京都の散歩道 紅葉案内 洛西編 2
天龍寺の奥、百花苑まで行くと、北門から竹林の小道に抜ける事が出来ます。ここは野宮神社から続く道の中程で、右に行けば神社、左に行けば大河内山荘にたどり着く事になります。野宮神社には帰りに寄りますので、ここでは左に向かう事とします。
竹林の小道は文字通り竹林の中に続く道で、嵯峨野の人気スポットの一つです。良く手入れされた竹林が両側に広がり、頭上はすらりと伸びた竹で覆われます。あたかも竹のドームの中を歩いているかの様な感覚で、先程の駅前の通りとは比較にならない極上の道です。野宮神社の付近は少し混み合うのですが、天龍寺から出て来た辺りはそれほどでもなく、人混みのせいで風情を壊されるという心配は要りません。
道はゆるやかなカーブの付いた上り坂で、この高低差と道の曲がり具合が景色に変化を与えてくれます。時々振り返って、見下ろす景色を楽しむ事も忘れないで下さいね。
この道は紅葉としては見るべきところはほとんど無いのですが、時おり道ばたに草紅葉が見られる事があります。また、大河内山荘が近付いてくると、竹林の間から紅葉が見え隠れし始め、竹の緑とのコントラストが楽しめますよ。
竹林の小道が尽きる所にあるのが大河内山荘です。戦前から戦後にかけて活躍した映画俳優大河内伝次郎が築いた別荘で、名園がある事で知られます。ここも紅葉の名所の一つさとされますが、拝観料が1000円と高いため、一度も入った事が無いのですよ。ですのでここは素通りさせて頂く事とし、先を急ぎます。無論、興味のある方は入って貰って結構です。なかなか見晴らしが良く、京都の町が遠望出来るそうですよ。
さて、山荘前の道を右手に進みます。道はやがて下り坂となり、右下手に線路と駅が見えてくるはずです。これがトロッコ嵐山駅ですね。
保津川沿いに走るトロッコ列車は人気が高く、特にこの時期は乗車する人が多いようです。残念ながら私は乗った事が無いのですが、調べた限りではこの駅からも乗車する事は出来るようですね。また、当日券もある様ですが、先着順の発売であるため、余程の幸運に恵まれない限り、その場の思いつきで乗るのは無理みたいです。一ヶ月前から購入できるそうなので、興味のある方は事前にチケットを購入される事をお薦めしておきます。
トロッコ嵐山駅からは道が二つに分かれるのですが、左の道を進む事にします。少し歩くと池に出るのですが、これが小倉池です。心霊スポットの一つともされますが、とても開放的な場所で、昼間歩いているぶんには少しも怪しい雰囲気はありません。
この池の対岸に日本で唯一とされる髪の神様を祀る御髪神社があります。小さな神社ですが、全国の理容業者には良く知られた存在なのだそうですね。また髪に悩み事を抱える人が参拝するほか、最近では髪は頭を守るという連想から受験生の合格祈願にまで広がりを見せているそうです。意外な人気スポットが隠れているのも嵯峨野らしいと言えるかも知れません。
池を過ぎると生け垣と木立に囲まれた道になります。ここももみじが多く、それなりに綺麗に色付く道筋ですね。この道が尽きる左手に、常寂光寺の黒い門が見えるはずです。
常寂光寺は日蓮宗の寺で、藤原定家の時雨亭があった場所とも伝わります。境内のほぼ全域が紅葉スポットと言って良く、嵯峨野屈指の名所の一つです。見所としては、山門周辺とそこから続く石段の周辺、本堂周辺、庭園、多宝塔周辺、帰り道の石段等に分けられ、それぞれ紅葉の時期が少しずつ異なります。一番早いのが多宝塔周辺で11月上旬から半ばにかけてで、次が本堂と石段周辺になるのかな。一番遅いのが帰り道の石段で、ここは12月初め頃に見頃を迎える事が多い様です。
今年はやはり紅葉するのが遅く、ホームページの情報に依れば22日現在でようやく見頃の開始となり、27日頃に最盛期になりそうとの事です。
でも、こんな情報ではなく、自分の目で確かめたかったなあ。
それはともかく、明日は二尊院へと向かう事にします。
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