
平成20年11月21日の東福寺の紅葉です。この日は本当の盛りとまでは言えないものの、まずまずの色付き方で、秋の風情をたっぷりと楽しませて貰いました。

この日は一日お休みを貰って、平日の京都を回ってきました。この貴重な休日にどこに行こうかと思ったのですが、連休中にはとても行けそうにない名所を選んでみました。結果的には正解だった様で、特にこの東福寺の連休中の混雑ぶりは想像を絶するものがあった様です。

訪れたのはその一日前だった訳ですが、平日の午後遅くという事もあってか、東福寺にしてはかなり空いていました。通天橋に入るのにも時間待ちは無く、最前列にも難なく行けたのですからね。
これが22日、23日あたりだと開門前から行列が出来ていて、時間帯によっては入り口に達するのも困難だった様ですね。実際、駅のホームから行列が出来ていたのには驚きましたよ。

この日の東福寺の紅葉の様子はまさにこんな感じで、青葉から黄色、オレンジ、そして深紅に至るまでさまざまな段階が入り交じっている状態でした。ですから、本当の見頃はここ数日の内に来るのではないかと思われるのですが、どんなものなのでしょうね。

この日、見頃だったうちの一本が経蔵の裏の木で、まさに深紅に染まっていました。それを庭園の中からは逆光に透かして見る事になる訳ですから、美しい事この上無かったです。

東福寺の庭園は光があまり届かないので薄暗く、写真を撮るのはかなり難しい事になります。シャッター速度が稼げないので、すぐにぶれてしまうのですよね。それにコントラストが低いので、どこに芯を持っていけば良いかと悩む事になります。

勢い木漏れ日に頼る事になって、似た様な写真ばかりになる事が悩みの種ですね。まあ、写真を撮らなければどこを見ても美しいので、あくせくしないで目に焼き付けておくというのが一番正しいのかも知れませんが。

また、時間帯によっても印象は随分と変わる事でしょうね。この日は既にお日様が西に傾いており、夕陽に近い色でもみじを照らしていた事から、より鮮やかな色に見えたのかも知れません。

こうした名所で写真を撮っていると、記念写真のシャッターを押して下さいと頼まれる事が良くあります。この日も都合5回は頼まれたかな。別に手間という程でも無いので気持ちよく応じてはいるのですが、内心困っているのも事実です。

と言うのは、初めて見るカメラを使うというのは結構大変なのですよ。今はデジタルカメラが全盛ですから、ボタンが沢山あってひと目では使い方を理解するのが難しい事が多いのです。極端な話、シャッターボタンがどこにあるか判らない機種もあったりして、カメラを手渡されたもののどうして良いか判らず、途方に暮れてしまう事もあります。

大抵の場合はここを押して下さいと言ってくれる人が多いのですが、シャッターの切れ方も様々で、中には二段モーションの様な機種があって何時撮れたのか判らない事があります。そして、ここはフラッシュが欲しいなと思ってもどうしたら良いか判らず、結構困る事が多いのです。
ですから、一番楽なのはフィルムの「写るんです」ですね。これならそれこそシャッターを押すだけですから、何も考えずに済むのです。

そして、もう一つ困るのが構図をどうするかですね。多くは漠然とこの辺りを撮って欲しいと言われるのですが、撮る側としてはどうしたものかと悩む事になります。ずっとそのつもりで一緒に行動していたのならともかく、いきなり言われてもすぐに構図を思いつく訳もなく、ましてや初対面の人に自分の好みを押しつける訳にも行かず、短時間の間に色々と考えを巡らせる事になります。

で、結局どうするかと言うと、一番無難そうな背景を選び、日の丸構図で撮る事になるのですが、内心忸怩たる思いを持っている事も事実です。つまり、もっと違う場所で、もっと違う設定で撮ったら綺麗に撮れるのになと思いながら、シャッターを押しているのですね。

そして、撮った後にはプレビューを見せてこれで良いですかと確認を求める事にしているのですが、これがまたカメラのどこを押せば良いのかと瞬時に探さなければならないので大変です。なぜって、相手は終わったものと思っていますから、待ってくれないですからね。

こういう時に色々と注文を付けてくる人が居るのですが、その方が実はありがたいです。これまでに一番具体的だったのが中国人の女性で、「この花の下で私がこうポーズを付けるので、背景に町並みを入れて撮ってくれ」と、簡単な英語を駆使して頼んできました。そして、撮った後で確認させてくれとカメラを受け取り、画像を見た後でやっとOKと言ってくれたのです。

まあ、場合によっては煩わしくもあるのでしょうけど、言われた通りにすれば良いのですから、撮る方としては楽でよいですね。駄目だしを繰り返して、撮り直しを何回もさせられたらさすがにむっと来るでしょうけど。

多くの人は最後にはありがとうございましたと言って下さるのですが、ごくまれにカメラを受け取るなり何も言わずにまた自分の仲間を撮り始める人も居ます。人に頼んでおいて何なんだこの人はと思ったりしますが、いちいち係わっていたのでは時間の無駄になりますので、何度も押したシャッターの一回だったと思って流す事にしています。でも、一言あれば嬉しいのは事実ですね。

東福寺のもみじに戻りますが、今年の発色はご覧の様にとても素晴らしいです。これは大抵のところがそうで、何年かに一回という当たり年になった様ですね。

台風が一度も上陸しなかったせいとも言われますが、それ以上に良い具合に雨が降り、そして冷え込みがあったせいなのでしょうね。不順と言われ続けたここ数年に比べれば、今年は順調に季節が巡ったという事なのかも知れません。
最近のコメント