義経 13の4
義経 第13回 「源氏の決起」の4
(8日に送信したはずが、なぜかエラーになって記事が消えてました。今更という気もしますが、前回の続きを掲載します。)
以仁王の令旨を見て、平家追討かと叫んで義経を見る伊勢三郎。それに答えつつも、苦悩の色が濃い義経。感慨にふける三郎を余所に、平家を討つ事に迷いが隠せません。決断を迫る三郎に、母常盤と清盛の関係を話す義経。その義経の脳裏に、かつて清盛と共に暮らした懐かしい日々の記憶が蘇ります。
そんな義経に、平家から受けた仕打ちを忘れるなと忠告する弁慶。それにつられて、かつて義経の命を狙って襲った事を白状してしまい、次郎と三郎に睨まれる喜三太。平家に逆らう事にためらう事はないと叫ぶ次郎の声を背に、一人思い悩む義経。
京、西八条、清盛邸。宗盛と知盛から、行家が以仁王の出した平家追討の令旨を持っているとの報告を聞いた清盛は、直ちに以仁王を捕らえるよう検非違使に命じます。
源頼政邸。検非違使の一人で頼政の次男、兼綱からの知らせで以仁王逮捕の命が下された事を知った頼政。全てが明るみに出てしまったと判断した頼政は、以仁王を園城寺に移し、自らは戦支度を始める事を決断します。
以仁王逮捕に向かった検非違使から、王が既に居なくなっているという報告を受ける清盛。密命を知っているのは平家一門の他には検非違使しか居らず、その検非違使の中で兼綱が居なくなっている事が判ります。これを聞いた宗盛は、知盛に命じて兼綱の親である頼政の下に行って、事情を確かめて来る様に命じます。
頼政邸に向かった知盛は、そこで火が掛けられ、燃えさかっている頼政の屋敷を目にします。驚く知盛の前に頼政が姿を現します。訝る知盛を見て、炎に照らされながら、凄まじい笑みを浮かべる頼政。唖然とする知盛に、頼政は太刀を示して、平家を相手に戦う意思を表わします。追いすがる知盛を背に、炎の中へと消えていく頼政。
再び、清盛邸。頼政の屋敷から戻った知盛が、頼政の謀反を報告します。そして、宗盛に向かって、仲綱の件で要らざる恨みを買ったのではないかと迫ります。自分のせいではないと言い返す宗盛。清盛は兄弟の言い争いを鎮め、頼政への敵愾心を露わにします。
平泉、伽羅の御所。秀衡から、各地の源氏に動きがある事を知らされる義経。伊豆の頼朝の下に駆けつけたいと義経は願いますが、秀衡はこれを引き留めます。令旨など、院宣次第で簡単に効力を失う事、法皇や清盛が何を考えているか判らないという理由でした。
沈思黙考する頼朝。
逸る心を抑えかねている義仲。
はるか都の方角を見つめ、思い悩む義経。
平家物語によれば、以仁王の令旨の知らせをもたらしたのは、熊野別当の弁僧。ただし、以仁王の陰に頼政がが控えているという事までは掴んでいませんでした。この事が幸いして、ともかくも都を脱出して園城寺に立てこもる事は出来ました。ただし、ドラマでは秘密裏に脱出した事になっている以仁王ですが、実際には捕り手を家人が防いでいるうちに屋敷を脱出して、辛くも園城寺にたどり着いた様です。なぜ園城寺に入ったのかと言えば、南都北嶺の諸寺は既存の秩序を乱す平家を憎み、潜在的な平家への対抗勢力になっていました。この中で、いち早く以仁王の呼びかけに呼応したのが園城寺で、王と頼政がここに立てこもったのはそういう理由からです。
義経を引き留める秀衡。史実でも、秀衡は頼朝の下に向かおうとする義経を引き留めています。その理由は定かではありませんが、一説には秀衡は、源氏の嫡流である義経を旗頭とし、この後天下を握るであろう平家あるいは源氏を相手に戦う事を想定していたのではないかと言います。その真偽はともかく、秀衡が義経を高く買っていた事だけは確かな様です。
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