京都・洛中 祇園祭2014 曳き初め ~大船鉾~
平成26年7月20日、祇園祭の後祭の曳き初めに行ってきました。最初に訪れたのは大船鉾、実に150年という長い年月を経て復活した山鉾です。
大船鉾は、江戸期まで後祭に巡行していた山鉾で、当時は単に船鉾と呼ばれていたそうですね。先祭にも船鉾がありますが、同時に巡行する事は無かったので混同される事も無かった様です。その後、凱旋船鉾と呼ばれるようになったのですが、昭和59年に大船鉾と呼び名が改められました。大船鉾が失われたのは元治元年(1864年)の禁門の変の時で、京都の町の大半が焼けた中、大船鉾もまた焼失してしまったのでした。
以来、ずっと居祭りが続けられてきたのですが、平成9年に宵山の祇園囃子が復活して山鉾復元の機運が高まり、今年になって念願の復活を果たしたのです。
なにしろ初めて尽くしと言って良い状態ですから、鉾町の人も不慣れな様子でした。そのためでしょう、放下鉾の人達が応援に駆けつけており、様々な助言を行っていた様でした。
では、150年ぶりに動き出した大船鉾の様子を動画にてご覧下さい。
この日はこの瞬間を見る為に訪れた様なものですが、歴史的な時に立ち会えたのは幸運だったと思います。鉾町の人達の感慨も一入だった事でしょう。
真新しい鉾はまだ木の香りがしており、囃子方が登るための階段も急造したという感じで、何もかも始まったばかりでした。船の舵もまだ取り付けられておらず、胴掛けなども間に合わせのものなのでしょうね。これから何年も掛けて、少しずつ装飾が加えられていくのでしょう。毎年変わっていくであろう姿を見るのも、後祭を訪れる楽しみの一つとなるのでしょうね。
今日は予想して居たよりもはるかに多くの人が訪れていました。曳き初めでこんなに混んだのは初めてではないのかな。後祭の復活、それに大船鉾の復活という話題性に加えて、3連休の中日という事もあったのでしょう。まずは後祭としては、上々の滑り出しではないでしょうか。
この後は四条通を北に渡って南観音山へと向かいました。その様子は明日お届けします。
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コメント
こんにちは、なおくん様
今日から後祭の宵山ですね~。
大船鉾、楽しみです。
会所のお手伝いの間にでも、ちょろっとのぞいてこようと思っています。
そして、放下鉾さんも、初めての引き初めのご指導されて。
てっきり車輪が菊水鉾さんなので、菊水鉾さんかと思っておりました。
色々な方のご縁で、つつがなく、デビューが飾れはることを願ってやみませんわ。
放下鉾さんのご縁で、久しぶりのトラックバックを。
前祭の巡行が、今年はご縁で某所の二階で拝見できましたの。
放下鉾さんの稚児人形舞を少しだけ動画でアップしています。
投稿: いけこ | 2014.07.21 12:45
いけこさん、TBありがとうございます。
今年も南観音山を手伝っておられるのですね。
昨日の会所はにわか雨が繰り返して、さぞかし大変だった事でしょう。
放下鉾が応援しているのは、やはり新町通のご近所さんだからでしょうか。
四条通をはさんでのお隣さんですからね、何かと縁があるのでしょう。
二階席からの祇園祭観覧とは、羨ましい事です。
涼しい場所でじっくり見る事が出来て良かったですね。
後祭では、また巡行について回るのですか。
暑さに負けぬよう、お気を付け下さいませ。
投稿: なおくん | 2014.07.21 17:27