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2009.07.30

京都・祇園祭2009 山鉾巡行~船鉾~ 

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船鉾もくじ取らず、毎年先祭りの巡行列の掉尾を飾ります。船を象るという独特の造形から、人気を集めている鉾の一つです。

船鉾は、日本書紀にある神功皇后の新羅出船の伝説に基づく鉾です。本来は船鉾は2基あって、今は休み山となっている大船鉾と対をなしていました。先祭りの殿を勤めるこの船鉾が出陣の船、後祭りの掉尾を飾る大船鉾が凱旋の船という位置付けだったのですね。

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船首を飾るのは伝説の瑞鳥鷁(げき)の像で、高さ1.3m、両翼2.7mという巨大なものです。船の大屋根は唐破風、入母屋という複雑な構造で、源平の頃の戦船を思わす造りですね。そして、艫には黒漆塗螺鈿の飛龍文様の舵を備えています。

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神功皇后は臨月の身でこの遠征に臨み、月延石や鎮懐石を晒しで巻いて、お腹を冷やす事で出産を遅らせたと言われます。そして、帰国後に応神天皇を無事に出産したという逸話から、安産の神としても知られています。この事から船鉾では、巡行に際してご神体に沢山の晒しを巻いておき、巡行の終了後に安産の腹帯として配布する習慣があるそうです。

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これが黒漆塗螺鈿の飛龍文様の舵ですね。こちらは水から飛び出した所、反対側は水に落ちるところが描かれているのですが、見れば見る程精巧に出来ています。

船鉾の辻回しは、高さが無い分簡単に行くかと思ったのですが、やはり4回に分けて行われました。そこは全高が低いとは言ってもそう安定感のあるスタイルでは無いので、他の鉾と同じ様に慎重にならざるを得ないのでしょう。それに、早ければ良いというものでも無いでしょうしね。

行列の後になるほど音頭取りの声が大きくなる様に思うのですが、私の気のせいでしょうか。それにしても、車方は動いている鉾の下に潜る様にして、進行方向の微調整をしていますね。見ていてかなり危なっかしいのですが、事故の元にはならないのかしらん?

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長刀鉾からこの船鉾まで2時間以上が経過しており、ここまでで引き上げる人も少なく無いですね。体力的にきついという事と、後祭の巡行列には鉾が無いという事もあるのでしょう。でも、これから現れるのはどれも個性的な山ばかりですから、ここで止めてしまっては勿体ないというものですよ。是非、最後まで見届けてあげて下さい。

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コメント

初めまして、祇園祭楽しく拝見させていただいてます。
コメントさせていただいたのは、辻回しのことでコメントさせていただきます、私は船鉾の囃子の関係者なのですが、最近テレビなどでも辻回しは3回などといわれています。
多分どこかの鉾は3回と決めているのかもわかりませんが、船鉾の場合3回とかで回してしまうと、囃子と合わなくなってしまうのです、写真の所は四条河原町の交差点と思いますが(動画がパソコンの具合が悪く見れないもので)船鉾の場合は、辻回しの場所で囃す曲が決まっています、特に四条河原町は、榊、神楽、唐子、都とゆっくりからだんだん早くなっていきます、その時に3回とかで回されてしまうと、ゆっくりの曲のまま河原町を北上しなければならず、囃子方から言うと失敗になってしまいます、北に向いた時に戻り囃子というテンポの曲にちょうどなるのがきれいな曲がりかたなのです、ですから通常船鉾の場合5回ほどで曲がってくださいと車方さんにお願いしているのですがそれよりも早く曲がってしまう場合がほとんどですが・・・船鉾の場合一回一回の間隔も短いので5回かけて曲がってもよその鉾より早く曲がってしまうのですが。
それと今年は車輪と車軸が新調されたので少し不安があったのであまり無理はしていなかったのですが、昔は1回で曲がったりしている時もありましたよ。
初めてで長文になってしまい申し訳けありませんでした

投稿: raeto | 2009.08.01 18:15

raetoさん、コメントありがとうございました。

船鉾の囃子方の方に来ていただけるとは嬉しい限りです。
ご覧の通り沢山の祇園祭の記事を書いてはいますが、
調べれば調べる程判らない事だらけになって行く有様で、手探りで続けている様な状態です。
ですので、関係者の声を聞かせていただくのは、この上なく有り難い事なのです。

辻回しと囃子方の関係は、南観音山だったかな、
やはり囃子方の方が書かれていた記事で読んだ事があります。
ですので、観覧している時も、お囃子の調子にはずっと気をつけていました。

でも、こうして実際に鉾に乗っておられる方のお話を聞くと、臨場感が違いますね。
それにしても5回が丁度良いのですか。
これは外から見ていたのではまず判らない事ですね。

観覧者からの目線で言えば3回位が丁度良く、
4回だと多い様に思えてしまうのです。
これは見ている側の待ち時間の感覚からなのですけとね。
それに、一度に大きく動いた方が見栄えがするというところもあるでしょう。
でも、それは部外者の勝手な見方という事になりますね。

それに囃子方と車方とで、
微妙なずれがあるというのも興味深いところです。
たぶん車方にすれば、現場の状況に応じて辻回しを差配しているのでしょうけど、
実際に車方を勤めている方にお話を聞いてみたいところですね。

それにしても、一回で廻してしまうとはちょっと強引に過ぎませんか。
それこそ、車方の腕の見せ所なのかしらん?
見ている側としては、豪快で面白いでしょうけどね。
きっと乗っている人は、相当に怖かったのではないですか。

投稿: なおくん | 2009.08.01 21:38

私も祇園祭の事が大好きで色々調べたりしていますが、調べるほどにわからなくなりますね。

>観覧者からの目線で言えば3回位が丁度良く、
4回だと多い様に思えてしまうのです。
これは見ている側の待ち時間の感覚からなのですけとね。
それに、一度に大きく動いた方が見栄えがするというところもあるでしょう。
でも、それは部外者の勝手な見方という事になりますね。

と書かれていますが、実際3回で回ってる鉾でも時間はかなりかかっているという鉾もあります、ちなみに他のサイトで各地点の山鉾の到着時間や出発時間が書かれているものがありましたのでその時間から四条河原町に到着して割竹の準備をして曲がり終わって出発するまでの経過時間を見てみると、
長刀鉾 17分20秒
函谷鉾 11分30秒
月鉾  12分35秒
菊水鉾 11分40秒
鶏鉾   9分40秒
放下鉾 11分35秒
岩戸山 13分13秒
船鉾   7分10秒
北観音山 6分25秒
南観音山 8分50秒
となります、各鉾が何回で曲がったのは不明ですが恐らく3回から4回で曲がっていると思います、しかし船鉾は4回で曲がっても7分10秒で所要時間は2番目に短い事になります、ですから5回ほどかけて曲がってやっとよその鉾と同じ位の時間になり、囃子のタイミングがあうのです。
しかし船鉾の場合はそれでも本来はタイミングが合わず早く曲がってしまうので、榊という曲は笛のメロディを変えてテンポも本来のテンポよりかなり速くなっております。

投稿: raeto | 2009.08.08 22:50

raetoさん、

なるほど、実際に時間を計っていた人が居たのですね。
こうして数字で比べて見ると、おっしゃる意味が良く判ります。
それにしてもメロディやテンポまで変えてしまうとは、
囃子方の苦心も大変なものがありそうですね。
当事者にしか判らない情報を教えて頂き、とても有り難いです。
ありがとうございました。

投稿: なおくん | 2009.08.09 10:04

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