京都の散歩道 ムササビの居る参道
今日紹介するのは、大谷祖廟の参道です。
参道の位置
大谷祖廟は、東大谷とも呼ばれ、浄土真宗の宗祖親鸞上人のお墓があるところです。東大谷は東本願寺に属し、上人の御遺骨を納める場所として1670年(寛文10年)に築かれました。ちなみに、西大谷と呼ばれる大谷本廟もまた親鸞上人のお墓とされていますが、こちらは西本願寺に属し、上人が荼毘にふされた場所という由来があるようです。徳川幕府の政策によって東西に分裂させられた結果なんですが、なんともややこしい話ですね。
さて、参道は八坂神社の石鳥居から下河原通に入ってすぐの左側にあります。ここから祖廟の門前まで続く350m程度の石畳の道で、道の両側には鬱蒼とした樹木が続きます。入り口に低い車止めの柵があるせいか観光シーズンでも歩く人は少なく静かな場所で、人混みに疲れたときに寄るには良い場所です。
ところで、この参道にはムササビが棲息しています。正確には、10数年前には確かに居たというべきかな。10数年前の夏の夜、この参道でゆこと二人して夜の散歩を楽しんでいると、突然上の方で「ガサガサ」という音がします。最初は鳥でも飛んだのかなと思っていたのですが、暫くその場に佇み頭上を見上げながら待っていると、再び音がすると同時に黒い影がさっと横切るのが見えました。足を伸ばし皮膜を広げたシルエットが、枝から枝へと飛んだ瞬間でした。
ムササビと言えば、山奥に棲息しているというイメージがあるのですが、ウロがあるような大木が茂り、かつ餌となる木の実が沢山あるような環境があれば、平地でも棲んでいるようです。それからすると、この参道はぴったり条件に当てはまるのですね。ただ、あまりにも人里の中にありすぎて、そんな小動物が棲んでいるとは考えにくいのも事実です。ですから、この話は誰にしても信じて貰えませんでした。まあ、逆の立場なら私も同じように信じないだろうと思いますが。
ムササビの居た場所は、下河原通から参道へ入って3分の1ぐらいの所です。今でも居てくれるといいな。
大谷祖廟紹介ページ
http://www.bbweb-arena.com/users/mnaokun/京都の散歩道_006.htm
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