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2004.09.07

新選組!27の2

新選組! 第35回「さらば壬生村」その2

壬生の屯所。玄関で沖田が指揮して、大八車の荷造りをしています。八木家のひでと為三郎も一緒に手伝っています。「ねえ、もっと綺麗につんだら、もうちょっと載るんやない?」というひでの忠告を無視して沖田は出発しようとしますが、車を動かしたとたんに荷崩れを起こしてしまいます。その様子を見ている八木源之丞夫妻と土方歳三。「いよいよ、行てしまうんやな。」と名残惜しそうな源之丞。「明日、近藤が改めてご挨拶に伺います。」ときちんと断りを入れる土方。「土方はん、ひとつ、ご相談したい事があんのやけど。」と雅。「どうぞ。」「ひでの事なんや。」「ひでちゃんが何か?」「あの子、すっかり皆さんと仲良うなってしもて、いや、それはええんですけど、屯所がお西さんに移っても、なんや通いで面倒見に行く言うて聞かんのですわ。」と言う雅と「ひでが、そないな事を。」と意外そうな源之丞。「総司ですね。」と察しの早い土方。「新選組の皆さんは、上様の為に命張っといやす。しかも、このご時世、いつ、何が起こるか判らしまへん。娘も年頃やし、もしもの事を考えたら。」と暗に沖田と別れさせたいと言う雅。「はい。」と、物分かりの良さそうな土方。自分達の置かれた立場というものを、良く弁えているようですね。「ええ、折りやと思うんです。」「そやけど、好き合うとるもんは、ええんとちゃうか。好きにさしてやったら。」と父親にしては娘に寛大な源之丞。雅は、そんな源之丞の背中を、思いっきりつねり上げます。思わず小さく悲鳴を上げる源之丞。「一度、ひでちゃんとお話させて頂いて良いですか。」と土方は、雅の申し出を快く引き受けます。「えらい、世話掛けますな。」「とんでもない。」そう言って、考え深げにひでと沖田を見やる土方。

八木家の土間。表からひでが駆け込んできます。うしろから付いてきたのは土方。「おひでちゃん。」と声を掛けます。「総司の病の事は、どこまで知っている?」「もう、ええんや。」「どこまで知っている?」とひでを問いつめる土方。「えろう重いと、話は。でも、近頃は、具合も良うなって、もう大丈夫みたいな事も言うてましたよ。」とひでは、土方に背を向けながら言います。「あの病は、治る事はない。今は落ち着いているようだが、今度血を吐いたら危ない。」そう言われてショックを受けたようなひで。「はっきり言う、これ以上総司に近づかんでくれ。」ときっぱりと言い渡す土方。しかしひでは「沖田さんは、何て言うたはるんですか?」と聞き返します。土方はそれには答えず、「総司は、限られた時を、剣に生きると誓ったんだ。だが、あいつはまだ若い。熱が下がれば、病の事は忘れてしまう。その時に近くにあんたが居ると、楽しい方に思いが行ってしまう。」とあくまで雅に頼まれたとは言わず、沖田本意で説得を試みます。納得が行かないひでは「楽しい事は、あかん事ですか?」と反論を試みます。「今は良い。けどな、この先何かあったらどうなる。俺は、後悔するあいつの顔が見たくねえんだ。あんたもだろ。」そう土方に言われて返す言葉が出ないひでですが、依然として納得はしていないようです。「頼む、総司のためだ。」と土方は頭を下げられ、ひでは泣き顔になりますが、やはり得心が行かない様子です。

醒ヶ井のお幸の家。表で、井上が掃き掃除をしています。副長助勤がするような事ではないと思うのですが、近藤のプライベートな家なので、古くからの門人である井上がやっているのでしょうね。こんな仕事でもきっちりこなすのが、井上らしいところです。縁側に立った近藤が、庭に咲いた桜を眺めています。近藤の背後の座敷に、お幸がお茶を運んできます。「引っ越しの方は、もう落ち着いたのですか。」「まだ、暫く掛かりそうだ。本当は私も加勢したいところだが、歳に叱られた。」と言いながら座敷に入って来て、お幸と向かい合わせに座る近藤。「一軍の将とは、じっとしているものらしい。まったく、口うるさいやつだ。」相変わらず近藤の振るまい方については、土方が主導権を握っているのですね。「土方先生は、ほんに近藤先生の事が好きなんやな。ちょっと、妬けます。」というお幸の言葉ににこっと笑った近藤は「過ごしやすいですか、ここは。」と聞いてやります。「風通しがええのが、なによりです。」とお幸。昔の日本家屋は、夏の暑さを考えて風通し良く作られた家というのが、良い家とされていたのですね。そこへ、井上がやってきます。「局長、表に永倉さんと佐之助さんがお見えですが。」「誰が教えた!」と思わずどなる近藤ですが、井上は「噂が広まるのは、早いです。」と平然と受け流します。「よりによって、永倉君か。会いたくないな。」とつぶやいてうなだれる近藤。まだ。建白書の件がしこりを残しているという事なのでしょうか。この大事なときに妾を持つとはなにごとか、とねじ込みに来たと思ったのかもしれません。そこへ入ってくる永倉と原田。近藤はうなだれたまま、二人と目を会わそうとはしません。「何をくよくよされておる。」と永倉。先日の寺田屋の騒動がまだ尾を引いていると思ったのでしょうか。「いや、良くここが判ったな。」と聞く近藤ですが、「隊士はもうみんな知っています。」と永倉は近藤のうかつさを指摘します。「早いな。」と意外そうな近藤。「私は、屯所に戻ります。」と井上。まずい展開になったと、気を利かせたのでしょうか。「あ、れ。」と意味不明な事を言いますが、井上には残って欲しそうな近藤。「新選組二番組長永倉新八。」「十番組長原田佐之助。」とお幸に自己紹介をする二人。「以前、お座敷でお会いしました。」と永倉。「ご無沙汰しています。」と返すお幸。「局長も案外隅に置けねえよなあ。」と原田。「これには、訳があるんだ。」と言い訳をしたそうな近藤。お幸の病気療養だと言いたいのでしょうね。しかし、永倉はそんな近藤を遮って「実は局長、私の方もお知らせがありまして。」と切り出します。「一体なんでしょうか。」と意外そうな近藤。「私も局長に倣って、女を置く事にしました。」「えっ。」と驚いた様子の近藤。「というのは冗談で、たまたま時が重なったのでしょう。」「ひょっとして、山南さんの一件で。」と自分と重ね合わせて聞く近藤。「山南さんと明里の事を聞いて、私も心思う事がありまして。局長もそうですか。」と聞き返す永倉。「ああ。」と素直に答える近藤。「そうでしたか。」「山南さんが、皆さんの心に火を付けたのかも知れませんね。」とお幸。確かに、山南の死は、この二人に限らず坂本龍馬に至るまで、多くの人の心に様々な形で火を付けたようです。「呼んでもかまいませんか。」「あ、今来ているんですか。」と近藤。「小常。」と呼びかける永倉。呼ばれて入ってくる小常。小常は、永倉に「そこに座りなさい。」と言われて、座敷に上がります。永倉は「こちらが近藤局長、その奥方様だ。」と小常に紹介します。奥方と言われて、嬉しそうな様子のお幸。「小常と申します。」とあいさつをする小常。「本当のに名は、おそのと言います。」と永倉。「おそのさん。」と近藤に言われて、頭を下げるおその。「困った事があったら、相談に乗りますよ。一緒に頑張りましょ。」とおそのに優しく言うお幸。「おおきに。」と答えるおその。その様子を見て突然原田が、「くそー、俺の心に灯った炎は、どおすりゃ良いんだよ。」と焦り出します。「あっそうだ、俺、おまさちゃんに、思い切って打ち明けてみようかな。どう思う、みんな。」と言って、原田は永倉と近藤を見比べます。「もう、何度も打ち明けてるじゃないか。」とあきれたように言う近藤。「今度こそ、本気でぶつかってみるよ。」「いつも、本気じゃないか。」と永倉。「そうだ、当たって砕けろだよ。」と思いついた様に言う原田。「何回砕けたと思っているんだ。」と止めておけと言わんばかりの近藤。しかし、原田は皆の言葉が耳に入らなかったかのように、「行ってくる!」と飛び出して行きます。思わず微笑むお幸と心底あきれたような近藤。

お多福を訪れている原田。おまさに思いの丈をぶつけた様です。しかし、おまさはにっこりとしながらも、「かんにん。」と断ってしまいます。えっえーという顔になる原田。「うわぁ~あ、桜散る~!」と店から駆けだしていく原田の上に、本物の桜の花が散っています。

屯所で本を読んでいる近藤周平。その上から桜の花びらが落ちてきます。二段式の寝台の上に原田が桜の枝を持って、寝ていたのですね。原田は、桜の花びらを触っては散らせています。そこへ、井上がやってきます。「周平、六番組を率いて見回りに行ってくれないか。」と声を掛けます。「私がですか。」と意外そうな周平。「うん。」「井上さんは?」「引っ越しの途中で、ちょっと腰を痛めてしまって。」と寝台に座り込む井上。「おいおい、大丈夫か?」と気遣う原田。「組長抜きで、長州のやつらに会ったらどうするんですか。」と心配する周平。「良い機会だ、手柄を立てて来い。」と言って聞かす井上。「無理ですよ。」と自身のなさそうな周平。「どうしてお前は、すぐ諦める?」「みんな、私に高望みし過ぎます。」とやはり周平にとっては、近藤の養子という立場が重荷になっている様子ですね。「いいか、周平、近藤家の養子になったからには、それなりの人物になって欲しい、我らはそれを望んでいるんだ。」と井上は周平の気持ちを無視して、自分達が期待を掛けている事を強調します。原田も無言ですが、そうだと言わんばかりの仕草を見せています。「ですから、無理ですよ。」と全く自身のなさそうな周平。「やってみる前から、無理だと思うな!まったく。」と厳しく言う井上。「判りますよ、自分の事くらい。」と言い返す周平。「近藤先生が、どうしてお前を養子にしたか、知っているか。」と言い出す井上。「兄に、頼まれたから。」「周平に会ってみて、これなら近藤家の跡取りに相応しいと思ったから、養子にされたんだ。」という井上。「どうして、相応しいと思われたのでしょうか。」「それは、局長にしか判らない。」と言う井上ですが、正直言ってこのドラマでは、なぜ周平を養子にしたのか、もう一つ説明出来ていないように思えるのですが。「でもな、良い事を教えてやる。局長は、周平の前に三度、養子の話を断っている。」と言い出す井上。「そうなんですか。」と意外そうな周平。「ああ。」「本当に?」「本当だ。」とここまで言われて、自信を取り戻したように笑顔になる周平。井上は、周平の肩を叩いて、「行ってこい!」と送り出します。「はい!」と言って、張り切って出て行く周平。「頑張れー!」と声援を送る原田。周平が見えなくなったところで、四股を踏む井上。「なんだよ、腰痛かったんじゃ無いの?」と意外そうに聞く原田。「えっ?」ととぼける井上。「知らなかったな、近藤さん。三度も養子の話を断っていたなんてさ。」という原田に、井上は「井上源三郎、嘘を付きました。」と白状します。「えっー。」「内緒だよ。」全ては、周平に自信を付けさせて、やる気を出させてやろうという井上の作戦だったのですね。

壬生寺で、ひでと出会った沖田。ここでも桜が散り始めています。本堂から聞こえてくる読教の声。鶯巣も鳴いています。「新しい屯所見てみる?もう大分出来上がったよ。」と沖田はひでに声を掛けます。ところが、ひではかぶりを振って断ります。そのよそよそしい第度を見て沖田は、「どうしたの?」と不審そうに聞きます。「堪忍。」「何が?」「沖田さんには、もう会わへん。決めたん。」とひでは沖田を見ずに言います。「新選組が村を出て行ったら、私と沖田さんも終わり。」と言いにくそうに言うひで。「どうしちゃったの?」と先日とはうって替わった様子の沖田。土方の言うように身体の調子が良くなって、周りに気が向きだしたという事なのでしょうか。「沖田さんが言うたんやで。自分には、構うなて。」と恨み言をいうひで。「もう、わかんないな。じゃあ、もう良いよ。好きにすれば?」と前言を忘れたように、面倒くさげに言う沖田。そんな沖田を、ひでは思わすもの言いたげに見つめます。それに気が付いた沖田は「何か言われた?」とひでに聞きます。しかし、ひでは何も言いません。「いいよ、察しは付く。」と沖田。おそらくは、土方の差し金と気付いたのでしょうね。ひでは、そういう沖田をまっすぐに見て「私は、ずーと一緒に居たかった。」と言います。しかし沖田は、「そうだね。いいきっかけかも知れないね。」とはぐらかします。「そういう事、言わんといて下さい。」と懸命にになるひで。「村を出て行ったら、二度と会わない。よし、決めた。」と沖田は、土方がなぜひでに言ったのかを察してか、きっぱりと言います。「いやや。」「でも、狭い京のことだし、どこかでばったり会っちゃうかもね。その時は、逃げるんだよ。」と自分の病気の事を考えてのことでしょう、ひでに冷たく当たります。「それじゃ。」と踵を返して遺構とする沖田に、背中から抱きつくひで。「証が欲しいの。」「証?」「沖田さんが、うちにおったという証。」「それは...。」「それを私は胸にしもて、これからもずっーと。」と涙汲むひで。沖田は振り向いて、ひでを抱きしめてやります。泣きじゃくるひで。散り染める桜の花。

沖田の恋人として知られる話としては、子母澤寛の「新選組遺聞」に出てくる医者の娘との恋が有名です。せっかく仲良くなったふたりだったのですが、近藤が沖田に対して何時命を落とすかも知れないという自分達の行く末を考えて、沖田に訓戒して手を切らせ、その娘については堅気の商家に嫁がせたというエピソードが紹介されています。沖田は、後になってもこの娘の事が忘れられず、人に語っては涙を流したと言われています。さらに、これから派生した話として、実はその娘との間に一女をもうけていたという話もあります。これについては信憑性は薄いのですが、このドラマの設定は、この話に近いような気がしますね。

寺田屋のお登勢に「いつまで寝てるんですか。」と怒鳴られているのは捨助です。「うっせいなぁ。」と文句を言う捨助は、例のはたきを持って寝ています。岩倉公に持っていったというのは、嘘だったのですね。お登勢におしりを叩かれて「何すんだよ!」と怒鳴る捨助ですが、お登勢も負けずに「起きなはれ!」とやり返します。「ほっといてくれよぉ。」という捨助にお登勢は、「掃除させてもらいます!」と捨助を布団ごとひっくり返してしまいます。怒った捨助は、「あっちへ行け、もう!」持っていたはたきでお登勢に襲い掛かりますが、簡単にお登勢にはたきを奪われてしまい、たすきを半分に折られてしまいます。「あー!お前、何すんだ!」と絶望的に叫ぶ捨助。「何が。」「それ、桂先生からの預かりもんだったんだよ。」「これが?」と意外そうなお登勢。「今から届けに行くところだったのに。」という捨助を置いて、お登勢はとぼけて逃げていこうとします。「おい!どうすんだよ、お前!新しいの、買って来い!」と怒鳴る捨助。

うーむ、時間がなくて2回では終わらなかったですね。なんと3部作となってしまいました。さらにこのつづきは明日アップします。

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