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2011.11.20

江~姫たちの戦国~45 息子よ

(竹千代に化粧の訳を聞く常高院。答えられない竹千代に代わって、時々遊びでしていたのだと口を挟む福。知っていて止めなかったのかと詰る江。自分が好きでやっていたのだと福を庇う竹千代。従兄弟や伯母、それに姉が大変な目に遭っている時に、化粧で楽しんでいたというのかと竹千代に迫る江。戦など止めれば良かったのだと竹千代。なんだとと色めく秀忠。伯母達を殺したのは父上だと言い捨てて出て行く竹千代。)

(秀忠に向かって、化粧の事が跡継ぎに関わってくるのかと問う福。羅山にも言っているそうだなと秀忠。兄弟にも守るべき順があると羅山の言葉を繰り返す福。跡継ぎを決めるのは当主である自分だと、福に口出し無用を言い渡す秀忠。)

(自室で化粧道具を握りしめている竹千代。そして、人が来る気配を察して箱に収めます。入ってきた福を見て、叱られたのかと労る竹千代。大したことはない、しかしこれは捨てましょうと言って化粧箱を持ち上げる福。判っていると竹千代。去りかけてから、ふと竹千代の方に振り向き、やはり大事にしましょうと言って化粧箱を戻す福。)

(竹千代の化粧の事で語り合う江達。それとは別に、戦で伯母を殺したのは父だと言われた事に衝撃を受けた様子の秀忠。彼は竹千代が、今に至るまで家康と素直に話す事が出来ない自分に似ていると感じていたのでした。)

(そこに快活に駆けてきて、秀忠に剣術の稽古を頼む国松。親子の稽古の様子を見ながら、世継ぎは国松だとつぶやく江。)

(障子を半ばまで開け、秀忠と国松の稽古の様子を覗き見る竹千代。それに気付いた秀忠。気の逸れた秀忠に隙有りと撃ち込む国松。とっさに受ける秀忠。あと半歩だったと悔しがる国松。嬉しそうな秀忠。黙って障子をしめる竹千代。それを見てため息をつく秀忠。)

(元和2年正月。家族を前に、今年は良き年にして行こうと語る秀忠。正月らしく浮き立つ家族の中で、浮かぬ様子の竹千代と千。)

(千に向かって、父に酌をしてはと薦める江。黙ったまま席を動かない千。千の前に行き、泰平の為に懸命に働く父を許してはどうかと説く江。私は父を許さないと冷たく言い放ち、席を立つ千。)

(駿府城。鷹狩り三昧を楽しみ、正信に向かって政の事など持ち込むなと上機嫌な家康。しかし、次は正純も付き合えと言ったとたん、腹を押さえて倒れ込みます。)

(家康が食あたりで倒れたという知らせを聞き驚く江たち。今は症状は治まったと聞き安堵する秀忠。すぐに駿府に見舞いに行けと薦める江。治まったのなら良いと秀忠。万一の事があったら取り返しが付かない、それにゆっくり話す良い機会だと強く推す江。何時行くかと誤魔化す秀忠。すぐにと江。)

(2月1日、駿府に向かった秀忠。家康を気遣う江に、憎くはないのかと問う常高院。それとこれは別、今は秀忠だと江。それを言うなら、竹千代はどうなのか、心の中にあるものを見てやらなくてはいけないのではと常高院。)

(書見をしつつも、化粧箱に手を置いている竹千代。それを見てとまどいつつも何も言わない福。)

(駿府城。見舞いに訪れた秀忠が見たのは、既に起き上がって自分で薬を調合している家康でした。あきれる秀忠に、江に言われたのかと問う家康。答えにくそうな秀忠。たまには骨休めもよかろうと上機嫌な家康。そこに次々と入ってくる見舞いの知らせに、一々取り次がなくても良いと煩そうに断る家康。)

(ひと月後、江戸城。秀忠から何の知らせも無い事に苛立つ江。)

(駿府城。家康の容態に変わりは無く、そろそろ江戸に戻ると秀忠。自分が代わりに帰るので、ゆっくり家康と語り合ってはどうかと薦める正信。語り合うことなど無いと秀忠。そこに現れた江。驚く秀忠。秀忠を尻目に、黙って奥に入っていく江。いったい何だとあきれる秀忠。)

(家康に従って、薬草摘みや薬の調合に励む江。その江に、文句を言いに来たのではないのかと問う家康。問われるままに、父上は大嘘つきだ、この家に来て良かったと思って貰えるように努めると言われたのに、辛い事ばかりだったと答える江。では、徳川に嫁いだのは間違いだったと言うのかと家康。それは、と言いよどむ江。)

(家康を憎んだ事もある、娘を次々に嫁に出され、それにと言葉を切る江。淀殿かと家康。あれほど辛い戦はなかった、しかし避けては通れない道だったと家康。私はそうは思わないと江。ほう、と問いたげな家康。物言いたげに家康を見つめる江。)

(竹千代と国松は息災かと話題を変える家康。はいと言いよどみ、実はと言いかける江。その時、急に腹を押さえて苦しみ出す家康。驚いて助けを呼ぶ江。)

(病床にやって来た秀忠。目を覚まし、秀忠に向かってまだ居たのかと家康。ため息をつく秀忠。正純に合図し、家臣達を下がらせ、自らも出て行く江。後に残った二人。)

(秀忠相手に半生を振り返り、戦が憎かったと語る家康。そして、信康とその母を殺された時に必ず天下を取ってやると誓った。しかし、本能寺の変が起こり、再び世が乱れた。泰平の世が欲しいのなら、この手で作り出すしかないと思い、その為には秀康や秀忠を人質に出しもした、と家康。全ては天下泰平の為にと問う秀忠。そうだと言い切る家康。)

(秀忠に向かって、なぜお前をあととりにしたと思うかと問う家康。きっと意のままになる思ったからだろうと秀忠。違う、その逆だと家康。世継ぎなどなりたくないと思っていた、そうした者しか自分の考えを継げないと考えたのだと家康。それ故、淀殿と秀頼を殺させたのか、将軍としての覚悟を持たせたいと考えたのかと秀忠。)

(それには答えず、これからは徳川の世を継ぐ事だけを考えよ、そうすれば泰平の世が何代も続くだろう、それはお前次第、それが秀忠には出来ると見込んだのだと家康。)

(父としてはどうか、自分はどういう子に見えていたのかと秀忠。可愛いのだ、可愛い故に世継ぎとする事も将軍とする事も迷ったのだと答える家康。そして、やっと死ぬ前に言えたと涙ぐむ家康。)

(自分は早く父が死ねばよいと何度も思った、しかし今は一人の子として父が死ぬのが恐ろしいと思うと秀忠。じっと秀忠を見つめる家康。私もやっと言えたと秀忠。互いに不器用だと家康。親子ゆえと秀忠。一部始終を廊下で聞き、涙ぐむ江。)

(数日後、秀忠夫妻と薬作りを楽しむ家康。そして、秀忠のための薬草を採ってくると言って、一人で庭に降ります。夫婦で和やかに薬を作っている秀忠たち。その様子を眺めながら、ありがたい一生だった、秀忠、江、徳川家と日の本の国を頼むとつぶやいて息を引き取った家康。)

(家康の位牌を拝む秀忠たち。大きなお方が亡くなったと江。黙ってうなずく秀忠。)

(竹千代を呼んだ秀忠。話がしたいと竹千代に語りかける秀忠。世継ぎの事なら国松にして欲しいと自分から言い出す竹千代。何故と問う秀忠に、父、とりわけ母がそう望んでいるからだと答える竹千代。そして、将軍になるなど自分には無理だとも言う竹千代。なぜと問う秀忠。自分は弱く、戦も嫌いだからだと答える竹千代。そっと江を見る秀忠。わずかに微笑んでうなずく江。)

(竹千代に、徳川が要となり、戦の無い世の中を作るとしたらどうだと問う秀忠。良き事と思う、それは誰よりも母が望んでいる事だと笑顔で答える竹千代。そして急に沈んでしまう竹千代。)

(福の下に帰り、世継ぎは諦めよ告げると竹千代。驚く福。)

(その夜。夜空を見上げながらもの思いに耽っている江。そこに現れた福。何を話したのかと問う福に、竹千代はどういう子だと問い返す江。心優しき若君だと答える福。それゆえに化粧をするのかと江。それは母を慕うが故にと福。)

(1年前。化粧をする竹千代を見つけた福。何をしているのかと問われ、これは母の紅だ、母上の香りがすると竹千代。そして福を振り返り、母に似ているかと笑顔で問い掛ける竹千代。)

(私に似ていると、と江。母に会えぬ寂しさからあのような事をと福。)

(安らかに眠る竹千代。その枕元に現れた江。ふと見ると、竹千代の手には江の紅が握られていました。その紅を手に取り、涙ぐむ江。そして竹千代を呼び起こし、母を許せと言いながら抱きしめます。涙ながらに母に抱きつく竹千代。廊下でその様子を聞きながら、涙ぐんでいる福。心が繋がった母子。)

とうとう家康が亡くなりました。その死因は、以前は鯛の天ぷらによる食中毒と言われていましたが、今は胃ガン説が主流の様です。このドラマにおいても、それが示唆されていましたね。もっとも、その割には穏やかな最期に過ぎた気もしましたが。

今回のテーマは親子の和解でした。史実とは無関係の創作のみの回と言っても過言ではなかったのですが、家族をテーマとしたこのドラマらしい展開ではあったと思います。

家康と秀忠について言えば、家康はひたすら秀忠を可愛いと思っていたのでした。その優しさも知った上で跡継ぎに据えたのですが、それ故に秀忠には過酷に過ぎるのではと懸念を持っていたのですね。そしてようやく独り立ちした息子を前にして安堵し、やっと本音で語り合う事が出来たのでした。秀忠もまた父親の真情に触れて、初めて父を慕っていた自分の気持ちに素直になれたのですね。

ここまでは良い話系のストーリーなのですが、泰平の世をキーワードに、何もかもをまとめてしまうのにはやはり違和感を感じます。天下を静謐にしたいという願いは、信長、秀吉、家康それぞれが抱いていた事なのでしょうけれども、それぞれの家を安泰とする事が先に来ていたのではないかしらん?とりわけ家康においては徳川あっての天下であり、天下のための徳川という意識は薄かったと思うのですが、どんなものでしょう。もし天下泰平のみを願っていたと言うのなら、豊臣家の大老として世を立て直して行く道もあったはずですからね。でも、そうはせずに、策謀の限りを尽くして豊臣家から政権を簒奪したのでした。

天下を取った後の徳川氏は、秀吉時代の大坂城を地下に埋め尽くし、京の豊国廟を破壊してその墓を曝いた上に神号を奪うなど、豊臣家の治世を跡形もなく消す事に執着しています。これって、前政権に対する恨みの現れですよね。あるいは、自らの政権基盤を危うくする者に対する恐れがそうさせたのか。いずれにしても、天下泰平のためというきれい事では済まされない情念が、そこには隠されている様な気がします。

次に、竹千代と江も心を繋ぐ事が出来ました。竹千代の化粧は、母を慕っての事だったのですね。竹千代が自分を恋しく思っていた事を知った江は、やっと息子として抱いてやる事が出来たのでした。まあ、ありがちな展開ではあるけれど、このドラマらしいまとめ方ではありますね。

ただ、そうした母子関係を作ったのはそもそも福だったじゃないかとか、母親の化粧道具はどうやって手に入れたのだとか、福はなぜさっさと真相を言わなかったんだとか、突っ込みどころは幾つもありました。それに何より、世継ぎを決めるにあたっても、天下泰平をキーワードにしそうなところが嫌な感じです。それがドラマのコンセプトであるのだから、仕方が無いのでしょうけどね。

ちなみに、家光はお忍びで城外に出る事が好きで、その際に女装して正体を眩ますという事もあった様です。そのあたりから女装癖があると言われている様ですが、このドラマではそれを種に母恋しのあまりという創作にすり替えた様ですね。

次回はいよいよ最終回、江の生涯をどうまとめるかに焦点が集まります。ここ数回は、正直言って誰のドラマか判らなくなっていたものなあ。それをどう収束させるのか注目したいと思っています。

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