京都・洛中 柊家別館
今年の夏旅行は遠出はせず、京都の高級旅館に泊ってきました。場所は柊家、とは言っても本館ではなく別館の方です。本館だと一泊5万円以上するのですが、別館になると1万5千円程度で泊まる事が出来るのです。
なぜ京都の旅館にしたのかというと、「鴨、京都へ行く」の影響が大きかったですね。あのドラマに出て来る料理の数々が美味しそうで、一度味わってみたいと思ったのです。それに一流旅館のおもてなしというのも実感してみたかったのでした。
写真は玄関を入ったところに掲げられている「来者如帰」の文字です。ここに来た人は、我が家に帰った様にくつろいでもらいたいとの意味だとか。本館の方にも同じ言葉が掲げられているそうですね。
柊家別館は、かつてはとある政治家の別宅だったのだとか。そこを柊家が買い取り、旅館に改装したのだそうです。かなり古い建物で、部屋も古ぼけた感じでした。無論、清潔ではあったのですけどね。それと、トイレと洗面所は最新のものに改装されていました。
部屋からは落ち着いた庭を眺める事が出来、良い感じでしたね。そして、夜になると灯籠に灯りが入り、情緒を感じる事が出来ました。
ただ、防音の点では不十分で、他の部屋の話し声が聞こえてくるのは古い建物故の欠点でしょうね。
さて、楽しみにしていた料理はさすがの一言で、先付けから最後の水物まで、素晴らしいものばかりでした。写真は先付けの蓮根で、下に見えているのは叩きおくらです。また蓮根で隠れていますが、雲丹や白茎芋が添えられていました。
こちらは向こう付けの造りです。赤穂鯛の刺身にあさつきを添えて食べるのですが、すだちを絞った醤油との相性が抜群でした。鯛の皮もまた美味しかったですよ。
これは凌ぎのおこわで、焼き鮎と蓼の葉、とんぶり、それに生姜がはいっていました。これは絶品と言って良く、少し味の付いたおこわと丁度良い塩加減の焼き鮎の組み合わせが見事に調和していました。
これは炊き合わせで、鱧吉野うちです。周囲の白いものは鱧の子で、緑は満願寺唐辛子を針状に切ったものです。これも鱧と針満願寺の取り合わせが素晴らしく、美味しく頂かせてもらいました。
これらはまだ一部で、椀物、油物、八寸と、出て来る料理はどれも創意に満ちており、十分に楽しませてもらう事が出来ましたよ。
もてなしの方は、細かいところまで神経が行き届いており、さすかに柊家さんだけの事はあると思いました。特に驚いたのは下足番で、私たちの顔を見ただけで靴がさっと並ぶのですよ。ああいうのはドラマの世界だけかと思っていましたが、本当にひと目見ただけで覚えてしまうのですね。老舗というのはさすがに凄いものだと思います。
そうそう何度も贅沢はできないけれど、またいつか来てみたいと思わせる老舗旅館でした。
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コメント
柊家さんにお泊りなんて羨ましい限りです
それに素晴らしいお料理の数々
目で楽しませていただきました。(*^_^*)
投稿: Milk | 2013.08.23 13:24
Milkさん、
本当の高級旅館は本館の方なのですけどね、
我が家は分相応に別館に泊まってきました。
でも、サービスは上等、食事は素晴らしいの一言で、
さすがに老舗の名前を背負っているだけの事はありましたよ。
Milkさんも一度泊まられてはどうですか。
投稿: なおくん | 2013.08.23 20:55