2005 F1 中国GP 決勝結果
F1中国GPの決勝結果は、次のところにあります。
今季のF1最終戦である中国GPは、10月16日に上海サーキットにて行われ、ルノーのアロンソがポール・ツー・ウインを飾り、今季の最多勝に並ぶ7勝目を挙げました。2位にはマクラーレンのライコネン、3位にはトヨタのラルフ・シューマッハが入っています。
この結果、2005年のコンストラクターズチャンピオンはルノーに決定し、ドライバーズタイトルと合わせて2冠を達成しています。
相次ぐアクシデントにより2度に渡ってペースカーが入るという混乱したレースでしたが、まさしく今シーズンを象徴する様な展開となりました。
まず2冠を達成したルノーですが、ポイントではリードしているものの、実質的な最速車はマクラーレンと言われ続けて来た評価を、最後の最後に来て覆して見せました。単に幸運に恵まれただけではなく、実力があってこそのチャンピオンだった事を、事実をもって証明したのです。レース前のアロンソのコメントに、これまでも速く走る事は出来たのだが、確実性を優先してきたとありましたが、このGPにおいては予選から決勝を通じて速さでマクラーレンを凌駕しており、その言葉が伊達ではなかったと納得させる走りでした。今年のGPは、ルノーによる、ルノーのためのシーズンだったと言えそうですね。
その同じルノーでも、フィジケラはライコネンをブロックしたとしてドライブスルーペナルティを受け、ほとんど手にしていた3位の座を逃しています。全てが噛み合ってチャンピオンの座を獲得したアロンソに比べて、常にアクシデントに見舞われ続けたフィジケラを象徴する様な出来事だった様に思われます。
不運と言えばマクラーレンも同じでしょう。今季最速を謳われながら様々なアクシデントによってポイントを逃してきましたが、最終戦においてもモントーヤがコース上に落ちていた落下物(排水溝の蓋だった様です)を踏み、結果的にリタイアを喫しています。今シーズン何度となく繰り返されてきたシーンが最終戦においても再現された訳で、モントーヤがリタイアした瞬間にコンストラクターズタイトルの行方は事実上決まってしまいました。仮にそのまま走ってたとしてもルノーには追いつけなかったでしょうけれども、モントーヤは最後までチームに貢献出来ずに終わってしまいました。
そしてこのレース、そして今シーズン最もついていなかったドライバーは、ミハエル・シューマッハと佐藤琢磨の2人でしょう。
まずシューマッハは、グリッドに付くためにコース上を走っていた際に不可解な動きでコースを変え、後ろから来たミナルディのアルバースに追突されてレースカーを失ってしまいます。そして、スペアカーに乗り換えてピットスタートをしたものの、ペースカーが導入されている間に単独スピンによってコースアウトを喫するという最後を迎えています。どちらもおよそシューマッハらしからぬアクシデントで、今シーズンの流れの悪さを象徴する様な出来事でした。
そして佐藤琢磨は、スタートで17位から一気に11位にまで駆け上がるという素晴らしい出足を見せたのですが、これがジャンプスタートと判定されてドライブスルーペナルティを受け、最下位に沈んでしまいます。そこから再び追い上げを開始し、2度目のセーフティカーが入った時点では8位を走行するという挽回ぶりを見せたのですが、そこでトラブルに見舞われてリタイアを喫してしまいます。自らのミスでペナルティを受け、車の信頼性の無さでリタイアを余儀なくされるという、今シーズンの流れをそのまま表した様なレースでした。
それにしても一度悪くなった流れを取り戻すのは、F1界においては容易な事では無いのですね。それほど進歩の速度が速く、一度遅れを取るとあっという間に置いて行かれてしまうという事なのでしょう。そして、それを取り戻そうとあせればあせるほど、ミスを連発して自滅していくという流れになってしまうのですね。シューマッハにしても佐藤にしても本来の速さを失った訳ではなく、実力は十分にありながらそれを発揮するチャンスを作れないままに終わったシーズンでした。これは彼ら2人だけの責任ではなく、半ば以上はチームが負うべき責任なのですけどね。昨年大いに活躍した2人の凋落ぶりは、F1の持つ恐ろしさを改めて教えてくれた様な気がします。
良い方向に向いたチームとしては、やはりトヨタの躍進が上げられるでしょう。今シーズンは出だしから素晴らしく、一時はルノーと互角に戦っていました。中盤以降は自力の差が出て大きく水をあけられる結果となりましたが、最後を表彰台で飾りコンストラクターズ4位の座に花を添えています。来年はここを足掛かりにして、一気にトップチームとして活躍して貰いたいですね。
そして、一番意外性を発揮したのがレッドブルでした。ザウバーを抑えてのコンストラクターズ7位の結果は、立派の一言でしょう。ワークス体勢だったジャガーから一転してプライベートチームとしてスータトした今シーズンでしたが、7位という結果は昨年と変わらないものの、獲得ポイントは昨年の10ポイントから34ポイントと大きく伸ばしており、その活躍ぶりは賞賛に値すると思います。そして、ベテランのクルサードのみならず、クリエンもこのレースで5位に入ったように成長を見せており、来年の活躍が楽しみなチームですね。
ここで来シーズンに目を向ければ、今年とは大きく異なるF1界が見えてきます。まずは、V8エンジンへの変更に象徴されるレギュレーションの大幅な変更があります。予選フォーマットやタイヤ無交換ルールの見直しまで検討されており、今年築いたルノーとマクラーレンの優位が一気にリセットされてしまう可能性がありますね。
そして、F1参戦チームの様変わりがあります。今シーズン限りでF1シーンから名を消すチームがザウバー(BMW)、ミナルディ(トロ・ロッソ)、ジョーダン(ミッド・ランド)、そしてB.A.R(ホンダ)の4チームあり、そして新たに参戦が噂されるチームが、ホンダ系の新チームとマクラーレンのジュニアチームの2チームあります。さらに、タイヤメーカーの勢力図もウイリアムズ、トヨタ、そしてホンダのブリヂストン陣営への変更が決定または噂されており、大きく変わりそうです。今シーズンタイヤの開発に苦しめられたフェラーリにとってては朗報かも知れず、来シーズンを占う上で重要な要素の一つとなるでしょうね。
ルノーで始まりルノーで終わった1年でしたが、来年がどうなるかは全く予断を許しません。今年速かったチームが来年も活躍するという保証はどこにもなく、それは今シーズンのフェラーリの低迷ぶりが証明しています。ましてや、これほど大きくF1シーンが変わろうとしているのですからね。
来年は競争力の拮抗した車がフルグリッドを埋め、常に緊迫したレースシーンを展開してくれる事を期待したいです。そしてその中に佐藤琢磨の姿がある事を祈りつつ、今シーズンを締めくくりたいと思います。
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コメント
琢磨は今期は最後の最後までついていませんでしたね(^_^;)
残念です。
投稿: Milk | 2005.10.16 21:18
Milkさん、コメントありがとうございます。
今シーズンの佐藤は、見ていて気の毒な程でした。
確かに彼自身によるミスも多かったですが、
それ以上にあまりにツキがありませんでした。
悪くなった流れの中で、自滅してしまったようなシーズンでしたね。
来年のシートがどうなるか判りませんが、
出来る事なら再びその勇姿を見せて欲しいと思っています。
投稿: なおくん | 2005.10.16 21:31