
昨日の記事と時系列が前後して申し訳ないのですが、平成20年10月11日の真如堂です。この日は本格的な紅葉こそまだだったものの、境内のそこかしこで深まりつつある秋を実感出来ました。

茶所の前に植えられたヘブンリーブルーは、まさに見頃を迎えています。今年から始めた試みでこれだけ咲いたのですから、上出来の結果と言えるでしょうね。ただ、これを見たほとんどの人が朝顔と勘違いしているので、現地に説明書きを施された方が良いような。

この日真如堂を訪れたのは、10月1日に除幕されたばかりの「京都・映画誕生の碑」を見る為でした。京都は数多くの映画を世に送り出して来た映画の町でもあるのですが、その最初のロケが行われたのがここ真如堂だったのだそうです。今から丁度100年前の事で、牧野省三監督の「本能寺合戦」がその作品でした。この碑は、その事を記念して建立されたのですね。
側面には吉永小百合や田村正和など寄付を寄せた人達の名が刻まれており、その錚々たる面々を眺めていると、京都と映画の繋がりが如何に深いかと改めて思い知らされる気がします。

本堂の前には、フジバカマの鉢植えが置かれていました。実はこれ、KBS京都が行っている「藤袴プロジェクト」というキャンペーンに依るもので、今の京都を歩いていると至る所で見る事が出来ます。
ほとんど絶滅しかかっている原種のフジバカマを護ろうという趣旨で始められたキャンペーンで、3000株600鉢を育てて京都の主要な神社仏閣などに配布し、フジバカマが置かれた現状を知って貰おうという事の様です。
確かに自然の状態でフジバカマを見た事は無く、鉢植えとはいえこの花を見る事が出来るのは嬉しい事です。いつの日か鴨川や嵐山の河畔で、この花が普通に見られるという日が来ると良いですね。

本格的な紅葉はまだ先の事ですが、それでも木によっては色付いているものもあり、秋の気配は濃厚になっています。さらに境内を丹念に見て回ると、色付き始めたサンシュユの実、咲き始めたお茶の花、盛りを迎えた秋明菊やホトドギスなどがあり、まさに秋たけなわですね。
今から来月後半の紅葉が楽しみになって来ますが、そのシーズンに向けて真如堂でも今年から2つの規制が行われる事になりました。

まず、一般観光客の自家用車の乗り入れが禁止されます。確かに紅葉シーズンの車の混雑は深刻で、周辺の細い道路は常に渋滞していました。境内に出入りする車も多く、歩いて山門を潜るだけでも一苦労でしたからね。ただ、乗り入れを禁止するのは良いのですが、今度は周辺に不法駐車が蔓延しないかが気掛かりなところです。そのあたり、どこまで周知が徹底するかが鍵になるでしょうね。上手く世間に伝わるものかどうか。

次に、境内での三脚及び一脚の使用が禁止になります。私も含めてですけど、紅葉シーズンの真如堂に押し寄せるカメラマンの数は相当なものですからね、三脚の数も半端なものではありませんでした。それが周囲に気遣って使うのならまだしも、傍若無人に振る舞う輩が居るものですから、とうとう規制される事になったのです。何かに付け寛大を旨としてきた真如堂ですが、ついに堪忍袋の緒が切れてしまった様です。

何でも最近の事として、参道のど真ん中に三脚を据えて、撮影の邪魔になる参拝者を排除していた人が居たそうですね。紅葉シーズンになるとこ手の輩がさらに増えるという事で規制されてしまったのですが、ごく一部の人のために全体が規制されてしまうのは残念な事です。

規制は11月12日から12月8日までの事だそうですから、それ以外の日にはこれまでどおり自家用車の乗り入れも、三脚の使用も構わないという事なのでしょう。もっとも、私は最近は三脚を持ち歩かない事にしています。なにしろ規制がある場所が多いし、荷物が少ない方が軽快に動けますしね。

ただ、静かに京都の情緒を楽しみたい人にとっては、カメラを持って動き回る姿はさぞかし目障りな事でしょう。シャッター音も場所によっては響きますからね。そのうちカメラの持ち込みそのものが禁止されない様に、私も行動に気をつけなければと思っているところです。
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