京都・洛西 新緑2013 ~神護寺 5.4~
連休の一日、新緑を求めて神護寺を訪れました。ここも来るのは初めての場所ですね。
紅葉の名所として知られるこの寺ですが、あまりに遠いので敬遠していたのですよ。京都駅からバスでおよそ1時間、そこからさらに徒歩で20分掛かるという場所です。
しかも、来てみて判ったのですが、とんでもなく急な坂道を上り下りしなければならないのですね。バス停から一度清滝川まで下り、そこからまた山の上の寺にまで上らなくてはならないのでした。
でも、新緑は素晴らしく綺麗でしたね。深い山懐に抱かれた寺で、市内の寺院では味わえない幽谷の風情を楽しませて貰いました。
神護寺の歴史は、天応元年(781)に和気清麻呂が建立した高雄山寺に始まります。後に河内にあった神願寺を合わせて神護寺と名を改め、空海によって真言宗の根本道場として発展しました。その後の歴史的事件としては、文覚上人による再興事業があります。上人は、この寺の再興を後白河法皇に直訴して罪を得、伊豆に流されて頼朝と出会ったのでした。
この日神護寺を訪れたのは、寺宝の虫払行事が行われるという理由もありました。その寺宝の中に文覚上人の肖像画もあったのですが、いかにもこの人の伝説に相応しい、強烈な個性を感じさせる風貌でしたね。頬骨が飛び出した顔つきで、頑固な変わり者といった感じでしょうか。およそ近づきたくないと思わせる人物ですが、それくらい癖のある性格だったから、歴史に名を残す事も出来たのでしょうね。
神護寺の寺宝と言えば、頼朝と重盛の肖像画が最も知られた存在でしょう。近年では、足利直義と尊氏の肖像画とする説が有力となっていますが、寺ではあくまで頼朝と重盛の画像と主張しています。どちらともする決め手は無いようですが、ここでは寺の言うとおり、頼朝と重盛として見せて頂きました。とても写実的な絵で、生前の人柄がそのまま表れている様に思えますね。一言で言えば、頼朝は理知的、重盛は温厚といった感じかな。大河ドラマ「平清盛」でずっと見てきた二人ですから、凄く身近に感じましたよ。
訪れるのは大変だったけれど、それだけの値打ちのある場所でした。新緑の美しさは堪能出来たから、次はやはり紅葉を見たいですね。さぞかし綺麗なのだろうけど、きっと凄い人出になるのだろうな。
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コメント
GWに連休をもらったら出かけようと思っていたのですが今年はいけませんでした^^;
三尾の神護寺から見るか、高山寺から見るかいつも迷うんですが昨年は元気なうちに神護寺の階段をを上りましたヾ(^^;
投稿: Milk | 2013.05.12 00:38
Milkさん、
高山寺は体力が尽きたので行きませんでした。
次の楽しみなのですが、三尾を踏破するには丈夫な身体が要りますね。
ここの階段は本当にきつかったです。
投稿: なおくん | 2013.05.12 07:06