新選組!40の4
新選組! 第49回(最終回)「愛しき友よ」その4
下野、宇都宮<新選組の陣。宇都宮城が落城したと聞き、悔しがる土方。足を怪我していますが、怪我の内には入らないと強がっています。
江戸城が開城された4月11日、土方は島田魁ら6人の隊士と共に鴻の台に赴き、大鳥圭介を総裁とする旧幕府軍に参加しています。ドラマでは土方と共にあった尾関ですが、彼はこの6人の中には含まれておらず、他の大半の新選組隊士と共に、斉藤に率いられて会津に赴いたもの思われます。このとき土方は、前、中、後軍と分かれた旧幕府軍のうち、前軍の参謀となっています。
この旧幕府軍が宇都宮で戦ったのは4月19日の事で、近藤が処刑された後の事でした。旧幕府軍はこの日の戦いで宇都宮城を攻略しており、この時、守備側に居た有馬藤太が負傷しています。新選組隊士も島田が東照大権現の旗を掲げて参戦し、ドラマにあったように桑名藩兵もまた土方の指揮下にありました。この戦いの最中に兵士達の間で形勢不利という噂が立ち、逃亡を図るものが出ます。これを見つけた土方はその中の一人を斬り殺し、「臆する者は、容赦なく斬り捨てる!」と宣言したと言います。そして、「斬って、斬って、斬りまくれ!」と連呼しながら進撃し、遂に宇都宮城を落としたのでした。しかし、4月23日に反攻してきた新政府軍に敗れ、宇都宮城は再び新政府軍の手に墜ちてしまいます。土方が足に怪我をしたのはこの時で、ドラマでは怪我のうちには入らないと言っていましたが、実際にはかなりの重傷であったらしく、暫くの間は治療に専念するために戦線から離れる事になります。
沖田を庇って、凶刃に倒れたお孝。
お孝が沖田の看病にあたったというのはフィクションで、実際には姉の後を継いで近藤の妾となり、一子をもうけています。また、沖田が刺客に襲われたという事実はありません。しかし、このドラマにおけるお孝と沖田の軽妙なやり取りは好感が持て、暗くなりがちな終盤にあって一服の清涼剤でした。まさかお孝を最後に死なせてしまうとは思いませんでしたが、沖田の孤独な死を演出するには、彼女が生きているとまずいからなのでしょうね...。
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