京都・洛西 新緑2011 ~嵯峨野路 5.6~
嵯峨野の新緑シリーズ、最後は嵯峨野路で見つけた緑の景色を集めてみました。
嵯峨野路の定番コースを歩いていると信号や横断歩道とはほとんど無縁となるのですが、一カ所だけ異質な場所があります。それがこのJRの踏切ですね。非現実的な散歩道に突然現れた日常と言いますか、ちょっとシュールな雰囲気が漂っている感じがします。まあ、そこが気に入っているところでもあるのですけどね。
電車が通り過ぎている間は、余計にそれを感じますね。明治を思わせる古風な人力車と無機質な現代的な車体との組み合わせは何ともミスマッチなのですが、それもまた面白いと感じるのは嵯峨野という土地ゆえなのでしょうか。
そのJR(東海ですが)のポスターには、日本の緑色が見つかりましたとありましたが、この落柿舎の景色を見るとまさしくそうだと思えてきます。柿の葉の明るい色、もみじの少し赤味がかった色、背景の針葉樹の暗く沈んだ色、そして垣根には何種類の色が混じっているのでしょうか。このそれぞれに名前が付いているのでしょうね。これをみんな言えたら素敵だろうな。
落柿舎から目を西に転じると、大きな木の新緑が目に入りました。なんて綺麗なんだと思って撮ったのですが、良く見ると中程の緑が抜けた様な変な具合になっています。で、後から写真を拡大して判ったのですが、半ば以上山藤に絡まれていたのですね。天気が良ければ、山藤の紫の花が良く見えていたかも知れません。
それにしても、やがてこの大木も枯れてしまうのかな。山藤は見た目きれいだけど、何とも恐ろしい植物ではあります。
落柿舎から祇王寺に向かう途中、黒雲が上空を覆ったのでしょう、あたりが一層暗くなって来ました。ここは常緑の広葉樹と針葉樹が大半で、普段から暗い道ではあるのですが、初夏とは思えない雰囲気になってきました。その向こうにわずかに見える新緑だけが救いであるかの様な、面白い光景になってましたね。こういう不安気な道もまた、嵯峨野路の景色の一つです。
最後は一転して明るい緑でまとめましょうか。ここは常寂光寺の前の道で、いわば参道にあたるのかな。もみじのトンネルの様な道で、ここを抜けると落柿舎の前に出る事が出来ます。紅葉の時には一番最後に色付く場所でもあり、名残のもみじを見に来るにも良い場所ですよ。
夏の盛りには、日差しを避けられる嬉しい場所でもありますね。こんな事を書いていたら、当の本人がまた行きたくなって来ました。次は何時が良いかな。秋風が立つ頃か、ヒグラシが鳴く夏の夕暮れ時か。機会を見て、また違う風情を探しに行きたいと思っているところです。
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コメント
このあたりは京都らしくて素敵な場所ですね。
人は多いけれどもやはり何度も出かけたくなります(*^_^*)
投稿: Milk | 2011.05.17 01:02
まさに新緑ですね!
震災後、京都に避難している人も多いと聞きます。
私も京都へ行けばよかった…
というか、地震と家族の心配が無ければ、
これからでも京都移住したいところなのですけれどね。
投稿: ヒロ子 | 2011.05.17 19:50
Milkさん、
以前は遠いと思ってあまり足が向かなかったのですが、
今は地下鉄~嵐電経由で行けるのですっかり馴染みの地となりました。
最近は、ネタに困った時の嵯峨野という感じになっています。
投稿: なおくん | 2011.05.17 23:06
ヒロ子さん、
被災地は未だに復興途上ですから、関西に移住する方も多いのでしょうね。
でも、慣れない地での生活も、さぞかし大変だろうと思います。
出来れば古里の地で暮らせるのが一番なのでしょうけど。
ただ、こちらも地震に関して言えば、
これから先の確率はかなり高いとされていますので、とても他人事ではありません。
明日は我が身かと思っているのが偽らざる所です。
願わくば、深緑を愛でていられる暮らしが、何時までも続いて欲しいと思うばかりです。
投稿: なおくん | 2011.05.17 23:13