夏の旅2008~土佐紀行・桂浜~
高知の名所と言えば、まず最初に名前が上がるのが桂浜でしょう。白砂青松を絵に描いた様なこの景色は、高知と言うより日本を代表する景観と言えるのかも知れません。
左手の岩が下龍頭岬。その上に建つ小さな祠は大海津見神をお祀りする海津見神社で、通称「竜王宮」と呼ばれます。海上の安全を護る神様で、かつては地元の漁師が海に出る時、その妻達が夫の安全と大漁を祈願するため、社前で酒を酌み交わしたと言われています。また、豊玉姫命と山幸彦命の一期一会の神話になぞらえて、恋愛成就の神様としても知られるそうですね。
後でも触れる若宮八幡宮の末社らしく、天気の良い日には神社から神主さんが出向き、社前で恋みくじや龍馬の刺繍が入ったお守りなどを売っているそうです。この日は出張は無かった様ですが、出来れば龍馬のお守りは欲しかったな。
この浜で素晴らしいのはどこまでも続く水平線と波の音。動画で撮ってきましたので、どうぞご覧下さい。
どうです、波の音に癒されましたか。
ここは一見して遠浅の様に見えますが、実は波打ち際からいきなり深くなっており、海流の流れも速い事から遊泳禁止になっています。きれいな海なので入ってみたくなるのですけどね、波も荒いのであまり近づくと危険です。
桂浜に来ると食べたくなるのがアイスクリンです。
アイスクリンとは元来アイスクリームの古い呼び方なのですが、高知では独自の進化を遂げて氷菓子の一種として存在しています。アイスクリームが生クリームや牛乳を使うのに対し、アイスクリンは脱脂粉乳を使う事から乳脂肪分が少なく、代わりに卵を使う事で旨味を補っている様です。
アイスクリンは高知全域で売られており、別に桂浜の名物という訳ではないのですが、最初に食べたのがこの桂浜でして、以来ここに来る度に食べるのが慣わしとなっています。と言っても食べるのは3度目なのですけどね。
今回食べたのは土居冷菓のアイスクリンでした。これまでに食べたアイスクリンと違ってとても滑らかで、なかなかに美味でしたよ。どちらかというとアイスクリームに近く、もしかすると出来てから間もないアイスクリンだったのかも知れません。
前回食べたのは岩松冷菓のアイスクリンでした。まあ、店の名前ではなく、こじゃんとうまいという看板の方を覚えていたのですけどね。こちらのアイスクリンはシャリシャリとした食感で、アイスクリームというよりシャーベットに近い様に感じました。この方がアイスクリン本来の味わいの様ですね。また機会があれば、もっと他のアイスクリンも食べてみたいところです。
桂浜からは離れますが、近くの若宮八幡宮に長宗我部元親の銅像がありました。元親は戦国期の土佐に生まれ、一領具足と呼ばれた剽悍な兵を率いて、ほぼ四国全土を統一したという希代の英雄です。私はこの元親のファンでもあり、今回の旅行のテーマの一つにしようと思っていたのですが、残念ながら時間の関係でこの銅像を訪れただけに終わってしまいました。
若宮八幡宮との関係は、元親の初陣に際して戦勝を祈願したところ、見事に快勝する事が出来たというところにあるようです。この銅像はその初陣の姿を表現したものだそうですが、実に凛々しく格好が良いですね。ただ、初陣にしては堂々とし過ぎており、また貫禄がありすぎる様にも思えるのですが、そこは一代の英雄という事で目を瞑るのでしょう。
さしもの元親も龍馬の前では影が薄く、あまり人気は無い様ですね。その生涯を追っていくとなかなか面白い人物なのですが。司馬遼太郎さんの「夏草の賦」を原作にしたドラマでも出来れば人気が出るのでしょうけどね。
もっとその存在を世に知られて良い人物だと思います。
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コメント
おはようございます、なおくん様
二枚目のお写真、波の色が透き通った青緑で綺麗ですねぇ。
海鳴りが~、癒されました~。
アイスクリン、看板の「こじゃんと」が良い感じですね。
投稿: いけこ | 2008.09.04 09:25
いけこさん、
波の色に気付いていただけましたか。
この写真をクリックして大きくしていただくと、
さらに綺麗な色になりますよ。
お試し下さい。
パソコンの前で聞く潮騒もなかなか良い物でしょう?
桂浜で海を見つめながら波の音を聞いていて、
これは是非ブログにアップしたいと思いました。
この音は癒し系ですよね。
高知に行く楽しみの一つは土佐弁を聞く事です。
達者な人相手だとまるで龍馬と話しているかの様で、
とても面白いですよ。
こじゃんとは一番最初に覚えた土佐弁で、
意味はこの桂浜のアイスクリン屋さんに教えて頂きました。
その土地ならではの言葉を覚えるのは、
旅の醍醐味の一つだと思います。
投稿: なおくん | 2008.09.04 21:32