早春賦 ~京都府立植物園~

「春は名のみの風の寒さや」
立春を過ぎても一向に暖かくならならず、この歌詞がぴったりと来る今日この頃ですね。2月4日の京都は、比叡山が雪化粧を纏う、とても寒い春立つ日でした。

その寒さを当てにして見に行ったのがこのシモバシラです。と言っても訳が判らないでしょうね。シモバシラはシソ科の植物で、秋に白い花を咲かせます。そして冬になると、枯れた株の根元から霜柱を思わせる氷柱が立つ事からこの名が付けられているのです。この日は昼を過ぎていたため、根元にわずかに残っていただけでしたが、植物園のホームページでは、枯れた茎を覆う様に出来た霜柱を見る事が出来ます。
シモバシラは冬の風物詩ですが、春の気配を感じさせてくれる花も咲いていました。その一つがこのスノードロップです。
スノードロップにはこんな伝説があります。
天地創造の頃、風と雪には色がありませんでした。
雪が神様に色が欲しいと願ったところ、花から分けて貰うようにと勧められました。
けれども、どの花も自分の色を分けてはくれません。
そんな中でただ一つ、色をくれたのがスノードロップでした。
以来雪は白くなり、そのお礼として雪は土を覆い、
冬の寒さからスノードロップを守ってやる様になったのです。
雪と見まがうばかりの白い花を咲かせるスノードロップには、相応しい伝説だと思います。植物園では、北山門の近くに早春の球根ガーデンというコーナーがあり、2000球のスノードロップが植えられています。小さな花ですが、沢山咲きそろった様は、なかなか見応えがありますよ。
これからはクロッカスやヒヤシンス、ムスカリなどが咲き始める様ですから、華やかなコーナーになりそうですね。

1月の末には芽が出たばかりのザゼンソウでしたが、一週間が過ぎてかなり包も大きく育っていました。この分だと、開花もそう遠くないのかも知れませんね。

そしてこちらは、わずかに花穂が見えたミズバショウです。植物園のガイドマップに依れば、今年は水が冷たいせいか、とても綺麗な包だとの事です。もう少ししたら見頃を迎えそうですね。
桜が咲くにはまだまだ早いのですが、既に咲いている桜もありました。子福桜と呼ばれる桜で、秋から冬にかけてと春の年に2回咲くのだそうです。秋の花は花柄が短く春の花は長いそうなのですが、この花は枝に付く様に咲いているので秋咲きという事になるのでしょうね。この花はまるで凍えている様に見えますが、暖かい日差しを浴びた春の花も見てみたいと思ってます。
冬空に舞う羽子板の羽根の様な実を付けているのは老鴉柿(ロウヤガキ)です。盆栽仕立ての小さな木は見た事がありますが、地植だと見上げる程には大きくなるのですね。木は大きくなっても実は小さいままというのが面白いところで、食べるためと言うより観賞用に栽培されてきたのかも知れませんね。
2月の植物園は、冬の寒さの中にもかすかな春の気配を感じる事が出来る素敵なスポットです。
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コメント
スノードロップ伝説。素敵ですね(#^.^#)
カタカナ名ということは、外来種ということでしょうか?ということは、どこの国の伝説なのでしょう。
投稿: ゆき坊 | 2006.02.08 23:23
雪ぼうさん、コメントありがとうございます。
スノードロップはヨーロッパからコーカサス地方に分布する植物で、
この伝説はドイツに伝わるものです。
他にもアダムとイブにまつわる神話など、沢山の逸話に彩られています。
やはりその清純な白い花色と、
雪の中に咲く清楚な姿が愛されてきたからなのでしょうね。
投稿: なおくん | 2006.02.09 00:03