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2006.09.14

京都・洛南 伏見大仏 ~欣浄寺~

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京都の大仏と言えば、今は失われてしまった方広寺くらいしか思い浮かびませんよね。しかし、洛南・伏見の地に大仏が今でも現存しているのをご存じでしょうか。それがこの欣浄寺の御本尊「昆盧舎那仏」です。

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欣浄寺は9世紀の半ば頃、仁明天皇の寵臣であった僧正遍昭が、帝の崩御を悲しみ、その菩提を弔う為に念仏堂を建てた事が始まりとされています。最初は真言宗、後に禅宗から浄土宗に転じ、そして江戸時代末期に再び禅宗(曹洞宗)に転じて現在に至るという、めまぐるしい変遷を経てきた寺の様ですね。鎌倉時代に道元禅師が一時ここで閑居していたという由緒から、「道元禅師深草閑居の旧跡」とも称されているそうです。

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御本尊が作成されたのは寛政3年から5年(1791年~1793年)にかけての事でした。一丈六尺(約5.3m)の高さを持つ木製の仏像で、実際に目にすると思っていた以上の迫力があります。まさに大仏と呼ぶに相応しい巨大さですよ。すぐ近くにまで寄ることも出来、真下から見上げると丁度仏様の目と合い、じっと見つめられているような感覚に陥ります。

本堂は昭和49年の再建で、方広寺の火災の教訓からコンクリート造にされたのだそうです。中は広々としており、仏様が一段下がった場所に安置されているという、ちょっと変わった配置になっています。あまりに巨大ですから、これで丁度仏様の御顔が正面に来るのですが、他では見た事がない位置関係ではあります。

欣浄寺を拝観するには、予め電話に依る予約が必要です。この日はあいにく住職が出かけられていた為に、拝観だけでお話を伺う事が出来ませんでしたが、普段は詳しい解説をして頂ける様です。拝観料は定められていませんが、志納金として任意のお金を納める事になります。

場所は京阪墨染駅を降りて西に向かい、師団街道を南へ少し下った所にあります。

電話番号 075-642-2147

次回は、欣浄寺と深草少将の関わりについてアップします。


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