京都・洛南 伏水の名水 ~御香宮神社~
京都の南郊に位置する伏見。今でこそ京都市の一部になっていますが、かつては京都とは別個の、独自の位置を占めていた町でした。その伏見を支えたものは水。一つは淀川の水運、そしてもう一つは豊かな地下水です。
伏見は「伏水」とも呼ばれるほどに地下水に恵まれた土地です。その地下水を生かして盛んになったのが酒造業でした。伏見の酒造りの歴史は古く、起源は弥生時代にも遡ると言われます。本格的に酒造業が始まったのは安土桃山の頃で、豊臣秀吉による築城がきっかけでした。伏見が城下町として大きく発展を遂げるとともに酒造業も盛んになります。最盛期の江戸時代の初期には、83軒もの酒造家が甍を連ねるほどになっていました。その後、兵庫の灘の勃興などに依り江戸の後期から幕末にかけて一時寂れますが、明治に入ると再び勢いを盛り返し始め、明治の終わり頃には全国一の評判を取るにまで回復しました。伏見には今でも30近い酒造業者がひしめいています。主な銘柄を上げると、黄桜、月桂冠、月の桂、松竹梅、日の出盛など、一度は聞いたことがある名ばかりでしょう?
伏見に数ある名水の中で、最も古い由緒を持つのが御香水です。御香宮神社の由来には、863年(貞観4年)に境内から良い香りの水が涌き出し、その水を飲むと病が治ったので、時の清和天皇から御香宮の名を賜ったとあります。かつての名水は明治に枯れてしまったのですが、1982年(昭和57年)に復元され、現在では伏見七名水の一つとして多くの人に親しまれています。
先日、その御香水を飲みに行ってきました。確かに名水と呼ばれるだけのことはあって、柔らかくて癖の無い、とても美味しい水ですね。でも、なんの香りもしなかったというのは要らぬ話し、かな。(ふと思ったのですが、香りの良い水とは、もしかしたらこの地で作られていた酒の事だったのではないかしらん...。)
炎天下を歩き回り沢山汗をかいた後だったので、余計に美味しく感じたのだろうと思います。伏見界隈を散歩した後、御香水で喉の渇きを癒すというのは、究極の贅沢の一つと言えるのかも知れませんね。
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コメント
暑い時に涼しげな清らかな水を見るとホッとしますね(*^_^*)
伏見も昨年は十石舟に乗っただけなのでゆっくりまわりたいところです。
投稿: Milk | 2006.08.02 17:01
Milkさん、コメントありがとうございます。
散々歩き回った後の御香水は、実に甘露でした。
仕事の後のビールより美味しかったです。
この季節のお勧めは、名水巡りでしょうか。
汗をかいて喉が渇く夏ならではの楽しみ方かも知れませんよ。
投稿: なおくん | 2006.08.02 23:29