京都・洛東 東福寺方丈 八相の庭
光明院を訪れた後、久しぶりに東福寺の方丈に入ってみる事にしました。東福寺の方丈の四方にはそれぞれ趣の異なる庭が配されており、八つの要素がある事から八相の庭と呼ばれています。
これはその一つ、北斗の庭。その名の通り石柱で北斗七星を象った庭で、7本の石柱がそれぞれ違った長さになっており、リズムを感じさせます。後方の生け垣は天の川を模したものだそうですが、それはちょっと想像力を要しますね。
方丈の南側にある枯山水の庭は、冒頭の写真の様に巨石を配されている事が特徴で、作庭者の重森三玲氏らしい大胆さが面白いですね。この石は仙人が住むという四仙島を表し、反対側にあるこの築山は五山を表しているそうです。ただ、この五山というのが今ひとつ良く判らないのですが、中国で崇められている五岳の事を指しているのかしらん。
西庭はさつきの刈り込みと白砂、苔からなり、井田市松と呼ばれるそうです。パンフレットの写真に依れば、サツキの季節になると綺麗な花が咲くらしく、その時分に一度来て見たいですね。
北庭は敷石と杉苔からなる市松模様の庭で、禅寺の庭に幾何学模様を持って来るという重森氏の型破りぶりが面白い庭です。ある意味、一番有名な庭なのかな。
久しぶりに見た方丈庭園でしたが、作庭後77年が経過しているにも関わらず、斬新さは少しも失われてないばかりか、また新しい発見もあったりして、名作と呼ばれるに相応しい庭でした。私は知らなかったのですが、2014年には国指定の名勝になっていたのですね。それも当然と言える良い庭だと思います。
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コメント
新緑の東福寺綺麗ですね!
お庭を整えられた後で市松模様も綺麗です♪
私が入った時は苔が育ちすぎて端の方は苔に埋まって市松模様になっていませんでした^^;
投稿: Milk | 2016.05.10 11:10
Milkさん、
そうか、市松模様も手入れしないと苔に覆われてしまうのですね。
この素敵な庭を維持するためには、どれだけ手間が掛かっているのかしらん。
拝観料を取っているのも無理なからぬところなのかも知れませんね。
投稿: なおくん | 2016.05.10 21:38