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2012.08.21

夏の旅2012 ~山口市内 洞春寺など~

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今回の旅行はタクシーを利用したもので、山口市と萩市を一日で巡るという強行軍でした。このため、山口市内はざっと見て回る程度になってしまい、個々にじっくり拝観する時間が無かったのが残念です。

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ここは毛利元就公(洞春公)の菩提寺である洞春寺です。古くは大内氏の建てた国清寺があったのですが、毛利氏が防長を支配する様になってからは、同家の菩提寺となっています。

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冒頭の写真にある山門は国清寺創建(応永11年(1404年))当時のものと言われ、室町時代の禅宗様式を良く残すものとして重要文化財に指定されています。また、この観音堂は、元は上宇野令滝の観音寺(大通院)にあったのですが、大正4年に洞春寺に移築されました。二層に見えますが、下の屋根は飾りである裳階ですね。永享2年(1430年)の建立で、やはり室町時代の様式を良く止めているとして重要文化財に指定されています。

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山口市は今は県庁所在地ですが、長州藩時代には萩に藩庁がありました。関ヶ原の合戦に敗れた後、防長二州に押し込められた毛利家は山口に主城を築こうとしたのですが、その勢力の回復を恐れた江戸幕府が、地勢に優れた山口ではなく、交通の不便な萩を指定してそこに押し込めたと言われます。

幕末になると、長州藩では山口に政治堂を置き、事実上山口に首都を移し替えました。さすがに城を築く訳には行かず政庁だけだった様ですが、やはり防長二州においては、山口が中心となるに相応しい土地だったのですね。

その跡が県庁となっている訳ですが、幕末当時の面影を伝えるものとして、この門が残されています。いかにも武家の門らしい、いかめしい門構えですね。

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現在の県庁は鉄筋コンクリートの近代的な物となっていますが、旧い県庁も県政資料館として保存されています。京都にも数々の足跡を残している武田五一(他二名と合作)が設計したもので、重厚な洋式建築ですね。後期ルネッサンス様式と和風様式が融合した優れた建築物であるとして、重要文化財に指定されています。

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面白い場所があると言って、タクシーの運転手さんが連れて行ってくれたのが菜香亭です。山口市で有名だった料亭跡ですね。

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歴史は古く、明治10年頃に開業されました。命名したのは井上馨で、「香」の字は自らの薫の音から取って付けたとされます。

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井上が贔屓にした事によって、山口の著名人が利用する料亭となり、菜香亭は繁盛を続けます。その繁栄振りを示す物として、歴代総理大臣の扁額がずらりと飾られているのですね。山口県出身の総理は8人居るそうですが、そのうちの7人が筆を振るっており、残る一人の桂太郎は掛け軸を残しています。一番新しいのは安部元総理で、わざわざ東京から贈ってきたのだとか。

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ここは、戦後に佐藤派の根城となっていたそうです。佐藤元総理を中心に、田中角栄氏、竹下登氏らが宴会に興じる様子が写真として残されていましたよ。今は料亭を廃業し、建物は山口市に寄贈され、現在の地に移築、復原されました。戦前、戦後の政治史に興味のある方には、面白い場所でしょうね。

明日は瑠璃光寺を紹介します。

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コメント

相方の田舎は萩は萩でも一番遠い島なので
田舎に帰るときは大阪と見島の往復。

結婚してこの方、山口、萩観光をしたことがないのです^^;

ゆっくり萩・津和野・下関あたり旅をしたいものですヾ(^^;

投稿: Milk | 2012.08.22 00:03

Milさん、

見島というのは萩の沖合の島ですね。
近すぎるとかえって行かないという事なのでしょうか。
なかなか時間を取るのが難しいのでしょうけれど、
夏みかんが実る季節に、一度行かれては如何?

投稿: なおくん | 2012.08.22 21:02

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