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2008.08.26

夏の旅2008~土佐紀行・四万十川~

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高知旅行の二日目は、四万十川と足摺岬へと向かいます。四万十川は日本最後の清流であると称えられ、また豊富な川の幸に恵まれている事でも知られます。

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2日目と3日目にお世話になったのが高知よさこいタクシーさんで、2日間に渡ってさんざんに走って貰いました。タクシーなんて贅沢だとお思いになるかも知れませんが、一家4人で移動するとなると、鉄道+バスと料金的にほとんど変わらないか、場所によっては安くすらなるのです。しかも、はるかに自由が効くとあっては使わない手はありません。

よさこいタクシーさんにはプランの立案から助けて頂き、料金もかなりサービスしてもらって、とても良くして貰いました。選択肢がいくつかあった中で、ここにお願いして正解だったと思っています。

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まずは高知からひたすら西に向かって走り、窪川から四万十川沿いに河口まで下るというコースを辿ります。

実は20年以上前に高知から中村まで自分の車で走った事があるのですが、とにかく遠かった事だけが印象に残っています。走っても走ってもまだ着かないという感じで、最後はほとほと弱ってしまったのですが、今回は意外な程早く窪川までたどり着きました。やはり高知から須崎まで高速道路が出来ている事が大きい様で、また一般道も昔に比べてずっと整備されており、20年前とは隔世の観がありましたね。

タクシーの運転手さんは、早く中村まで高速道路が延びて欲しいと言ってましたが、確かにそうなれば四万十川も、そして足摺岬もずっと身近な存在になるのかも知れません。

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四万十川と言えばダムの無い川というイメージがありますが、実はそうでは無いのですね。これは上宮にあった警告看板ですが、上流に発電用のダムがあるという事を示しています。調べてみると梼原川という支川に津賀ダム、本川には家地川堰堤があって、決して自然のままの川という訳では無いようです。

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その上宮で咲いていた白百合です。どういう訳か高知の道沿いにはずっと白百合が咲いており、道中の目を楽しませてくれていました。別に高知の花という事でも無いようですが、地域を上げての取り組みなのでしょうか。百合街道と言う程でも無いにせよ、なかなか粋な計らいではあります。

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こちらは鹿の子百合。南国の青空に良く映えていますね。

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今回の四万十川ツアーの起点となった窪川はおおよそ中流域の始まりにあたるのですが、川床にはまだまだごつごつした大岩が転がり、川幅もさほどではありません。それが十和の辺りまで来ると、まだまだ岩場ではあるのですが、川幅がぐっと広まって大河らしい趣を見せ始めます。

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さらに下って岩間まで来ると、大きな岩は姿を消し、荒い砂利が川岸を埋める、ゆったりとした流れに変わります。

こういうところに来るとやりたくなるのが、水面ぎりぎりに石を投げて遊ぶ「水切り」ですね。こういう静かな水面なんて家の近くには有りませんから、息子と一緒になって競争してきました。結果は10回まで跳ねた私の勝ちでしたが、単純に投げる遠投では私の負けで、そろそろ体力だけの勝負では分が悪くなって来ている様です。

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さらに下った三里まで来ると、屋形船が盛んに行き来していました。屋形船に乗ると川を上下するだけでなく、川漁師さんの漁の実演が見られたり、船の中でお弁当を食べたり出来るようですね。これだけゆったりした流れなら船が揺れることもなく、さぞかし気持ちがよい事でしょう。

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さらに下って佐田までやって来ました。かなり河口部にまで近づいているのですが、ここまで来ても水が透き通っているのはさすがと言えましょうか。中流部からずっと続いているのですが、川で泳ぐ人、あるいは魚や海老をとっている人が沢山居て、この川が如何に流域の人に愛され、そして親しまれているかが良く判ります。

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ただ、ずっと走ってきて気付いたのは、決して自然が豊かなだけの川ではないという事です。ダムの存在もそうなのですが、沿川のほとんどの土地は開発されており、全くの山間部以外は町並や田畑が広がっていました。つまりは、農業排水や家庭雑排水が川に流れ込んでいるという事であり、そういう点では都会を流れる川と図式は変わりません。それでもこれだけの清流を保っているのは、川に流れ込む負荷の量が川の持つ自浄能力よりも少ないという一点に依るものと思われます。

上流から下流にかけて、この川は瀬と淵が良い具合に繋がっていて、瀬では川水に酸素が溶け込み、淵では負荷物質が沈殿するという浄化作用が十分に機能している様に見受けられました。現状ではこの浄化作用によって清流が保たれている訳ですが、将来に渡って更なる開発が進めばどうなるかは判りません。開発に見合った下水道や浄化槽の整備が行われないと、あっと言う間に都会の川と同様の事が起こってしまいかねない様に思われます。この川の清流は、結構危ういバランスの上に成り立っているのではないでしょうか。

でも、さすがに地元ではそんな事にはとっくに気が付いているらしく、高知県として四万十川の清流を守る取り組みをされていますね。どうかこの取り組みが功を奏し、いつまでも美しい澄んだ水が流れる川であって欲しいと願うばかりです。

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さて、この日の昼食は四万十屋さんで頂きました。地元の川漁師さんが営む料理屋さんなのですね。

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これは四万十うどん。この川特産の手長海老が乗っているのが嬉しいですね。味は濃いめで、いかにも高知らしい味わいです。

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こちらもまた四万十特産のうなぎ、と言いたいところですが、これは養殖ものでした。天然物は高いのですよねえ。それでも、味の方はまずまずでした。

明日は四万十川ならではの沈下橋を紹介します。


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