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2005.03.29

義経 12の2

義経 第12回 「驕る平家」その2

盗賊として捕らえたむじなの手首を落とせと命じる時忠。

時忠は、検非違使の別当を3度に渡って勤めており、そのつど都の警備の責任者となっていました。彼の武勇伝の一つとして、都を騒がせていた盗賊団を捕らえ、その全員(12名とも)の手首を切って落としたという話が伝えられています。公家の出であり、策謀家として知られる時忠としては、珍しい逸話と言えるのかも知れません。

清盛の耳役となった五足。

五足は、「宮尾本 平家物語」に出てくる創作上の人物です。五足とは、「何事も半分で満足せよ」という意味を込めて、職人だった彼の父親が付けた名前です。その父親が病で死に、そのすぐ後に母と妹は鴨川の水害で亡くなり、孤児となりました。彼は生きるために盗人となり、お徳の店の組紐を盗りに入った所を捕まって、以後お徳の下で働く様になります。
原作での年齢はドラマよりずっと若く、10代の前半という設定になっています。そしてドラマと決定的に違うのは、最初から親平家の人物として描かれている事ですね。彼はお徳の推薦で平家の禿童の一人となり、特に優秀な実績を上げた事が買われて、清盛の耳役に抜擢されるという筋書になっています。この耳役というのも、宮尾本の創作でしょうね。
このドラマのくだりは徹底した平家嫌いだった五足を、あっという間に自分の下に惹き付けてしまう清盛の大きさと人間的魅力が上手く表現されていたと思います。

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