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2005.04.18

義経 15

義経 第15回 「兄と弟」

黄瀬川に到着し、頼朝の陣を探す義経達。見張りの者達に見つかり、平家方の者ではないかと誰何されます。義経は名を名乗り、奥州から弟が駆けつけたと兄に取り次いで欲しいと頼みます。

頼朝の本陣。突然の弟の出現に、平家方の謀ではないかと疑う時政。対応に迷う頼朝。

諸将が居並ぶ中で、頼朝との対面を許された義経。初めて会う兄を見て、万感胸に迫る思いがしています。畏まって名乗りを上げた義経に、本人かどうかを確かめるために、次々に質問が浴びせかけられます。それらに、淀みなく答えた義経を見て、初めて九郎かと声を掛ける頼朝。近くへと呼ばれ、感激の面持ちで兄の前へ侍る義経。頼朝は、源義家の奥州征伐の折り、都から駆けつけた新羅三郎義光の故事を引き、義経が来た事を言祝ぎます。その言葉を聞き、感激に打ち震える義経。

あてがわれた陣が一番遠いはずれにある事に、不満を漏らす三郎達。それをなだめる義経。

頼朝はにわかに兵を動かし、富士川の東に陣を張り、西に陣を敷いた平家軍と対峙します。そして、義経は川を見張る様役目を言い渡されます。軽い役割に不満を漏らす次郎達に、義経はさすがと言われる見張りをして見せようと言って聞かせます。

富士川を見張る義経達の耳に、平家の陣から白拍子達と戯れるさざめきの音が聞こえてきます。様子を聞きに来た御家人に、次々と調べ上げた川の様子や平家の陣の内情まで知らせる義経の郎党達。そして、夜討ちを進言する三郎を、すでに頼朝はそれくらいの事は考えているとたしなめる義経。その報告を聞き、感心する頼朝以下の諸将。


義経が頼朝と対面したのは、1180年(治承4年)10月21日の事で、場所はドラマにあった様に黄瀬川での事でした。ただし、富士川の合戦は既に終わっており、実際には義経はこの戦いには参加していません。このドラマの設定は、村上元三の「源義経」に従ったものですね。ですから、川の見張り以下の義経に関する下りは、全くのフィクションという事になります。

義経と頼朝の対面は、義経記によれば互いに感激の涙を流し、頼朝は義家と新羅三郎義光の故事を引き合いに出して義経を歓迎し、義経もまた頼朝の命に従う事を涙ながらに誓ったとあります。また、吾妻鏡にも、「互いに往事を談じ、懐旧の涙を催す」とあり、涙ながらの対面は事実であったものと思われます。

以下、明日に続きます。

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コメント

ひさびさに真剣に大河ドラマを見ています。
日本人の心くすぐるキャラクターの義経。
すごく人間臭く描かれるらしい頼朝。
昨日は見所満載の回でしたね。
今後を楽しみなような、悲しい結末がわかっているから見たくないような。

投稿: はたぼー。 | 2005.04.18 22:50

はたぼー。さん、コメントありがとうございます。
義経の見所は、超人的な義経の活躍と、もう一つは頼朝との確執ですよね。頼朝という人は、いろんな本を読んでいても、もう一つ人物像が捉えにくいところがあります。特に義経との関係については、理解しづらいですよね。
このドラマでそのあたりがどう描かれていくのか、中井貴一の演技も含めて注目ですね。

投稿: なおくん | 2005.04.18 22:58

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