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2011.11.26

京都の散歩道 紅葉案内 洛西編 4

滝口寺から石畳の道を下り、分岐点まで戻ります。ここで道を左に取り、ずっと道なりに歩いて行って下さい。ここから先はいくつか分かれ道はあるけれど、ほぼ真っ直ぐ進めば良いので迷う事は無いと思います。少し距離があって道のりも単調に感じるのですが、鳥居本伝統的建物群保存地区まで来ると町並みがとても風情のあるものに変わりますので、それを楽しみにここは頑張って歩いて下さい。

保存地区ではところどころに紅葉があって、町並みと共に目を楽しませてくれます。この景色を楽しみながら緩い上り坂を歩いて行くと、やがて左手に化野念仏寺の参道が見えて来ます。

この地に初めて寺が建てられたのはおよそ1200年前の事で、弘法大師が五智山如来寺を開きました。その後法然上人がここに念仏道場を開き、さらに変遷を経て現在は華西山東漸院念仏寺、通称「化野念仏寺」と呼ばれています。弘法大師縁の寺ではあるけれども、法然上人が関わった事で、今は浄土宗に属しているのですね。

境内には夥しい石仏があるのですが、これはかつて化野に葬られた人々の墓石だそうです。化野は古来から葬送の地で、初めは風葬が行われ、後に土葬に変わりました。弘法大師がここに寺を開いたのは、野ざらしがそこかしこに散乱するという凄惨な状況を救うためだったと言われています。

境内にある西院の河原は、明治の中頃に化野周辺に埋没していた石仏を集めて、供養のために安置したものなのだとか。かつては今の風景からは想像も付かない荒涼とした景色が広がっていたのでしょうね。この無縁仏の供養ために、毎年8月23日と24日には、石仏毎に蝋燭を灯す「千灯供養」が行われています。

紅葉は西院の河原を取り巻くもみじが主体で、比較的早く見頃となるポイントです。11月前半から色付き始め、中旬には見頃となる事が多いのではないかな。注意すべきは撮影禁止のエリアがある事で、西院の河原の中と水子供養の地蔵堂周辺では写真を撮ってはいけません。これは心霊写真を撮ろうとする人が居るための規制らしく、祈りを捧げる人の気持ちを考えれば、やはり撮影は控えるべきでしょうね。

紅葉とは別に、奥にある竹林もまた見所の一つです。ここは道が階段になっているのが特徴で、ごく短い区間ではあるのですが、竹林の小道には無い風情を感じる事が出来ますよ。

化野念仏寺を出て、一の鳥居を目指します。石段を下りて元の道に戻り、左手に歩いて行き来ます。前方に道を横切る嵐山高雄パークウェーの高架道路が見えたら、目的地まであと少しです。その手前に嵯峨鳥居本町並み保存館があるので、この町並みに興味のある方は覗いて行かれると良いと思います。模型やパネルの展示があって、ここがどういう町なのかが判りやすく説明されていますよ。

高架の下を潜って暫く行くと、やがて赤い鳥居が見えてきます。この鳥居が愛宕神社の一の鳥居ですね。この鳥居の手前ににある藁葺き屋根の家がつたや、その奥にある半瓦葺きの家が平野屋です。共に愛宕神社の参拝客のための茶屋として連綿と続いてきた家で、今はあゆ料理を看板としている事も同じですね。この鳥居周辺が鳥居本の代表的な景色で、最も風情が感じられる一角です。

紅葉も鳥居の周囲が中心となるのですが、特に平野屋さんを取り囲むようにしてもみじが植えられています。そして、代表的な写真のアングルは、この平野屋さんを上から見下ろした光景なのですが、これを撮るには店の前の斜面の上に出なければなりません。ここに行くには一度店の前を通り過ぎ、上の府道に出てから引き返し、最後にガードレールを越えるという手順が必要となります。府道には歩道はなく、また斜面の上はちょっと危ないので、行動には細心の注意が必要となります。もし行かれる場合は、あくまで自己責任という事でお願いしますね。

紅葉の時期は比較的遅く、11月後半から末にかけて見頃となる事が多い様です。

さて、ここまで来たらせっかくですからもう少し奥まで行ってみましょうか。平野屋さんの前を過ぎて暫く行くと、やがて道は府道と合流します。その少し先にあるのが清滝トンネルですね。そして、左手には愛宕念仏寺の山門が見えているはずです。

愛宕念仏寺の創建は奈良時代とされ、東山の六道のあたりにあったと言われます。盛衰の激しい寺で、何度か廃寺の寸前まで行き、その都度復興されて来た様ですね。明治以後やはり衰え、再建を目指してこの地に移って来たのですが上手く行かず、その後は荒廃の一途を辿っていました。戦後になって再び復興の手が差し伸べられ、今は関係者の努力が実って諸堂を備えた寺として見事に甦えっています。

この寺は1200体の羅漢像がある事で知られますが、これはこの寺を訪れた参拝者が彫ったもので、昭和56年から10年間に渡って行われました。今では苔むした羅漢が、優しく参拝者を出迎えてくれます。

隠れた紅葉のスポットとしても知られ、昨年訪れた時は羅漢像とのコラボレーションが素敵でしたね。紅葉の時期にはまだ一度しか行った事が無いのですが、11月半ばで既に見頃になり始めていたところをみると、比較的早い時期に色付き始める場所の様に見受けられます。

ここまで紅葉を見に来る人は少なく、嵯峨野の中でも穴場と言って良い場所なんじゃないかな。

以下、月曜日に続きます。

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