夏の旅・尾道紀行 ~天寧寺~
尾道には三山を中心に25の寺があり、それらを結ぶ順路が整備されています。時間と体力があれば全てを廻りたいところなのですが、この炎天下ではとてもじゃないけれど無理でした。そこで今回の旅行では、まず観光タクシーをお願いして尾道の主な名所を案内してもらい、大体の様子が把握できたところで、気になるスポットを歩くという事にしました。
その自分で歩いたお寺の中で、私が一番気に入ったのはこの天寧寺です。理由は花の寺である事。この日はジニアが綺麗に咲いていましたが、春には牡丹が咲く名所になっている様です。立派な枝垂れ桜もあって、花の時分はさぞかし見事な事でしょうね。
天寧寺の開創は1367年(貞治6年)の事で、足利二代将軍義詮の寄進により、普明国師(臨済宗・相国寺第二世)を開山に迎えて創建されました。当初は東西三町という規模を誇る大寺であり、足利家歴代将軍の庇護を受けて栄えていました。しかし、1682年(天和2年)に落雷によって全山が焼失するという被害を受け、元禄年間に再興(このとき曹洞宗に改宗)されたものの、応時の面目を回復するまでには至りませんでした。
その中で、この海雲塔と呼ばれる三重塔は、焼失を免れた唯一の建物です。元は五重だったのですが、上層部の痛みが激しかったため、元禄年間に三重に改められました。そのせいでしょうか、全体に重く感じ、少しバランスを欠いている様な気がします。それでも千光寺山の麓にそびえる様は見事で、千光寺の赤い堂舎と対照的に古塔の風情を醸し出しています。
一つ注意しておく必要があるのは、この塔が境内からずっと離れた場所にあるという事です。ここまで来るには一度境内から出て、延々と坂道を登って行かなくてはなりません。すぐ近くに見えるのですが、実際に歩いてみると階段が結構きつくて、汗だくになってしまいました。
もう一つの見所は、この五百羅漢でしょう。江戸時代半ばから明治にかけて集められたもので、本堂の前にある羅漢堂に納められています。とても見事なのですが、ちょっと物凄い雰囲気もあって、小さいお子さんだと泣き出してしまうかも判りません。
尾道の寺は、浄土寺を除いて拝観料を取っておらず、出入りも自由なところがほとんどです。それだけ檀家がしっかりとまとまっているという事なのでしょうか。気が張らなくて良いのですけれども、その反面何を見れば良いかは自分で探す必要があり、あらかじめ下調べをしていった方がより楽しめるという気がします。
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コメント
意外に寺が多いのにほとんど見て廻ったことがないという私です。
何しに行ってるんでしょうという感じですが、この三重塔の周りの小路は結構行くたびに歩きますね。別ルートから上に上がって、三重塔そばの小路を降りてきます。
いつの間にかそうなってしまいました。
投稿: ひちゃこ | 2007.08.19 01:19
ひちゃこさん、コメントありがとうございます。
まあ地元の人というのは、得てしてそういうものでしょうね。
京都でも同じ事が言えますから。
三重塔を巡る小路には、私も行きました。
塔をすぐ側から見下ろすという珍しいシチュエーションですよね。
あのあたりはいかにも尾道という素敵な雰囲気の場所ばかりで、
今度訪れる事があったら、もう一度じっくりと歩いてみたい小径です。
投稿: なおくん | 2007.08.19 18:56