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2005.04.28

義経 16の3

義経 第16回 「試練の時」その3

亀の前を伊豆に送った夜、静と二人して笛を奏でる義経。

静は、亀の前を案じると共に、政子の気持ちをも思いやります。そして、白拍子としての自分の身の上を語る静。そんな静を、ここに居てくれと言って抱きしめる義経。

治承4年12月12日。大倉御所落成の儀式が行われています。300人を超える武士達の中に、梶原景時親子の姿もありました。儀式が終わった後、義経と出会った景時は、腰も低く義経によしみを通じて来ます。

頼朝の部屋。時政と政子の3人で酒宴を開いています。その席で、景時を侍所に取り立てると言う頼朝。命を助けてくれた景時の腰の低さに、頼朝は信頼を置いた様子です。一方、人を惹き付ける魅力を持った義経を警戒する政子と、他の御家人との釣り合いを気に掛ける時政。さらに時政は、奥州平泉に居る秀衡の影をも見ている様です。迷う頼朝に、嫡流にこだわった頼朝の母の言葉を告げ、けじめを付けよと迫ります。

鶴岡八幡宮若宮本殿の上棟式。居並ぶ武士達に対して、造営に功のあった大工達への褒美の馬の手綱を引くように命じられます。そして義経にも、頼朝自ら命じました。とまどう義経に、重ねて命じる頼朝。兄の言葉に逆らう事も出来ず、匠達の前に馬を牽く義経。それを見て、満足げにうなずく頼朝とほくそ笑む政子。

義経の館。主人の帰りを案じながら待っている家来達。弁慶達はようやく戻った義経を前に、弟を家来同然に扱った頼朝に対する憤りをあらわにします。しかし義経は辛さを隠し、手柄も無い自分が重く用いられないのは当然であると言って、この後は頼朝の弟とは思うなと家来達を諫めます。そんな義経を見て、自分たち家来が義経を盛り立てて手柄を立てさせれば良いのだと、歌を歌いながら誓いを新たにする弁慶達。


義経が大工に下げ渡す褒美の馬の手綱を牽いたという話は、吾妻鏡に出てきます。1181年(養和元年)7月20日の出来事で、ドラマにあったように、義経は頼朝から馬の手綱を牽くように命じられました。これを不服に思った義経は、手綱の下手を牽く者が居ないと言って断るのですが、頼朝から畠山重忠や佐貫広綱の様な立派な相手が居るではないか!と一喝されます。この叱責に義経は恐懼し、2度までも手綱を牽いたと言います。

これは、平家や摂関家とは違い、弟という地位を認めないという頼朝流の宣言だったのでしょうね。また、無位無官であり、かつ、まだ何も手柄を立てていない義経を、他の御家人の上位に置く訳にはいかないという事情もあったのでしょう。

政子については、頼朝から事の次第を聞いたとき、よくなされましたと褒めたと言います。政子にすれば、鎌倉の政権は頼朝とそれを支持した自分たちのものであり、突然現れた弟という存在が目障りだったのでしょうね。

ドラマでは平静を装っていた義経ですが、実際には恐怖心と屈辱感に見舞われ、頼朝への最初の不信感を募らせていたのではないかと思われます。

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