事なのかな。でも、馬も含めて絵になりますね。
こちらは正成の弟の楠木正季。正直言って、弟である事、湊川の戦いで兄と刺し違えた事くらいしか知りません。でも、朝廷にとっては忠臣の誉れという事で行列に入っているのでしょう。
ここからは中世婦人列です。最初に来るのが大原女、頭に柴を乗せているのが特徴ですね。かつては花いらんかえ~、柴いらんかえ~と歌いながら街中を売り歩いていましたが、今は観光客相手以外は姿を消しました。
こちらは桂女。籠に入れた桂川の鮎と飴を街中に売り歩いていたそうです。
なんでこんな処にと思うのが淀君です。これは、この婦人列が後から入れられたもので、鎌倉時代から安土桃山時代までを一括りにしたせいなのでしょう。せめて淀殿と名前を変えてあげたらと思うのですが、ずっとそのままですね。
これは静御前です。朝敵となった義経はおおっぴらには出来ないけれども、その側室の静御前は構わないという事なのでしょう。当時の白拍子はこんな感じだったんだと判る好例です。
ここから鎌倉時代に入ります。後鳥羽上皇が朝威回復を図るため、城南離宮での流鏑馬に託して畿内10数国の武士を集めた事を表す行列です。
武士団は五組との事ですが、正直言って見ていても判らなかったです。ただ、流鏑馬の行列なんだなと判る程度で、この祭りを見るには詳しいパンフレットが必要なのかも知れません。
でも、鎌倉時代が流鏑馬だけというのも寂しい気がします。せめて、頼朝の上洛あたりを再現出来ないものなのかしらん。
ここからは藤原公卿参朝列です。文字通り、藤原時代の文武官の参朝の様子を表した行列で、こちらは四位か五位の文官になるのかな。
こちらは武官。手にしている弓は、他の時代に比べて小振りなものですね。
隋臣している女童も居ました。慣れない藁靴を履かされ、平安神宮までの道のりは大変だったでしょうね。
ここからは平安時代婦人列です。まず現れるのが巴御前、いつ見ても凜々しい姿ですね。この人の夫である木曽義仲は都で乱暴を働いた人ですが、静御前と同じくその妻なら許されるという事なのでしょう。
この人は、絶世の美女として知られる小野小町です。どうせなら豪華な十二単を来て、輿に乗って欲しいなと思うのは私だけかしらん。
この子連れの人は常盤御前。平治の乱で夫の源義朝が破れ、平家の追っ手を逃れて雪の中を歩く姿を表しています。だからわら靴なのですね。また、常盤御前のふところにある白いものが赤子の義経です。朝敵だけど、こんなところにひっそりと出ているのでした。
こちらは平安時代の二大作家である清少納言と紫式部です。何かと比べられる二人ですが、この行列では仲良く同じ輿に乗って行きます。
明日は延暦武官行列からお届けします。
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