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2005.10.25

義経 42の2

義経 第42回 「鎌倉の陰謀」その2

降りしきる雨の中、義経を訪ねてきた行家。彼は伊予守を受けた義経が、頼朝に弓を引く覚悟をしたと見て駆けつけてきたのでした。いぶかる義経に、彼が今置かれている状況を説明してやる行家。

行家は、頼朝はもはや義経を自分に仇なす者とみなしており、その証拠が梶原景時の上洛であると義経に説きます。そして、仏具を買うというのは表向きで、義経はおろか後白河法皇の動向を探りに来ているという見方で、平知康とも意見が一致していると義経に告げるのでした。行家はさらに、頼朝は身内を信用しておらず、次々と討伐して来ているではないか、ここはもはや頼朝を討つ以外に道は無いと義経に迫ります。これに対して義経は、自分に謀反の意思は無く、ただ頼朝とは距離を置き、自分なりの理想の国作りを目指したいのだと胸の内を語るのでした。しかし、行家は間髪を入れず、それは謀反に他ならないと断定します。その言葉に驚く義経に、重ねてそれは鎌倉にとっては謀反であり必ず何らかの矢を放って来る、その時はどうするつもりかと畳みかける行家。答えに詰まる義経に、行家は決断をと迫ります。困惑する義経を見て弁慶が、あまり急いでくれるなととりなしますが、行家はためらっていては取り返しが付かなくなる、気持ちが固まるまで何度でも来ると言い残して去っていきました。

叔父が去った後、降りしきる雨を見つめながら苦悩する義経。

「義経が自分の理想の国を作ろうとしていたという事実はありませんが、頼朝に対抗すべく行家が近づいてきた事は確かです。その噂が鎌倉にまで届き、義経尋問の為に梶原景季が派遣されるに至っています。
それにしても、このドラマの義経はちょっと考えが甘すぎますよね。無垢な人物として描かれているのでしょうけれども、ここまで来ると普通の感覚ではあり得ないと言いたくなります。でも、そうした突っ込みを入れたくなるという事は、演出としては成功していると言えるのかも知れませんね。」


鎌倉、大倉御所。行家が義経に接近したという知らせを受けて、評定が開かれています。行家が付いたとなれば、かつての義仲と同様、鎌倉に対して挑んでくる事は間違い無く、義経討つべしと側近達の意見は一致します。しかし、朝臣である義経を討つために兵を動かす事は出来ず、時政は頼朝の影を見せる事無く義経を討つ算段を図ります。その言葉を聞き、辛そうに目をつぶる頼朝。

「吾妻鏡に依れば、義経の下を訪れた梶原景季は、一度目は病であるという理由で義経から面会を断られます。2日後に訪ねたときには、義経は気息奄々とした姿で面会の場に現れ、何カ所も灸を据え、脇足に縋ってやっと座っているという状態で景季と対面しました。行家の討伐を迫る景季に、義経は行家は鎌倉に徒なす許し難い存在ではあるが、同じ源氏の一族である。家臣を遣わしたのではとても討ち取れる相手ではなく、自ら出向くつもりである。ついては、今はこんな体であるからどうにも出来ないが、健康が回復次第、行家討伐の算段を図るつもりだと答えます。
鎌倉に戻った景季は見たままを頼朝に伝えますが、頼朝は義経は仮病を使っており、これで行家と同心している事は明白になったと断定します。景時もまた、一度目に会わなかった事がそもそも怪しく、2度目の病み衰えた姿については、2日間絶食すればそう見せかける事も可能であり、ましてや灸など何時でも出来る。きっと、ここ数日の内に事を起こすであろうと頼朝に同意します。

この頼朝や景時の反応はあまりにも一方的で、はじめから謀反と決めつけていたかの様です。というより、義経がどんな反応を示そうともそれを討つための口実にしようとしていたと見るべきで、景季の義経邸訪問はその形式を整えるための手順に過ぎなかったという事なのでしょうね。」

夜、部屋の外の闇を見つめて佇む頼朝。彼が障子を閉めて振り向くと、そこには政子が立っていました。はっとする頼朝に、義経の反応は予期せぬものでは無かったはずと話しかけます。頼朝は、一途な義経が恐ろしいのだと答えますが、政子は義経を亡き者にする事をためらってはならないと頼朝に迫ります。困惑する頼朝に、政子は全てを自分に任せよ、頼朝の手の届かない痒いところを自分が掻いて差し上げると語りかけます。かつてない妻の様子に、何か恐ろしいものを見たように言葉を失う頼朝。そんな頼朝に、怪しく微笑みかける政子。

10月、京。未だに京に止まっている景時に不信感を覚える義経。もしかすると、義経の見張りと言うよりは、事に備えているのではないかと訝る弁慶。

都大路を行き交う怪しい影。その影を束ねる恐ろしげな大入道。


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コメント

とことん疑い深い鎌倉勢。頼朝と義経は所詮、水と油だったのでしょう。

投稿: しずか | 2005.10.26 20:22

しずかさん、コメントありがとうございます。
水と油、確かにそうですね。
どこまで行っても交わる事のない平行線。
そこに様々な思惑が交差して、
一層事態を悪くしたのでしょう。
それにしても、このドラマの政子は、
ちょっと怖すぎる気がします。

投稿: なおくん | 2005.10.26 20:44

政子役の財前さんってお上手ですね。頼朝も時政をもビビらせるのですから。

投稿: しずか | 2005.10.26 23:25

さすがに後に尼将軍と呼ばれただけの事はあるという事でしょうか。
ドラマの中で憎ったらしく見えれば見えるほど、
見事な演技と言う事なのでしょうね。

投稿: なおくん | 2005.10.27 19:02

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