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2009.07.30

京都・祇園祭 山鉾巡行~岩戸山~

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岩戸山もくじ取らずの山で、毎年22番目、先祭りの巡行列の最後から2番目を巡行する事になっています。地理的な位置関係では船鉾よりも後ろになりそうなものなのですが、そこは先祭りの巡行列の殿は伝統的に船鉾と決まっているからなのでしょうね。

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四条河原町で見ていると、山鉾の大小だけで値打ちを判断する人が結構居ました。この岩戸山を見て、これは小さいからつまらないという声がそこかしこで聞こえたのですが、それでは観覧の仕方としてあまりに表面的に過ぎるというものです。

それぞれの山鉾には独自の趣向があって、かつ貴重な美術品の数々で飾られているのですから、そのあたりを理解した上で見るとずっと面白さが深まります。せっかく巡行を見に来たのですから、少しでも祇園祭の奥深さに触れて帰らないと勿体ないですよ。

さらに山鉾自体の姿形について見れば、この岩戸山はコンパクトでかつ均整の取れたフォルムをしており、最も美しい山鉾の一つではないでしょうか。写真としても絵にしやすいですね。

私が曳き子なら、この岩戸山の辻回しが一番タイミングを掴みやすいと思います。実際、4回辻回しをやって、全て見事に成功していました。これなら、囃子方も曲の切り替えが楽で良いでしょうね。

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岩戸山が一番格好良く見えるのは、この正面の姿かな。縦横の比率が丁度良くて安定感があるし、大屋根の反り具合も美しいですしね。良いデザインだと思います。

この音頭取りの掛け声も、声が通っていて良い感じですね。ちなみに、曳き子の大多数は外人さんでした。普通なら息が合うか心配なところなのでしょうけど、これだけはっきりと合図してもらえば巡行もスムーズに進むというものですよね。

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岩戸山は、天照大神が天岩戸に隠れたという岩戸隠れの伝説に基づく山です。ですからご神体は天照大神と手力男命なのですね。ところが、長い歴史の内には岩戸伝説から離れて天の逆鉾伝説を主題にしていた時期がありました。応仁の乱から江戸時代初期までの間がそうで、「あまのさかほこ山」と呼ばれていた様ですね。

そして江戸時代になって再び岩戸山に復帰するのですが、「あまのさかほこ山」を名乗っていたころの名残として、今でも大屋根の上には御神体として伊弉諾命の像があり、三叉の鉾をかざしています。写真には写っていないのですが、鉾の先には球体が付けられており、国産みをした際のしずくを表しているのだそうです。

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以前に山と鉾の違いを書きましたが、もう一つ抜けているのに気が付きました。それは、山には稚児が居ないという事です。見ていて何となく物足りないと思っていたのですが、正面に稚児が乗っていないせいだったのですね。まあ、こればかりは伝統ですので、仕方がない事なのでしょう。

これでますます、山と鉾の成立の違いを知りたくなりました。機会があれば、適当な文献を当たってみようかと思っています。

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