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2011.10.16

江~姫たちの戦国~40 親の心

(慶長16年、夏。竹千代を巡って福と折り合いの付かない江。母よりも福に懐いている竹千代。)

(竹千代について、何か間違ってしまったのだろうかと気に病む江。そんな江を励ます国松。その様子を物陰から見ている竹千代。それを見た大姥局が江の下に行くように薦めますが、竹千代は逃げてしまいます。)

(父、家康との関係を思い悩んでいる様子の秀忠。)

(秀頼との対面以来、ますます政務に励むようになった家康。駿府で方針を決めた事を江戸の秀忠に伝え、実務化させるというのがこの頃のやり方でした。)

(家康からの命に、何が隠居だとぼやく秀忠。何事も学ぶべき時だと諭す正信。家康が命じてきた諸城の修築は、大坂城を囲い込むためのもので、来るべき戦に備えてのものだと見抜く秀忠。豊臣についての意見はと正信に聞かれ、無論あると答える秀忠。その意見を家康に伝えてはと言われますが、聞く耳を持たぬ相手に話したくもないと言って席を立ってしまいます。)

(大坂城。側室との間に出来た男の子と遊ぶ秀頼。その様子を見守る淀殿と常高院。家康との関係について、今は取り立ててないが、何か企んでいるに違いないと淀殿。)

(子供と遊ぶ秀頼を、物陰からじっと見ている千姫。それに気付いて、千が哀れではないのかと問う初に、千はまだ妻とは言えないと言い切る淀殿。)

(千の下を訪れ、何でも話して欲しいと語りかける常高院。それに答えて、自分も秀頼の子を産みたいと言う千。その一方で、淀殿は自分を妻として相応しくないと考えているのではとも言う千。何も言えない常高院。)

(江戸城。剣の稽古に励む国松。その様子を見て、自ら相手になってやる秀忠。そこに通りかかった竹千代。)

(今度は竹千代の相手をしてやる秀忠。しかし、一太刀合わせただけで転び、立ち上がれない竹千代。助けに駆け寄る国松を払いのけ、福に抱きつく竹千代。その竹千代が怪我をしていると言って、部屋に連れて帰ろうとする福。竹千代に向かって、いつても相手になるぞと声を掛ける秀忠。黙って帰ろうとする竹千代に、竹千代はひ弱いなという秀忠の独り言が聞こえてしまいます。はっとして振り返る竹千代。その様子に気付かずに、国松と相撲を取り始める秀忠。)

(国松が跡継ぎになるのではないかと噂し始める侍女たち。それを聞いて驚いた様子の福。)

(竹千代の健康祈願のためにと、伊勢参りを願い出る福。)

(福の居ない間、竹千代と二人で過ごせると期待した江。しかし、竹千代は落ち着かず、福を探し求めて叫ぶばかりです。)

(国松が跡継ぎになるのではないか、だとすれば今の内に機嫌を取っておかねばならないと噂している家臣達。それを聞いて叱りつける大姥局。)

(駿府城。家康に拝謁している福。かの女は、秀忠と江が国松を贔屓にしている事、そのせいで竹千代が傷ついている事、さらに国松が跡継ぎになるという噂が広まっている事などを訴えます。福に対し、竹千代を囲い込み過ぎているのではないかとたしなめつつ、跡継ぎの事は考えていると答える家康。)

(10月。江戸城。久しぶりに帰った家康は、秀忠以下一同を前に、徳川の跡継ぎは竹千代とすると宣言します。怪訝な様子の秀忠。嬉しそうな福。)

(なぜ秀忠の跡継ぎまで家康が決めてしまうのかと江。あの人は何でも自分で決めてしまうのだと秀忠。)

(家康の部屋。竹千代を跡継ぎに決めたという事は、次の将軍までも決めたという事かと聞く江。これ以上、豊臣を追い詰めないで欲しいと願う江に、竹千代を跡継ぎに決めた訳ではないと答える家康。そして江に対して、跡継ぎを巡って江戸城内が浮き足立っていると聞く、江戸を任せているのにその様な事でどうすると伝えよと告げる家康。)

(ぬけぬけと親父めと、あきれる秀忠。国松が跡継ぎという事もあり得るのかと江。そして、竹千代は可愛いが、跡継ぎには聡明で闊達な国松の方が相応しいと考えると秀忠に告げる江。生返事で答える秀忠。)

(竹千代の部屋。竹千代を寝かしつけ、天下を担われるお方だと語りかける福。そこに現れた大姥局。)

(伊勢参りと偽り、駿府で家康に直訴した事を責める大姥局。そして、竹千代は乳母の子ではない、乳母は母と子を繋ぐのが役目だと諭します。その後、突然苦しみ出す大姥局。)

(部屋で寝かされてる大姥局。彼女が目を覚ますと家康が見舞いに来ていました。あわてて起きる大姥局。局を労る家康。そこに現れた江。江に後を託し、出て行こうとする家康。その家康を引き止め、申し上げたい事があると言い出す局。)

(局の話とは、秀忠とゆっくり話し合ってもらいたいという事でした。あいつは心を開かないと渋る家康。それは家康の心が引いているからだと局。打ち消されると判っていて心を開く子は居ないと言う局に、うなずく家康。そこに入ってきた秀忠。気まずげに出て行く家康。)

(また苦しみだした局。駆け寄る秀忠に、自分の遺言と思って家康と心を開いて話し合って欲しいと願う大姥局。しぶる秀忠に苦しんで見せ、今すぐにと迫る局。慌てて家康の下に急ぐ秀忠。しかし、それは局の芝居でした。江を見て上手く行ったと笑う局。そこに戻ってきた秀忠。慌てて芝居をする局。)

(そんな局を労り、そなたは生みの母よりもずっと母であったと礼を言う秀忠。勿体ない事と泣き崩れる局。)

(自室で考え込む家康。そこにやって来た秀忠。)

(縁側で、月見の宴を開いた家康と秀忠。家康が飲んでいる酒に目を止めた秀忠。飲むかと薦める家康。一口飲んでむせ返る秀忠。まむしの酒だ、まだまだ保たさなければならないからなと答える家康。それは世を治めるためかと問う秀忠に、徳川を守り繫いでいくためだ、そのためには何でもすると答える家康。)

(たまには腹を割って話してみよと家康。ならばと、豊臣を追い落とすつもりかと聞く秀忠。徳川を守る為ならなと家康。我が家さえ栄えれば良いと考えているのかと吐き捨てる秀忠。そなたならどうすると問い返す家康に、豊臣と徳川が並び立つ道を考えると答える秀忠。それは無理だと言下に否定する家康。)

(豊臣が一大名に甘んずるというならともかく、それは淀殿が受け入れないだろうと家康。それは豊臣への恨みか、臣従させられた事、国替えをさせられた事などが積もり積もって、秀頼や淀殿に向けられているのではないかと問う秀忠。それは本気で言っている訳ではないだろうと笑い飛ばし、徳川と豊臣が並び立つなどあり得ぬと否定する家康。やってみなければ判らぬと語気を荒げる秀忠。)

(秀忠の方に向き直り、この世には知恵と力を尽くしても、どうにもならない事があるのだと語りかける家康。父上には時間が無い、それゆえ焦っているだけだろうと秀忠。そうかもしれないと言いつつ、きれい事を並べるだけでは物事は前に進まないと譲らない家康。立ち上がり、こうして話し合って判った事がある、それは話してもわかり合う事はないという事だと言い捨てて立ち去る秀忠。)

(大坂城。淀殿に、千と名実共に夫婦になりたいと願い出た秀頼。語気を荒げて、まだ早いと許さない淀殿。しかし、秀頼は、千は自分の正室であり、徳川家から貰った飾り物ではないと反論します。それを聞いて、好きにせよと答える淀殿。)

(千の髪に花を挿してやる秀頼。嬉しそうな千。その様子を見守っている常高院。その横に立ち、千には秀頼の子を産ませたくなかった、それは徳川と豊臣が戦になった時、千が二つに引き裂かれてしまうからだと淀殿。そのような事にはしないで欲しいと叫ぶ常高院。徳川が何を仕掛けてこようとも、天下は豊臣のものだと言い切る淀殿。では戦になっても構わぬのかと常高院。私の覚悟は変わらないと淀殿。)

(江戸城。正信から家康が駿府に帰ったと聞く秀忠。そこに現れた林羅山。彼は豊臣についての秀忠の意見をまとめ、駿府に伝えるようにと家康から命じられていました。意外そうな秀忠。)

(大姥局を見舞う江。身体を壊した以上、暇乞いをするという局。そして、江に竹千代の母である事を忘れないで居て欲しいと頼みます。あの子は心を開かないと嘆く江。家康と同じ事を言うと笑う局。何があっても自分を見ていてくれる親があって初めて子は安心するのではないかと説く局に、うなずく江。)

(福と鞠遊びをしている竹千代。その様子を廊下から見ている江。その江の下に鞠が飛んでいき、竹千代が取りに行きます。その竹千代の手を取り、母と話をしないかと語りかける江。しかし、竹千代は福を顧みて、福が呼んでいるからと言って母の下から去っていきます。顔を曇らせる江の下に、馬の絵を描いたと言って国松がやってきます。その絵を見て、上手く描けたと褒めてやる江。その様子をじっと見ている竹千代。)

今回は家康と秀忠、秀忠、江と竹千代、国松、淀殿と秀頼、それぞれの親子関係がメインテーマでした。歴史的な流れからすると小休止の様な回ではありましたが、家族関係をメインテーマとするこのドラマにあっては重要な回だったのでしょう。

このうち、江が竹千代より国松を大事にしていたという事は、古文書によって確認が出来るそうです。それは家康が江に当てた文書で、家康訓戒状と呼ばれています。

そこにはまず国松が聡明な生まれつきであり、江が秘蔵っ子として可愛がっていた事が記されています。その事は良いとした上で家康は、大名の惣領は格別な存在であり、次男より下は家来として申し聞かせて育てるべきであると言い切っています。そして、次男が勢威あるのは家の乱れの元であると言い、国松が力を持つ事を諌めました。

戦国時代を通じて大名の跡継ぎは、必ずしも長男が継ぐというものではなく、複数の候補者の中から力のある者を選んで継がせるという事が多かった様です。そうでもしない限り、実力で争い合う世の中にあっては家を保てなかったからなのでしょうね。その一方で、跡継ぎを巡る争いが絶えなかったのも事実で、相続権を決めるという事は大名家にとっては常に頭の痛い問題でした。家康自身、長男の信康を失った後は、次男の秀康ではなく三男の秀忠を跡継ぎにしている程ですからね、厳密に決まったルールというものは徳川家にあっても存在しなかったのでしょう。

家康は、竹千代と国松の問題を長幼の序という形でけりを付けると共に、将来に渡ってお家騒動が生じる可能性を無くしておこうとしたのだと言われます。

ここで面白いのは、家康はわざわざ江に宛てて手紙を書いている事で、この件に関しては江の存在が秀忠よりも大きかったのかなと思ってしまいますね。つまり、国松をより可愛がったのは江であり、秀忠はそれに引きずられる形で国松に気持ちが傾いていたのかなと想像出来るのです。この問題の鍵を握っていたのは、きっと江だったのでしょうね。

この書状によって、福との間に確執があったであろう事も想像が付きます。国松にも乳母が居て、その点では竹千代と同等だったのですが、子供の資質の違いという点で江の気持ちは国松に傾いたのでしょう。戦国の風を引き継ぐ江としては、当然の事だったと言えるかも知れないですね。しかし、竹千代の側に立つ福が危機感を持ったのもまた当然で、彼女はドラマであった様に家康に直訴に及んだとも言われています。結果として家康は福の側に軍配を上げた事になり、このことは後に福が絶大な権勢を得る遠因ともなったのでしょうね。

一つ判らないのは、ドラマの中で家康が竹千代を跡継ぎに決めた訳ではないと言っていた事で、後の展開の伏線なのかなと思ってしまいます。いくら何でも、あの展開であの言い方をすれば、混乱の元にしかならないのは明白ですからね。どんな仕掛けを考えているのかしらん。

千姫と秀頼、そして淀殿との関係については、仲睦まじかったとも、反対に常に冷え切っていたも言われており、正確な事は判らないというのが実情の様です。

千姫の立場というのは微妙なもので、秀頼の正室であると同時に家康の孫であり、その家臣は徳川から来た者達です。その家臣は、場合によっては大坂城内の事を江戸に伝える間諜の役目も果たして居た事でしょうね。

淀殿にしてみれば、千姫に対しては姑であると同時に伯母でもあり、それだけでも複雑な心境だった事でしょう。その上に、千姫の背後には常に徳川の目があると意識せねばならず、とても仲睦まじくとは行かなかった様にも思えます。かと言って虐めていたのかというと、そういう証拠も無いのですね。結局のところ、相当に微妙な関係にあったのだろうなと想像が付くという程度に止まります。

秀頼と千姫に関しては、11年間一緒に暮らしながらも子がなかったという事実から、二人の間には夫婦関係が無かったのではという推測がなされています。後に千姫は数人の子を産んでおり、秀頼もまた側室との間に子が居ました。つまり、仲の良い夫婦なら子ができない訳がないと言うのですね。

その一方で、千姫の成人の儀式である鬢そぎを秀頼が行ってやったという話も伝わっており、幼女であった千姫の成長を待って夫婦となったという見方もあります。ドラマはこの説に添った展開を選んだ様ですね。どちらが正しいのかは、これもまた藪の中と言うよりないというのが現状の様です。

家康と秀忠の関係については、全くの創作と言うより無いでしょう。でも、ドラマの展開として、そろそろ折り合いを付けるのかと思っていたら、あくまで意地張り通したという所に秀忠らしさか現れていました。その後に家康が林羅山を置いていったのは、大姥局の働きが効いた結果だったのでしょうか。

来週はいよいよ大坂の陣が描かれる様です。そして、その前に方広寺鐘銘事件も出て来る様ですね。そこには林羅山も絡むはずで、秀忠の意見とやらがどう反映されるのか見物だと思っているところです。

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