京都・洛中 第50回京の冬の旅 ~養源院~
京の冬の旅の二カ所目は同じく相国寺の塔頭、養源院です。開祖は曇仲道芳で、足利義満、義持親子に寵遇された高僧でしたが、出世を望まず、養源軒という禅室を建てて隠棲されました。後に弟子が養源軒を相国寺に移して再興したのが現在の養源院です。
この寺の見所は、なんと言っても秘仏の毘沙門天像です。鎌倉時代の作とされ、玉眼をはめ込んだ眼光の鋭さが印象的な像です。開運の御利益があるとされ、江戸時代には大坂にあった富くじ売り場に貸し出されたりしたのだとか。今は全身真っ黒ですが、元は彩色が施されていたそうです。
この像には発見に至る謂われがあり、長く所在が知れなかったのですが、あるとき相国寺近くの商人の夢枕にこの毘沙門天像が現れて、我が像を修復して人々に参拝せしめよと告げました。この夢が三晩続いた事から商人が相国寺に相談し、山内を探すとこの像が見つかったのだそうです。そして、すぐに修復して公開したところ、沢山の参詣人を集めたとの事です。
現在は秘仏とされ、普段は非公開で厨子の前に御前立ちが置かれています。今回の公開ではその御前立ちも見る事が出来ますが、まるで違った顔立ちですね。もう少し似せそうなものだけど、なぜなのかしらん。
他にも近衛家から移築した書院や茶室道芳庵(外観を見るだけですが)が公開されています。池泉式の庭も綺麗ですよ。
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コメント
行こうかなと思っていた気になるところ2か所。
なおくんのブログでひと足早い下見ができました(*^_^*)
21日に予定してたのですが出かけるのが遅くてあきらめました(^^ゞ
投稿: Milk | 2016.01.24 12:54
Milkさん、
両方とも以前から気になっていた塔頭だったので、楽しみにしていたところです。
どちらも派手さはないですが、じっくり見るには向いてますよ。
ぜひ訪れてみて下さい。
投稿: なおくん | 2016.01.24 20:59