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2013.02.06

京都・洛東 節分2013 ~平安神宮~

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平安神宮は、大がかりな節分行事が行われる事で知られます。正午に始まる奉納狂言から午後4時に始まる大火焚神事まで、半日をかけて実施されるのですから結構なものですよね。節分の日はずっとここに居ても退屈しないくらい、盛りだくさんのイベントが催されます。

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その一つが大儺之儀で、平安朝の頃に朝廷で行われていた追難式を今に復元した行事です。昭和49年から始まったもので、綿密な時代考証によって細部に至るまで忠実に再現されているそうですね。

その行事で最初に行われるのが陰陽師による祭文の奏上です。正直言って何を言っているのかは聞き取れなかったのですが、その独得の仕草は見物でした。特にこの歩き方は反閇(へんばい)と呼ばれるもので、中国の道教にある禹歩(うほ)にそのルーツがあると言われます。

禹歩とは、中国の伝説的名君である禹の歩き方を真似たもので、足が不自由だった禹に倣う事で、その高い徳にあやかろうという意味があるのだそうですね。

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祭文の半ばで冒頭の方相氏が8人の侲子(しんし)を連れて現れ、陰陽師が祭文を読み終わると3度矛で盾を打ち、「鬼やろう」と大声を発します。この音と声で鬼を驚かせて追い払うという訳ですね。

次いで、上卿が桃の弓で葦の矢を射ます。射るのは2度で、北東と北西の方角ですね。南東と南西が無いのは、たぶん観覧者が沢山居て危ないからじゃないかと思うのですが、どんなものでしょうか。

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次に、殿上人が進み出て、桃の杖で北東・南東・南西・北西を打ち据えます。桃は邪気を払う力があるとされており、矢と共に鬼を払う意味があるのでしょうね。

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これらが済むと、再び方相氏の出番となります。鉾で盾を叩きつつ、「鬼やろう」と叫びながら境内を巡るのですね。

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方相氏には、上卿や殿上人、童のほか、参列者も従って3度場内を巡ります。この時は、本殿の上から巫女さんたちがマイクで「鬼やろう」と叫び、方相氏に加担します。それだけ大きな声にして、鬼を祓おうという事なのでしょう。

その後、方相氏は応天門の前まで行って、再び「鬼やろう」と叫ぶ事になります。

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大儺之儀に先立つ奉納狂言は、今年は神楽殿で行われていました。こちらは畳の間ですが、2年前は向かいの額殿で行われており、その時は椅子席でした。私的には、椅子席の方が入りやすくて良かったですね。今年は人が多かったせいもあるのでしょうけど、入れ替えが大変そうに感じたので、中に入るのは遠慮してしまいました。

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額殿で行われていたのが甘酒の無料接待で、これはとても美味しい甘酒でしたよ。甘酒にありがちなえぐみが少しもなく、かと言ってただ甘いだけのものでもなく、すっきりした良い味でした。甘酒で美味しいと思ったのは、久しぶりじゃないかな。

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この後は、午後3時から鬼踊りが行われたのですが、そちらは2年前にじっくり見させて貰ったので、今年はパスして次に向かう事にしました。

節分には数多くの行事がありますが、これだけ忠実に追難式を再現したところは他にはありません。その意味では、一度は行っておきたいところですね。今年は見なかったけれど、鬼踊りもユニークな鬼ばかりで面白いですよ。平安神宮は、節分の日にはお薦めの場所の一つです。

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コメント

盛りだくさんな節分ですね。「次」もあるんですね。す・すごいです。。。
私はそこまで動けないけど、来年の参考にさせていただきます。盛りだくさん過ぎて、悩みそうですが。

次も楽しみにしています。

投稿: かぎちゃん | 2013.02.07 12:59

かぎちゃんさん、

節分には沢山の行事がありますから、どうしてもはしごがしたくなります。
ただ、時間が重なるのがネックで、そこをどうクリアするかが課題ですね。

今年の節分はあと二カ所ありますので、
引き続きお付き合い下さい。

投稿: なおくん | 2013.02.07 20:21

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