京都・洛西 第46回京の冬の旅 ~妙心寺塔頭 隣華院~
今年の京の冬の旅、4カ所目は妙心寺塔頭の隣華院に行って来ました。隣華院を開いたのは安土桃山期の大名である脇坂安治で、慶長4年(1599年)に創建されています。開山には当時の大名たちから尊崇を集めていた南化玄興が迎えられました。
今回の特別公開では、障壁画が見所となっています。まずは長谷川等伯の水墨山水図で、方丈の四辺に描かれた襖絵です。雄大な構図の中に人物など細かな書き込みがあり、出来ればじっくり見たい絵なのですが、部屋には立ち入り禁止なので近付く事が出来ないのが残念でした。
もう一つは狩野永岳による一連の作品で、江戸時代後期の文政から天保にかけて行われた隣華院の改修時に描かれたとされます。写真はその一つである西園雅集図で、北宋の時代の中国の庭園で遊ぶ文人墨客の姿が描かれています。四季花鳥図、紅葉図も同じく襖絵で、いずれも200年近い年月を経ているとは思えないほど、鮮やかな色彩を保っています。岩絵具を使っているのがその理由らしいのですが、先人の知恵には感心させられるばかりですね。竹虎図は杉板に描かれた絵で、青い目をしているのが面白いです。
私的には紅葉図が気に入りました。どこかの名所らしいのですが、秋の東福寺あたりを見ているかの様で、とても綺麗な絵でしたよ。
隣華院は、そんな障壁画に興味のある方にお薦めの場所です。
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