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2011.08.08

京都・洛東 京の夏の旅2011 ~南禅寺 大寧軒~

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京都の夏の観光プラン、京の夏の旅が今年も開催されています。基本的にバスでポイントを巡る団体ツアーなのですが、特別公開地に関しては個人でも拝観が可能という嬉しいイベントですね。その一つが大寧軒、南禅寺界隈に点在するお屋敷の一つです。

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大寧軒は、元はと言えば南禅寺の塔頭寺院「大寧院」があった場所でした。明治の初年にあった廃仏毀釈の折に廃寺となり、いくつかの変遷を経て明治の末年に茶道の家元である藪内家の手に渡ったそうです。この庭を整備したのは第11代当主の透月斎竹窓紹智氏で、茶人らしく露地庭として作庭されました。

その中心となる茶室がこの「環翠庵」です。

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この庭園の中央にあるのは池、その池の周囲には飛び石が配されています。つまり、茶会に招かれた客は飛び石伝いに池を巡り、途中にある待合いを経て「環翠庵」に至るという趣向なのですね。

借景として東山を配し、奥行きを感じさせています。全体として樹木が多く、緑の中で安らぎを感じますね。ただ、木々が茂りすぎていて鬱蒼とした雰囲気になっているとも言えます。

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この庭の基調をなしているが瀬音なのですが、その源がこの滝です。琵琶湖疎水からの引水で、取水口との落差を生かしてこの轟々たる滝を演出しているのですね。静的な作りの庭にあって唯一ダイナミックなこの滝は、庭全体に動きと音を与える装置でもあります。

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この庭で特徴的なのが数々の石像物です。中でも印象的なのが石の五重塔ですね。如何にも由緒がある様に見えるのですが、残念ながらその由来は判っていないそうです。

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石像物の中で数が多いのが灯籠です。織部灯籠、春日灯籠、雪見灯籠などいくつも配されており、庭園各所のアクセントになっています。

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この庭で最も謎めいているのがこの三本足の鳥居ですね。蚕の社にある鳥居を模したものである事は確かなのですが、なぜここに置いたのかは良く判っていないそうです。

一説にはこの鳥居の下からは清水が湧いており、茶人にとって大切な水を守るという意味で建てたと言われているとか。また、茶釜の蓋置きは三本足であり、その形に似た鳥居をここに置いたのだという説もあるそうですね。

ただ、藪内家の手を離れた後に建てられたという説もあって、正確な事は判らないのが現状の様です。

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庭園の片隅に唐突な感じで建てられているのは、城崎の玄武洞から持ち出した玄武岩の柱状列石です。今は天然記念物ですから持ち出しなんてとんでもないのですが、作庭当時はそんな規制は無かったとの事で、玄武洞以外で実物を見る事が出来る貴重な例と言われているそうです。

大寧軒は藪内家の手を離れた後所有者は転々とし、三井家などいくつもの変遷があった様です。そして平成16年に南禅寺が買取り、百数十年ぶりに元の所有者の元に返りました。それを受けてでしょうか、これまでに何度か特別公開が行われている様ですね。私としては初めての拝観で、社寺の庭園とは趣きの違う庭を見る事が出来て良かったです。

今回の特別公開は9月30日まで、拝観料は600円となっています。


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コメント

私もこちらへは行って見たいと思っていたところです(*^_^*)

なおくんの説明のおかげでじっくりと楽しめそうです♪

投稿: Milk | 2011.08.09 11:10

Milkさん、

ここは緑が多くて良いところですよ。
是非とも、三本足の鳥居のある庭を見てきて下さいね。

投稿: なおくん | 2011.08.09 22:17

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