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2011.09.23

江~姫たちの戦国~ 忠興とガラシャが眠る寺 高桐院

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大徳寺塔頭の高桐院は、もみじの美しい寺として知られます。新緑の季節は元より、間もなく迎える紅葉シーズンになると多くの拝観者で賑わいます。

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その高桐院を訪れた拝観者がじっと見とれるのが、この本堂前の庭園ですね。そして、そこにはさりげなく春日灯籠が置かれてあるのですが、たいていの人はただの装飾としてしか見ていないのではないでしょうか。

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実は庭にある灯籠は、この寺の開基である細川忠興の墓石の写しなのですね。こちらが墓所にある本物で、忠興自身がその死にあたって墓石として指定したものなのだそうです。

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この灯籠は、元は千利休のものでした。利休はこの灯籠を愛し、「天下一」という銘を付けていたと言われます。その灯籠に目を付けた秀吉が、自分に譲るようにと利休に命じました。しかし、どうしても譲る気がしなかった利休は、自ら鉈を取って灯籠の笠を叩き割り、あの灯籠は損じてしまいましたと言って断ったのだと伝わります。

この写真は横から見たところですが、確かに見事に割れていますね。庭園の灯籠もまた、写しである以上同じように割られています。

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忠興は利休の高弟の一人であり、利休の茶を最も忠実に受け継いだ人と言われます。その忠興を利休もまた愛し、その死にあたってこの灯籠を形見として忠興に与えました。忠興はこの灯籠を大切にし、死後も自らの墓標としたわけですが、同時に妻のガラシャ夫人の墓標ともしました。

ガラシャ夫人は、周知のごとく関ヶ原の戦いの前夜に西軍の人質となる事を嫌って自ら死を選んだのですが、忠興にすれば豊臣政権に殺されたとも言えるでしょう。秀吉によって死を賜った利休が愛した灯籠を夫人の墓標とした事には、何か言いしれぬ思い入れがあったのかもしれません。

豊臣政権末期における凄まじい人間関係が、ここにはそっと秘められている様な気がします。

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コメント

ガラシャ夫人の話は知ってるつもりでしたが
大河ドラマで映像としてみた後では
人間模様が鮮明によみがえる様な気がしますね。

投稿: Milk | 2011.09.24 12:39

Milkさん、

ドラマの展開は創作ですけど、事件そのものは本当にあった事ですから、
リアルに感じる事ができましたね。
この何気ない灯籠に秘められた壮烈な物語が、垣間見えたような気がします。

投稿: なおくん | 2011.09.24 20:56

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