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2012.08.31

夏の旅2012 ~下関市巡り~

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長く続けた夏の旅のレポートですが、最後は源平と幕末以外の下関を巡って締め括る事とします。まずは火の山公園から始めましょうか。

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火の山は壇ノ浦の北側にある小高い山で、かつて狼煙台があった事からこの名が付いている様です。標高は268mあり、見晴らしはとても良いですね。頂上までドライブウェイが通じており、ロープウェイでも登る事が出来ます。ただし、ロープウェイの方は、運行期間が限定されている様ですから注意が必要です。

ここは以前は下関市民の憩いの場であり、休日には大変賑わったそうですね。ところが、最近では登る人が少なくなり、訪れるのは観光客ばかりになっているのだとか。タクシーの運転手さんは、レジャーの多様化が原因かなとおっしゃっていましたが、ちょっと勿体ない気もしますね。

その展望台の近くには、戦艦大和の砲弾が展示してありました。瀬戸内海から引き上げられたもので、鉄甲弾と書かれていましたから、この尖った先端で相手の船の装甲を打ち抜くのでしょうね。平和な公園には相応しくないけれど、これも歴史の一証人として貴重な存在かとも思えます。

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壇ノ浦にはちょっとした名所があって、それが関門トンネルの人道ですね。海の下を歩いて九州に渡れるという道です。

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長さは780mで、歩いて行ってもそう苦にはならない距離です。海の底を歩いて渡り、外に出れば九州と言うのですから面白いですよね。

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これが門司側から見た景色です。一緒に渡った息子達は、初の九州上陸だと言って喜んでいましたよ。

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赤間神宮の西隣には、春帆楼という老舗の料亭があります。日清戦争の時、講和条約が結ばれたのがこの場所でした。今は春帆楼は建て替えられていますが、講和記念館があってその中に交渉が行われた部屋が再現されています。当時の調度品まで再現してあって、歴史の一場面を見る様で興味深かったです。

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春帆楼には、ふくの碑というのもありました。下関では、河豚の事を「ふく」と濁らずに呼ぶのですね。この碑は次の様な話に基づいて建てられています。

明治の頃、ふくは毒魚として法令で食べる事を禁止されていました。明治21年、春帆楼に伊藤博文公が訪れたのですが、その時に海が荒れて出すべき魚がありませんでした。困った女将は、やっと手に入ったふくを料理しておそるおそる出したのだとか。伊藤公はこれを食べて、あまりの美味さにこれは何の魚かと尋ねます。女将が正直にふくですと白状すると、伊藤公は毒魚ではないかと戸惑います。そこで女将が、ちゃんと料理して食べれば大丈夫なのですと答えると、伊藤公はこんなに美味しい魚を食べないのは勿体ないと言いだし、時の山口県令と交渉し、禁令を解かせました。

こうして春帆楼はふく料理店の第一号となり、その百周年を記念して建てたのがこのふくの碑なのだそうです。下関ならではの、ちょっと面白い話ですよね。

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下関に縁のある人物として、乃木大将が居ます。日露戦争で戦った事で知られる乃木大将は長府藩士だったのですね。

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軍神と称えられた乃木大将は、そのまま神として神社に祀られています。境内には銅像のほか、復原した旧家、乃木記念館などがあります。

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この旧家は恐ろしく狭いですね。武士とは言っても、下の階級だとこんなものだったのかな。記念館では、日露戦争に関連した展示がありました。私としては、爾霊山という書が興味深かったですね。203高地を表したもので、やはり歴史の一証人として価値のあるものだと思いました。

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最後に立ち寄ったのが住吉神社です。新下関駅の近くにあり、長門国の一宮という由緒のある神社ですね。

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住吉神社は5柱の神を祀っており、そのため5つの社殿を有しているのですが、それを横に並べて連結した九間社流造という特異な形態をしています。こんな形の社殿は、ちょっと見た事が無いですね。室町時代の建築ですが、保存状態が良く、国宝に指定されています。

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境内には、武内宿禰が植えたという楠の木がありました。幹廻り60mという大木で、下関のパワースポットになっているそうですね。私も障らせて頂き、力を分けて貰いました。

さて、長々としたレポートにお付き合い頂き、ありがとうございました。二泊三日にしては、中身の濃い旅行だった事が判って頂けたかと思います。まあ、正直言って、詰め込み過ぎだったのですけどね。宮島、山口、萩、下関と、どこも興味深い場所ばかりでした。駆け足の旅行だったので、出来ればもう一度訪れて、理解を深めたいものだと思っています。あと、食べ物が美味しかった事が嬉しかったな。

お世話になった広島と山口の人に感謝しつつ、今年の旅のレポートを終わりたいと思います。

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コメント

内容の濃い夏の旅でしたね。
とても楽しませていただきました。

現地を訪れて今後の平清盛も楽しんで見れるのがうらやましいです♪(*^_^*)

投稿: Milk | 2012.09.01 14:21

Milkさん、

欲張った旅行でしたが、その分充実感はあったと思います。
テーマに走りすぎて、ちょっと旅情が足りなかったという気もしているのですけどね。

ドラマに下関が出て来るのは一番最後、ほんの少しでしょうけど、
それでも平家終焉の地を確かめられたのは良かったです。
そして、厳島神社を訪れた事も収穫でしたね。
平家の財を傾けただけあって、とても素晴らしい社殿でした。
基房たちが息を呑んだのが、実感として判りましたよ。
平安時代にあの発想をしたというのは、とても凄い事だと思います。

投稿: なおくん | 2012.09.01 20:57

旅行のレポート、楽しませていただきました。
似たようなコースを回ったので懐かしく思い出したり、詳しい説明に改めて納得したり……。

>テーマに走りすぎて、ちょっと旅情が足りなかったという気も

わかります! 私も予定をこなすことに精一杯で、のんびり旅情にひたっている間がありませんでした。

投稿: Tompei | 2012.09.07 17:41

Tompeiさん、

本当に良く似た場所を回りましたね。
改めて記事を読むと、Tompeiさんの方がより充実していたかな。

今回は家族旅行だった事を考えると、
私の趣味に走りすぎたと反省しています。
もう少し旅を楽しむ要素を入れるべきだったかなと。
でも、この地方を回ればこうなるよなあと言い訳めいた事も考えてみたり。
バランスを取るのは難しいですね。

投稿: なおくん | 2012.09.07 21:17

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