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2005.09.13

義経 36

義経 第36回 「源平無常」

夕陽が照らす、平家が滅んだ壇ノ浦の海を見つめる義経。その沈んだ様子に、郎党達も祝いの言葉を掛ける事も出来ません。戦場はまだ混乱しており、郎党達は手分けして様子を見てくると言い残して去っていきます。

三種の神器と主上の捜索が行われている海を見守る義経。その背後にお徳が現れました。平家一門の隆盛を知るお徳は、なぜ平家がこのような最後を迎えたのかと嘆きの声を上げます。その言葉にうなずく義経。以下、お徳と義経の回想。

平治の乱。源義朝を滅ぼし、平家の栄光の基を築いた清盛。
幼い今若、乙若を連れ、乳飲み子の牛若を抱いた常磐の雪の中の逃避行。
母を助けるため、子供を連れて清盛の前に名乗り出た常磐。
常磐の願いを聞き、親子4人の命を救ってやる清盛。
成長した牛若に竹とんぼを作ってやり、自らが目ざす新しい国造りの夢を語る清盛。
常磐に牛若を出家させるように告げる清盛と、猶予を願う常磐。
牛若に鞍馬寺に入る様申し渡す常磐。
鞍馬寺の門前で、母と別れた牛若。
父とも慕った清盛が、実は自分の親の敵であったと知り、流れに身を投ずる遮那王。
青年となり、鞍馬山で修行に明け暮れる遮那王。
都大路で平家の侍と大立ち回りを演じる遮那王と、それを見て危機感を覚える時子。
遮那王を亡き者にしようと図る平家の一門。
師の覚日に、奥州に向かうと告げる遮那王。
蓮華王院で、清盛と邂逅する遮那王。源氏と平家の宿命を忘れるなと告げる清盛。

鹿ケ谷の変。平家の栄光に影が射し始める予感。
変の後の処分を巡って、清盛と対立する重盛。
死の床にあって、後白河法皇には気を付けよと父に助言する重盛。
後白河法皇に対し、武力でもって対抗する事を明らかにする清盛。
以仁王の乱。
燃えさかる炎の中で、不敵な笑みを浮かべて平家に敵対する意思を示す頼政。
以仁王の令旨を手に、各地の源氏の下を訪れる行家。
令旨を奉じて、兵を挙げる頼朝。
頼朝を討つべく、東国に下る維盛。
水鳥の音に驚いて潰走した富士川の戦い。
平家が苦境に陥る中、病に倒れた清盛。
苦しい息の中、時子に夢、新しき国と告げてこの世を去った清盛。
悲しみの淵に沈む平家の人々。

清盛の死を知り、頼朝の面前で源氏のもののふとして戦うと誓う義経と、
涙を流して密かに清盛に別れを告げる義経。
清盛の遺言と偽り、頼朝の首を墓前に供えよと一門に檄を飛ばす時子。
兵を挙げた義仲。
倶利伽羅峠の戦いで、義仲に大敗を喫した平家。
形勢の不利を悟り、都落ちを決意する平家一門。
一ノ谷の合戦。
鵯越の奇襲により、大勝を得た義経。
生け捕りとなった重衡。
屋島の戦い。
義経の奇襲に驚き、海に逃げる平家。
竹竿に刺した扇を持って、船に乗った能子。
その扇を見事に射抜いた那須与市。
海に舞い落ちた扇を見て、平家の滅亡を予感した時子。
壇ノ浦の戦い。
雌雄を決っせんと、一騎打ちを挑む知盛とそれを受けて立つ義経。
華麗に宙に舞う義経を見て、義経に平家が滅ぼされる宿命にあったと悟る知盛。
平家の最後を知り、海に身を投げる平家の女人達。
不思議な笑みを浮かべ、安徳天皇と入れ替わった貞守親王を抱き、
宝剣と共に海に沈んだ時子。
最後に、見るべきほどの事は全て見たとつぶやき、
碇を頭上にかざして海に飛び込んだ知盛。
(回想終わり)

海の水の流れに、この世の無常を見るお徳。そのお徳に、戦に勝ったというのに喜べず、むなしさに襲われていると語る義経。そんな義経に、大きな事を為し遂げた後は、そういうものだと答えるお徳。訝る義経に、あなたはこの世を変える様な事を為し遂げたのだと告げ、お徳は去っていきます。

闇に包まれた中、捜索を続ける松明の明かりが浮かぶ海を見つめる義経。

以下、明日に続きます。


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